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猫池罵詈雑言雑記帳
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 本日21日、オーストラリアの総選挙が実施されている(この記事は結果判明前にアップしています)。

 国内の報道によれば、最大の焦点は9年ぶりとなる政権交代となるかということらしい。実際に、前評判では野党優勢と伝えられているなかでの投票となった。

 たまたま見たNHKニュースでもその点に触れていたが、面白いと思ったのはその背景解説であった。録音やメモをとったわけではないのだが、要点はつぎのようになっていた。

・与党(保守連合)は中国への強硬姿勢を強調する一方で経済対策をアピール。
・最大野党である労働党は、インフレ対策や最低賃金の引き上げ、地球温暖化対策などをアピールし「若者を中心に支持を固めている」。

 オレが注目したのは、労働党のアピールが「若者」の「支持」を集めているという点である。

 これは、その主張がそのとおりにゆくとかゆかないとか、対中国政策が現与党と比べてどうだとかそういう点をさておいての感想に過ぎないが、ここでNHKが挙げていた「最低賃金の引き上げ」や「地球温暖化対策」が、はたして我々日本の「若者」(だけではないが)がどれだけ真摯に受け止めているだろうかと思った。

 言うまでもなくオーストラリアの問題ではない。ほかならぬ我が祖国においても「最低賃金の引き上げ」問題は顕在化しており、「地球温暖化対策」からも逃れえることはできないからだ。しかも、一部野党はまさにこの点を(期近の参議院選挙に向けて)アピールしているのである。だが、それに対する日本の「若者」(繰り返すが「だけ」ではない)の反応はどうか(※)。

 さきのNHKニュースでは、ほとんど他人事としてサラリと流しているに留まっていたが、少なくともこの点だけはオーストラリア大衆に羨望を覚えたものだ。


※最低賃金引き上げ云々というと、きまって企業が大変という話が出てくる(それそのものを一方的に否定しようとは考えていないが)。なかには、コンビニエンスストアなどのフランチャイズ経営を挙げ、アルバイト雇用への悪影響を指摘する声もよく目にする。しかし、後者で問題とすべきは最低賃金云々よりも、フランチャイズチェーンの母体と個別経営との間の契約(本部への上納比率など)ではないのか。

 言うまでもなく、一部大企業はちょっとした国家予算並みの内部留保という名の「死に金」の埋蔵に躍起になっているが、その一部を従業員のみならず下請けへの支払い率に反映するだけでも最低賃金引き上げは可能なのではあるまいか?

 それにしても、最低賃金引き上げが企業にとって負担になりかねないという意見が経営側から出るのはましも理解できる。ところがネットの落書き(コレもまぁその一種ですが・笑)などを眺めていると、雇われているかあるいはマトモに雇われてすらいない側が「心配」しちゃってたりもするのだから面白い。そのすべてをそうだと強弁するつもりはないが、まるで食われる側が食う側の心配をするかのごとしですなァ。さすが「家畜人ヤプー」である。
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 レジャーライター=植村誠の別館ブログです。
 ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
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