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猫池罵詈雑言雑記帳
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 先週末からの3連休……といってもこの職種に連休もなにもないのだけど……、旅仲間と連れ立って温泉旅行を楽しんできた。
 繰り出したのは静岡県の寸又峡温泉である。
 たまたま「交通新聞」に大井川鐵道で温泉宿泊をセットした割引切符の発売されることが記事になっており、ちょうど友人と「どこか温泉でも行くか」と談義していたこともあって利用してみることにしたのだった。この切符、金谷ー千頭・奥泉間の鉄道線と寸又峡温泉とをむすぶバス路線が2日間使え、2食つきの宿泊料込みでひとり9980円は安い。金谷ー寸又峡間の正規運賃が2670円(片道)だから、宿代としては5000円を大きく割り込んでしまう計算だ。

 さて、小旅行のほうは井川まで足を延ばしたり名物の「SL急行」に乗ってみたりでなかなか楽しめた。2日目が大雪に見舞われたのもオツだったが、もとよりこの地方にそれほど雪が降るわけではない。「SL急行」の女性車掌によれば、「10年以上の間乗務していて、雪のなかを走るのは滅多にないこと」だそうである。

 このときの模様については、いずれなんらかの形で発表できればと思っているが、今回の“主役”はこんな楽しい話ではない。


■嗚呼、無人駅熱海!
 じつは、とうの3連休の日本列島は荒天に見舞われ、実際にわれわれが出かけていた6・7日は雨から一部では雪に変わるなど、ほぼ事前の荒天予報を踏襲する空模様であった。金谷あたりでは7日の夕方ごろになってやっと回復の兆しをみせてきていたが、本当の“荒れ模様”となったのはそれからで、低気圧の発達に伴って吹き荒れた季節風の影響から、各地で気象被害が起こった。報道によれば家屋の屋根が吹き飛んだりし、鉄道や空路などの交通網にも大きな影響が出ていたようである。

 しかし、帰路に金谷から乗った熱海ゆき普通列車の道中はいたって平穏で、2時間弱をロングシートで過ごしたという別種の辛さはあったけれど、そんな荒れた状況などはわかりようもないぐらい淡々とした足取りで熱海に着いた。ここまでくれば東京は目前。列車の本数も多い。そこで十数分後に列車があることを電光掲示板で確認し、乗り場へと向かう。しかし列車は来なかった。訝りながら再度ホームの電光掲示板をみると、発車案内がついさっきとは異なっており、乗るハズだった列車の痕跡すら消えている。はて? さっきからホームにいたのだが、いったいいつ発車していったのやら……。その変化を知らせる放送すらないので乗客にとってはナゾのまたナゾである。
 で、さらに5〜6分すると、「○時○分 東京」となっていた発車案内が、こんどは「回送」に化けてしまった。線路を挟んで離れたホームには沼津からの列車と思われる15両編成が到着したけれど、本来は東京ゆきであるハズのこの列車は熱海止まりになってた。
 ここに至って、ダイヤがなんらかの混乱に見舞われていることを悟ったわけだが、この段階でも鉄道会社側からの説明は一切ない。じつは、ホームに上がる前に改札の外にも出てみたのだが、そのさい通過した有人改札の係員もとくにダイヤの乱れについては説明してくれなかった。
 公式の説明があったのはさらにしばらく経ってからである。放送によれば、「国府津ー二宮間で強風のため運転を取り止めている」という。遅ればせながらのおざなりな説明。「気象のせいだからウチは知りませんよ」とでも言わんかのごとし。熱海で足留め状態になってからすでに30分は経っているですけどね。

 実際問題、過度の荒天時であれば、このように列車の運行を止めることはやむを得ない。ムリに走らせて事故の要因となるよりはよほどいい。したがって、ここで運行を休止したことに対して文句をつけるつもりはとりあえずない(ただし説明上はあくまで「計測器で基準値を超えた」であり、その適否についてはシロウトにはわかりづらい)。問題はそれならそれで、乗客に対して素早いフォローがなぜできないのかという点にある。残念ながら当日のJR東日本熱海駅では甚だ不十分であり、もっと正直に記すなら完全な落第であった。
 ひとつは発車案内の電光掲示板がクルクルと変わってゆくなかで、構内放送などの人的なフォローがなかなかなされなかったことだ。また、金谷から乗ってきた熱海ゆきからの接続に問題が生じていたにも拘わらず、とうの車内では熱海から先の運転状況についてなんら説明がなかった。さらに問題なのは、東海道本線の一部である東海道新幹線が定時運行していたのに、そちらへの誘導あるいは案内の類が放送等で一切なかったことであろう。われわれは「青春18きっぷ」を使っていたのでそのまま乗るわけにはいかなかったけれど、金谷ー東京都区内のような普通乗車券であればもちろん乗ることはできた。なにも東京まで高価な新幹線に乗る必要はなく、ひと区間先の小田原から小田急に乗り換える作戦だってある。「運転再開の見通しがたたない」(駅案内)という非常時なのだ。それぐらいは仕方ないだろう。ほかの多くの乗客のなかには、わかっているひとは独自に判断して新幹線を使った例もあるに違いないが、それとは知らずに寒いホーム上で待ちぼうけを食らったひとも少なくなかったハズだ。
 理由はいわずもがなであろう。ようは熱海駅というのがJR東日本とJR東海という2社にまたがっていることと、鉄道会社の体質にある。異なる会社であることをある種の言い訳にして「われ関せず」で乗客への最低限の義務を怠っているのである。したがって、本来ならば特急券ぶんの増収に結びつく新幹線への誘導は一切なされないという事態になるわけで、同じグループ企業でありながら、肝心の乗客を犠牲にしてつまらん敵対をしていることになるのであろう。おそらく東日本会社の言い分としては「みすみす他社に売り上げをあげたくない」といったところだろうが、どういう掟になっているのか、同じ熱海駅でありながら東海会社側からのセールスもなかった。くり返すけれど、「運転再開の見通しがたたない」という非常時なのにね。
 こうなってくると、これら鉄道会社が、いったいどこを向いて商売をしているのかという疑問が生まれてくる。感じたままを記せば、ようは乗客の都合など二の次。乗せてやるんだから文句を言うなといったところである。
 かつて国鉄時代にも同様な声は少なくなかった。とくに現場の職員のなかには接客に不馴れな例もあり、それが利用者の反感を買った。民営後はいくぶん改善されたとされているが、こんな事態に遭遇すると、本質的な意味では進歩どころか退廃しているのではないかとすら思ってしまう。たしかに接客面では明るくなった点は否定しない。しかし、それはコンビニやファーストフード店と同程度のレベルでのマニュアル接客でそう錯覚させられているにすぎないのではないか(もちろん個々にはきちんとした社員もいる)。「すみません」と口だけ謝るのではなくて、乗客の身になって代替の経路をアドバイスするぐらいのことがなぜできないのだろうか。

 さて、運転が再開されたのは20時30分ごろ。すでに1時間半以上経っている。
「この列車のあと東京ゆきは当面ない見込みです。“最終列車”です」
 などといささか大袈裟な案内とともに発車したものだが、大規模に運休していた直後とは思えないほどつつがなく小田原をすぎ、国府津のホームにさしかかった。並行して御殿場線の電車が隣のホームに滑り込むのがみえる。で、ここでまた仰天事態となったのだ。
 常識とすれば、“最終列車”の触れ込みなんだから、御殿場線からの乗り換え客を待つハズ。もちろん乗り換えたい乗客もいただろう。ところが、わが“最終列車”東京ゆきときたら、着いたとたんに発車ベルを鳴らし、乗り換え客が御殿場線の電車からすら出ないうちにさっさとトンズラしてしまったのである。
 理由は想像できる。車掌にしてみれば「待て」の指示がなかったからであり、運転士としても同様だろう。駅もおそらく同じだと思うが、混乱したなか運行状況を正確に把握できていたのかどうかはわからない。しかし、それ以上にここで疑われるのは、東京ゆきはJR東日本の列車であり、御殿場線はJR東海であり、国府津は東日本の駅だということである。すなわち、他社の、それも東海会社の列車だから接続をとらなかったということはないのか? 乗り換えてくる乗客は、もちろん東日本会社の客でもあるのだが。
 こうしたもろもろの点についての真相は正確にはわからない。しかし、乗客の立場として遭遇してみた所感としてみれば、非常に冷たく血の通っていない鉄道という感じがしたものだ。顧客へのサービスについて、いまいちど利用者の側にたって考えていただきたい。せっかくの温泉気分もすっかり醒めた。

 東日本会社と東海会社との間にある種の軋轢があることはよく取り沙汰されるが、そんなものを乗客の犠牲にかぶせられたのではたまったものではないし、今回の例ほどの劣悪な連絡状況を是とするのであれば、いっそのことどちらか(あるいは両方)がJRの看板を下ろせとでもいいたくなってくる。このところ不動産業やらカネ貸し業やら本業とは別のところに御執心のようにも思えるが、顧客を大切にするという根本的な部分でなんら民営化されていないというJR東日本の話であった。


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