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猫池罵詈雑言雑記帳
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 柳沢伯夫厚生労働相(静岡3区)による放言、女性を「産む機械、装置」などと表現したことについて、国会での紛糾が続いている。野党側は当然のことながら同氏の辞任を要求しているが、本人はさらに「子どもは2人以上が健全」などの居直り発言をし要求を無視、任命責任を持つアベのオボッチャンをしても罷免せずとの姿勢をみせている状況だ。この件については報道も多く、政権としてもおそらくは無傷のままやり過ごすわけにもいかないのではないかと思うことと、発言そのもののバカらしさもあってとりあげる気力もなかったけれど、ここで少しだけ所感を記してみたい。

 まず、「子どもは2人以上」という部分に関して、これをもって“健全”という解釈に大きな問題を持ちつつも、経済的な問題など社会的な理由から結婚や出産ができない層がいるという実態について触れているという部分だけをみれば、いわんとしているところがわからないでもない。現在進められている政策がひとつの要因となって、結婚や出産がしづらい社会に陥っているという見方を示したものだとみることも可能だからだ(ただし、だからといって国民の立場にたった施策を現政権が打つ可能性は、絶望的なまでにありえないだろう)。だが、「産む機械」発言とあわせると、とうの柳沢氏がなにを考えたうえで発言したのかどうか、その背景にはかなりアブナイ思想があると言わざるをえないことがわかる。これは失言でもなんでもないのだ。  


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 16日、「ホワイトカラー・エグゼンプション制度」(サービス残業合法化制度)を導入する労働基準法改定案について、「今の段階では難しい。(国民の)理解を得られていない」とし、25日召集の通常国会への提出断念する旨をアベセンセが表明した。
 この法案は、いうまでもなく財界から一方的に要求されている企業利益庇護制度である。すでに広く深くはびこっている“サービス残業”を、社会的問題と騒ぎになるのであればいっそのこと合法化してしまえという意味あいもあり、国民の大半を占めるサラリーマン層からの反発が(珍しくも)起こっていた。なにしろ、長時間労働という問題が一向に解決されないなか、ひとりあたり年間100万円を超える残業代が消えてしまうという試算もあるぐらいだから、承服できないのが当然だといえよう。自民党としては是が非でも導入したいに違いないが、単に「参院選を前にサラリーマンを敵に回す」などという日和見的ゴマカシから今回に限って提出を見送ったというものであり、今後に対する予断は許されない。だが、政権に対する不信感につながってゆく可能性はあり、政財界の勢いにある種の歯止めをかけたということもいえそうだ。
 これをさらに強固なブレーキにするためには、つぎの参院選での去就がひとつのヤマになることは間違いない。アベセンセは改憲を大テーマにぶち挙げているけれど(これまた「国民の理解を得られていない」と思うのだが)、その点を含めて国民ひとりひとりのこの先の人生を左右しかねない状況にあるということを、有権者はこぞって“理解”する必要がある。なにしろ負担が増える一方で収入を減らすゾというのだから……。  


 共同通信社が実施した全国世論調査(12・13日)によれば、アベ内閣の支持率は依然45%ものべらぼうな“高率”を維持してはいるものの、前回調査(12月)と比較して3・6ポイント落とすなど、確実に凋落の一途をたどっているようである。
 この内閣は、閣僚や幹部のなかに不祥事の類が相次ぐなか、担当職を指名した責任者たるアベセンセはなんらしりぬぐいすらしない格好だが、“不支持”の理由としてトップに挙げられたのが「首相に指導力がない」(21・9%)というあたり、なんともさもありなんという気がする。さらに、閣僚や自民党幹部らの事務所経費をめぐる問題が露になり、その点についても「適切な対応はしていない」と74・2%が回答しているという。慢性的な不感症にあるのではないかという感じのする日本国民だけど、それでもこうして数字に現れてきているあたり、アベ政権というのはよほど劣悪だということであろう。

 もろもろ転がっているアベ不祥事のひとつに、議員会館使用に伴う経費の“扮飾計上”事件がある。これはアベ内閣の面々をつらねる松岡利勝農水相(熊本3区)および伊吹文明文科相(京都1区)、菅義偉総務相(神奈川2区)、渡辺喜美行革相(栃木3区)、丹羽雄哉総務会長(茨城6区)らが家賃不要の議員会館内に政治資金観管理団体の主要事務所を置きながら事務所費を計上していたというもので、“政治資金規制法違反”の疑いすら臭わせている汚らしいルール違反であり、モラルの欠如が広く深くはびこっていることが国民バレしたというものだ(さらにあの中川昭一政調会長・北海道11区・もだが)。
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 レジャーライター=植村誠の別館ブログです。
 ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
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