なんというか、笑うに笑えない大胆さだと思うが、それ以上にあきれ返ったのが、米国などからの参加者の面々であった。会場にこそ臨席しなかったものの、あのトランプのおとっつぁんまでがリモートで祝辞とケーセッキ哀悼を述べたというが、便所にはウンコ、ウンコにはハエがお似合いというそのまんまという印象を持った。彼らの正体がよくわかるというものだ。
ちょっと話が飛躍するようだが、ノンフィクションの傑作『空飛ぶマグロ 海のダイヤを追え!』(軍司貞則・講談社/1991年)に、米国東海岸における「ハッピーさん」たちのマグロビジネスが報告されている。「ハッピーさん」とは、統一協会のことであり、現地でそう呼ばれていたらしい。
統一協会は、信者をマグロ漁船に載せるなどただ働きをさせたうえで、相当な利益を得ていたという(言うまでもなく、最大の買い手は日本である)。作品にはそこまでの言及はないし、コレはあくまでオレ個人の勝手な想像に過ぎないが、米国においても「カルト」とされていた彼らが、そのようにしてビジネスを展開できた裏側には、米国の共和党あたりが背後にあったのかもしれない。トランプだのの“参加”にしても、そうした背景の延長線上にあるのではあるまいか?
さて、こんなことはハナっからわかっていたことだが、自民党らと統一協会、さらにその背後にあるアメリカ合州国当局らにとっての狙いのひとつが「反共」である。ましてや、冷戦当時を振り返れば容易に理解ができるが、ようは暴力団や右翼組織などを“利用”するのと同じ感覚がそこにあるに違いない(ただし、彼ら──自民党らと統一協会──の結びつきはそれだけで説明できるとは思えない。言うまでもなくカネである)。
あえて言うのであれば、反共は反共で結構である。それだって思想に違いないし、冷戦当時の旧ソ連や中華自民民共和国などのザマを見れば、彼らを脅威を感じたところでなんら違和感がないからだ。
しかしである。その脅威と感じ、あるいは毛嫌いしている思想やその行使者らを(自民党らにとっての)「ウンコ」とするのであれば、いまなお自民党や米国が統一協会と結託していることは、「ニンゲンのウンコを食いたくないから、イヌのクソを食っている」ようなものではないか。
言論の自由も基本的人権もなかった非民主主義国家群であった“旧共産圏”。それらは中央による独裁を含め現在の中国共産党を見れば容易に理解できるし、オレだってそんな「ウンコ」を喰らいたいとはツユほどにも思っていない。しかし、だからといって「イヌのウンコ」を率先して喰らうこともないのでは?
考えてみてほしい。統一協会の連中がなにをやっているのか? 自民党や米国らが否定してやまない“共産圏”顔負けの独裁であり個人(指導者)崇拝であり人権無視であり他国主権の蹂躙ではないか。
なんとことはないのだ。ゆえに、「ニンゲンのウンコ」と「イヌのウンコ」という比喩が成り立つのである。そこにたかるハエやウジもまた同様にだ。まっ、こういうたとえば「ウンコ」や「ハエ」「ウジ」に対して失礼というものですがね(つまり、現在の自民党だのトランプだのはその3題以下というワケだ)。
国内の報道によれば、最大の焦点は9年ぶりとなる政権交代となるかということらしい。実際に、前評判では野党優勢と伝えられているなかでの投票となった。
たまたま見たNHKニュースでもその点に触れていたが、面白いと思ったのはその背景解説であった。録音やメモをとったわけではないのだが、要点はつぎのようになっていた。
・与党(保守連合)は中国への強硬姿勢を強調する一方で経済対策をアピール。
・最大野党である労働党は、インフレ対策や最低賃金の引き上げ、地球温暖化対策などをアピールし「若者を中心に支持を固めている」。
オレが注目したのは、労働党のアピールが「若者」の「支持」を集めているという点である。
これは、その主張がそのとおりにゆくとかゆかないとか、対中国政策が現与党と比べてどうだとかそういう点をさておいての感想に過ぎないが、ここでNHKが挙げていた「最低賃金の引き上げ」や「地球温暖化対策」が、はたして我々日本の「若者」(だけではないが)がどれだけ真摯に受け止めているだろうかと思った。
言うまでもなくオーストラリアの問題ではない。ほかならぬ我が祖国においても「最低賃金の引き上げ」問題は顕在化しており、「地球温暖化対策」からも逃れえることはできないからだ。しかも、一部野党はまさにこの点を(期近の参議院選挙に向けて)アピールしているのである。だが、それに対する日本の「若者」(繰り返すが「だけ」ではない)の反応はどうか(※)。
さきのNHKニュースでは、ほとんど他人事としてサラリと流しているに留まっていたが、少なくともこの点だけはオーストラリア大衆に羨望を覚えたものだ。
※最低賃金引き上げ云々というと、きまって企業が大変という話が出てくる(それそのものを一方的に否定しようとは考えていないが)。なかには、コンビニエンスストアなどのフランチャイズ経営を挙げ、アルバイト雇用への悪影響を指摘する声もよく目にする。しかし、後者で問題とすべきは最低賃金云々よりも、フランチャイズチェーンの母体と個別経営との間の契約(本部への上納比率など)ではないのか。
言うまでもなく、一部大企業はちょっとした国家予算並みの内部留保という名の「死に金」の埋蔵に躍起になっているが、その一部を従業員のみならず下請けへの支払い率に反映するだけでも最低賃金引き上げは可能なのではあるまいか?
それにしても、最低賃金引き上げが企業にとって負担になりかねないという意見が経営側から出るのはましも理解できる。ところがネットの落書き(コレもまぁその一種ですが・笑)などを眺めていると、雇われているかあるいはマトモに雇われてすらいない側が「心配」しちゃってたりもするのだから面白い。そのすべてをそうだと強弁するつもりはないが、まるで食われる側が食う側の心配をするかのごとしですなァ。さすが「家畜人ヤプー」である。
「速やかに(すみやかに)」という言葉の意味はご存知ですよね?
では、さきほどNHKが配信した以下の「ニュース」をドウゾ。
※岸田首相 “資産凍結速やかに実施 ベラルーシの制裁措置検討”(NHK2月28日13時24分)
(ついでながら、この落書き(ブログ記事)を書くにあたり、はじめてNHKのウェブサイトに自らアクセスした。NHKに限らず、テレビ局の公式サイトなど自発的にはまったく見ないが。)
ロシアによるウクライナ侵略を巡り、その「制裁措置」の一環としてプーチンらに対する資産凍結を「速やかに」実施するとあのジミー忌死堕が国会でのたまったそうな。
よほどの「のろま」なのだろうか。それとも母語である日本語の意味をこれっぽっちも理解しないままにデカマセをタレ流しているのだろうか?
すでに欧米などが「速やかに」同様の資産凍結に打って出ているなか、いまごろになって「実施」するのかしないのか、なにを「検討」しているのかもよくわからないが、そういうのを指して「速やかに」と自称したいらしい。この段階で検討なんぞというのは、とてもじゃないが「速やかに」とはいえないだろう。まさにニッポンという幼稚国家の堕落ぶりを目の当たりにするようではないか。
こんな体たらくな政権について、なんら批判もなしに「報道」を自称してタレ流しているNHKもNHKである。
「首相は“速やかに”と言いますが、欧米諸国などの速やかな動きがあるなかで、後追いよろしいこれのどこが速やかなのでしょうか?」
ぐらいに皮肉でも言ってやったらどうなのかと思う。
(注:「のろま」──この言葉については「差別用語」との指摘もあるが、この場合には極めて適当だと思われる。当然にして差別の意図もないので念のため。)
それにしても、こういう連中(自民党中枢ほか)が日本国憲法9条を撤廃し、わが祖国を戦争ができる国にせよなどと威勢のいい主張を繰り返している。近々には、その現行憲法すら無視し、外国の軍事基地などを爆撃できるなどという恐るべき開き直りまで演じいるのが、このジミー政権である。
しかしである。この「のろま」ぶりを見るにつけ、はたしてこんな連中が政権にあるときに、よもやの戦争や軍事紛争にわが国が巻き込まれたらどうなるのか? ロシアにせよ、米国にせよ、あるいは中国だの北朝鮮だのにせよ、「ジャパンはこんな程度ですから、恐れるにたりませんよ(笑)」ぐらいに見下しているのかもしれないなァ……などと、タチのよくない冗談でも言いたくなってくる。
これは「だから軍備を増強せよ」などという意味ではないが、こうして威勢のいい連中のザマを見ると、たとえば新型コロナ対策ひとつをとっても、危機感や国民を守ろうという意志・行動がこれっぽっちも見えてこないのが恐ろしい(関西発ゴロツキ軍団が巣食う大阪府のザマを見よ!)。
コロナ対策についていえば、そのすべてを政権の責任にしようとまでは考えていないが、それにしたって「リーダー」としての自覚や能力がお粗末にすぎる。ましてや軍事的危機が本当に訪れたらと思うと、心底ゾっとされられるというものだ。
一方、そうした「危機」を回避するという意味でも正常が外交が重要なのは言うまでもないが、その能力が著しく欠如しているのもまた、この幼稚国家ニッポンという国である。
ごくごく一例を挙げれば、あの長々と続いたケーセッキアベ政権時代、その前期から中期にかけて米国大統領だったオバマとマトモに話し合ったことはあるのか? “宗主国”のリーダーにさえ毛嫌いされていたという事実も問題ながら、ほかの国々とだって、はたしてどれだけ正常な外交を展開してきたというのか? 東南アジア某国で女遊びをする──TVゴラク番組などで有名らしい某医師(ケーセッキのオトモダチ)がウッカリと某記者に公表──ばかりが“外交”でもないだろうよ(笑)。
これもまた悪い冗談だが、まだしも志井和夫あたりのほうがよほどきちんとした仕事をするかもしれないぞ。
プーマンおっとプーチンやら習やらふとっちょあんちゃん正恩やらなにやかなにやら、困り者の「リーダー」は多々あるけれど、わが祖国の体たらくぶりに改めて驚いた2月末日の午後であった……。
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