2011Dec/06 笑いとお笑い．．．の巻。橋下“改革”の代償あるいは正体

　今日はごく手短に済ませたい。
　大阪発の報道が徐々に伝わりつつある。今般の選挙結果は、ひとつは行政の現状に対する大阪府民および大阪市民の不満や憤りが反映されたとみることも可能であろう。それがたとえ“ハーメルンの笛吹き”的煽動によるものだとしても、現状に対する不満や疑問は確実にあるに違いないからだ。そういう意味で必要な部分についての“改革”を否定するつもりはない。

　だが、それにも増して感じられるのは、大阪から笑いが失われてゆくのではないかということである。ここでいう笑いとはいわゆる“お笑い”のことではない。それよりももっと根源にある日々の営みにこそ自然に存在する笑いのことである。自然体にやりとりされる人と人とのつきあい。そこに産まれる感情や会話。なにものからも抑圧されず、生きるうえでの当然の権利としてある空気のような笑い。橋下軍団下でこれから起こることとは、そうした人間に対する挑戦であり、自由闊達に育まれてきた大阪の文化の破壊なのかもしれない。言い換えると、「お笑いは残るかもしれない。だが笑いは奪われる……」ということである。

　もとより、これは大阪だけの問題で済まないところにも大きな問題と危険性とを孕むのだが……。

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