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猫池罵詈雑言雑記帳
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 今週はカンヅメ状態である。なんか柄にもなく生真面目にMacの前に座ってキーボートを叩いたり、資料をひろげては呻吟してみたりしている。
 ときおり、身体を伸ばしがてらコーヒーをいれにゆくと、ネコどもがひなたぼっこをしているのが目にはいる。
「ぁあ、ええにゃぁ……」
 会社や事務所で仕事をするのとは異なり、フリーランスでひとりで部屋にこもっていると、ネコも大切な話し相手だ。・・・いや、こんなことを書いていてはいけませんにゃ。  


■他人ごとの井戸端会議
 ふだんテレビをみる時間はそれほどないし、いわんやワイドショーの類などなんらかよほどの理由でもなければわざわざみることは皆無だが、食堂やら病院の待ち合い室などのテレビで目撃することはある。この日、名寄駅の待合室にあるテレビに映っていたのは、その類のワイドショー番組であった。午前10時台というのは「奥さま向け」番組であろうか。「安倍さんに言いたい」という題目で、視聴者からあれこれ主婦という視点によって政治評論をしてもらおうという趣向だ。安倍さんとは、もちろんあのアベおぼっちゃんのことである(番組名や放送局名はあいにく不明。外資保険会社AのCMがこれでもかというぐらい流されていたことなどからテレビ朝日系と思われるが……)。
 進行としてはなんとなく政権のアラ探しというか、批判めいた発言もあり、あれだけの不祥事があってなおおすまし顔をしているおぼっちゃんに対して、それなりに不満のような気運が充満しつつあるのかなという気がしないでもない。しかし、ひとことで片づけてしまっては申し訳ないけれど、井戸端会議レベルのガス抜き放談であり、単なる「アベ叩きもどき」としか思えなかった。



 番組は、司会進行役のほか幾人かの談話者をスタジオに置き、視聴者と思われる女性(奥さまという設定)と電話にて問答するという内容。電話の向こうでそれぞれに思うところをしゃべってもらい、それに対するコメントを出しつつスタジオで簡単にまとめるというものだった。話の内容は現政権に対する不満が中心だ。「長い目でみないと」といった若干の弁護めいた発言もみられたが、共通しているのはいずれも具体性に乏しいということである。「(仕事を)やってくれそう(だと思ったのに)」だとか、「なんとなく(アベサンが)やりたいことがみえてこない」の類。「みえてこない」ということはないと思うのですがね。少なくともやっていることの一端に関しては。また、せっかく「奥さまからの」といういちおうのテーマがありながら、そこで語られるのは視点の定まらない意見ばかりであり、「主婦」である語り手の立場が感じられないのである。どこかひとごとのような“評論もどき”なのだ。自分たちの日常の生活に対する影響はどうなのか? 教育基本法改定は家族にとってどうなのか? 社会保障が切り捨てられ続けるなか、将来への展望という意味で、いまの政権についてどう考えているのか? せっかく主婦というなまなましく世の中に接しているハズのひとびとなのに、そういう姿はさっぱりうかがえなかった。そして、そんなお話に対する型通りのスカスカのコメント。なかにはこんな類のやりとりもあった。
「政治番組などはよくみられるんですか?」
「ハイ! とてもよくみます」(嗚呼、だからダメなんじゃないのか?)
「今日の話は、みなさん意識のレベルが高いなぁ!」(……………)
 ひとつ。「政界ではなく政治の検証をすべきだ」という真っ当なコメント(スタジオから)もあり、この部分だけは同意できるものだったが、あるいはこの番組でみられるていどのレベルこそが日本国民のスタンダードなのだろうか……。

 しかし、そんななか「奥さま」の意見のなかにあった「ひとの話を全然聞いていなさそう」というのはマトを得ているなと思った。コムズカシイことはさておき、きっと肌で感じているのであろう。
 わりと最近、「YouTube」などでネット界を笑わせたおぼっちゃん小咄がありましたね。なんだかのテレビ番組だと思うが、「(年末を迎えるにあたって)今年を振り返って、それを“一文字”で表わすと?」といったスタジオからの問いに対しておぼっちゃん、「それは…“責任”ですかね」と答えたというアレである。
 バッカだにゃぁと思ったものだが、それではあまりにも気の毒だし、まっ、「一文字」を「ひとこと」とでも勘違いしたのだろうと“かなり善意”に解釈したものだった。が、じつはこのやりとりこそが、あのアベおぼっちゃんの人間的本質を如実に顕わしていたりはしないだろうか。
 1月27日の「東京新聞」の「こちら特報部」(http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20070127/mng_____tokuho__000.shtml)では「施政方針演説 安倍語を分析」と題して“安倍語”から彼の政治家としての人物性を分析している。
 いわく「国民が何を聞きたいかを勘違いしている」であり、「自分のことばかり」であり、「(カタカナ語の多用が)国民をけむに巻くような言葉のレトリック。何となく新しいものがありそうな期待を抱かせる効果があるが、実際は何を言っているのかよく分からない」である。「『カントリー・アイデンティティー』なんて英語にもない言葉。和製英語というか安倍製英語ですね。世界中で安倍さんしか使っていない」というくだりはつい笑ってしまうけれど、ここからみえてくるのは単なるひとりよがりの人物像であり、筋金入りの温室育ちのおぼっちゃんといったところであろう。自分の興味のあることだけを、自らの殻を被ったままやっているガキおやじ(“引きこもり”の亜系かもしれない? 団子のおとっつぁんにも近似性がありますにゃ)。単なる世間知らずというレベルでもない。
 このような人間が他人の気持ちや立場を慮ったり、マトモな駆け引き(とりわけ外交上で!)ができるとはとても思えず、ところがそういう貧相なセンスを持ったうえで憲法改定だの軍備がどうのだのわが国の未来にとってきわめて重要な案件が語られ、じわじわと具体的な進行をみせているのである。これがどれほど恐ろしいことなのか、彼を支え、あるいは利用している層を含めて考え直す必要がある。「赤ん坊の刃物」ではないが、「ジコチューおぼっちゃんに権力」である。なにかあったとき犠牲を蒙るのはわれわれ一般国民なんですがね。  


*おまけ:
 生活に直接的に関わる問題のひとつとして増税がある。たいていのひとにとってさしあたり大きいのは定率減税の撤廃であろう。しかし、これについてどれだけのひとが事実を把握しているか?
 ある友人によれば、年末調整の払い戻し額の少なさを訝って会社の総務に問い合わせる同僚が何人かいたそうな。友人は減った理由についてはわかっていることもあって、そんな姿をみて少々呆れた模様だ。仕事が忙しすぎて構っていられないのか、はたまた樹をみて森をみていないのかはわからない。だが、そんなところで慌てる前になすべきことはあったんじゃないかと思いますがね。
 脳天気な流行歌が流行ったころもじつは同様だったのだろうけれど、現代のサラリーマンは決して“気楽な職業”ではない。しかし、そんな実態を知ると、気楽ではないけれどとんだ間抜けなのではないかと思ってしまった。もちろんサラリーマンに限った現象だとはいわないし、そうじゃないひとも大勢いるハズだが……。
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レジャーライター
自己紹介:
 レジャーライター=植村誠の別館ブログです。
 ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
 なお、トラックバックおよび「コメント」は受けつけない設定にしております(当面はBBSへどうぞ!)。
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