困った共通点である。
対話よりも武装。大国の後ろ盾だのみ。孤立化。人権の反故。
権力の提灯持ちメディア。付和雷同の自殺志願者の群れ。敵に利してなお気づかない家畜根性……。
上はわが国の“エース”アベシンゾウ(シンゾウとはいうけれど、案外ノミのなんたらかもしれん。敬称略)と隣国・北朝鮮の前および前々指導者・キムイルソン&キムジョンイル親子である。自国の民衆はおろか、そのとりまきすらも信じず、究極的には「銃」を“最良の同志”としたキム親子。そのセンスものと、国民の生存すら二の次にされ、対外的には孤立への道を歩きつづける北朝鮮。朝鮮戦争開戦にあたっては、かつてのソ連を後ろ盾(というより傀儡だったが)とし、いくばくかの勢いを持ってはいたものの、形勢不利とみるや、さっさとスターリン政権に切り捨てられた歴史を持つ北朝鮮。
一方、不戦や基本的人権を謳う現憲法を敵視し、ややもすれば軍事だのみの国家づくりを目指すアベ政権(その本丸が9条ではなく11条にあることは前回記した)。中国や韓国との間の軋轢を解決する少しの努力すらせず、いわば孤立化に陥りつつあるニッポン。そのココロは対話よりも軍事的防衛なのである(相手側にも問題があるとはいえ、だ)。その孤立政策は後ろ盾・アメリカ合州国の対日政策にも影を落としているという見方もある。
つまらん意匠をつけてニヤける趣味はないけれど、アベジョンイルというフレーズが浮かんでくる。世襲という点を含めても。
下はどうか。いうまでもなくわが同胞たちと北朝鮮の民衆である(ごくごく大雑把な見方であることをお断りしておくが)。違いはある。北朝鮮でのそれが、人権をはじめとするさまざまな権利が著しく制限されつづけているなかでの“盲従”とみられるのに対し、少なくともわが国では人権や言論の自由が保障され、一党支配ではなく、問題はあるものの民主主義に則った社会にあっての“盲従”や付和雷同だということである。どちらのザマがより深刻か? 自民党曰くの「(取り戻されるべき)日本」とは、そんなザマのまんま延長線上にある。彼らの理想は(アメリカ合州国を後ろ盾とした)北朝鮮型国家なのだ。それでいて、経済が対外的に優位に立てればいい(むしろ逆で、経済発展のためには北朝鮮型国家こそが必須だと考えているのかもしれない)。そういうことではないのか? どうしてわが同胞たちは気がつかないのだろう……? 反面教師を隣国にばかりでなく、ほかならぬ自国の近代史に持っているというのに。
こんなつまらないひとりごとが裏切られることを、いまは祈るばかりである……。
対話よりも武装。大国の後ろ盾だのみ。孤立化。人権の反故。
権力の提灯持ちメディア。付和雷同の自殺志願者の群れ。敵に利してなお気づかない家畜根性……。
上はわが国の“エース”アベシンゾウ(シンゾウとはいうけれど、案外ノミのなんたらかもしれん。敬称略)と隣国・北朝鮮の前および前々指導者・キムイルソン&キムジョンイル親子である。自国の民衆はおろか、そのとりまきすらも信じず、究極的には「銃」を“最良の同志”としたキム親子。そのセンスものと、国民の生存すら二の次にされ、対外的には孤立への道を歩きつづける北朝鮮。朝鮮戦争開戦にあたっては、かつてのソ連を後ろ盾(というより傀儡だったが)とし、いくばくかの勢いを持ってはいたものの、形勢不利とみるや、さっさとスターリン政権に切り捨てられた歴史を持つ北朝鮮。
一方、不戦や基本的人権を謳う現憲法を敵視し、ややもすれば軍事だのみの国家づくりを目指すアベ政権(その本丸が9条ではなく11条にあることは前回記した)。中国や韓国との間の軋轢を解決する少しの努力すらせず、いわば孤立化に陥りつつあるニッポン。そのココロは対話よりも軍事的防衛なのである(相手側にも問題があるとはいえ、だ)。その孤立政策は後ろ盾・アメリカ合州国の対日政策にも影を落としているという見方もある。
つまらん意匠をつけてニヤける趣味はないけれど、アベジョンイルというフレーズが浮かんでくる。世襲という点を含めても。
下はどうか。いうまでもなくわが同胞たちと北朝鮮の民衆である(ごくごく大雑把な見方であることをお断りしておくが)。違いはある。北朝鮮でのそれが、人権をはじめとするさまざまな権利が著しく制限されつづけているなかでの“盲従”とみられるのに対し、少なくともわが国では人権や言論の自由が保障され、一党支配ではなく、問題はあるものの民主主義に則った社会にあっての“盲従”や付和雷同だということである。どちらのザマがより深刻か? 自民党曰くの「(取り戻されるべき)日本」とは、そんなザマのまんま延長線上にある。彼らの理想は(アメリカ合州国を後ろ盾とした)北朝鮮型国家なのだ。それでいて、経済が対外的に優位に立てればいい(むしろ逆で、経済発展のためには北朝鮮型国家こそが必須だと考えているのかもしれない)。そういうことではないのか? どうしてわが同胞たちは気がつかないのだろう……? 反面教師を隣国にばかりでなく、ほかならぬ自国の近代史に持っているというのに。
こんなつまらないひとりごとが裏切られることを、いまは祈るばかりである……。
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改憲。消費税増税。TPP参加問題。原発問題。そして、かぎりのあるカネ(おもに税収)をいかに、どのようなことに使ってゆくか。
まだまだあるが、きたる参院選の大きな争点である。
改憲についていえば、9条や96条が大きく取りざたされており、一見するとこここそがこの問題(改憲勢力の狙い)の本丸のように思えるが、彼らの真の狙いは11条だとオレはみている。すなわち、基本的人権の否定だ。
戦争の放棄を謳う9条の反故や原発推進はズバリここと密接に関わっている。ようは“国家”とその実質的な権力者のために、われわれ一般国民に対し痛みを一方的におしつけられるその根拠をでっちあげたいのであり、究極的には国家ありきで平民よ死ねというそのバックボーンをつくろうとしているのではないか。「死ね」というのはいささか極端に思えるかもしれないが、治安警察の台頭や刑事警察の横暴を合法化するためにぜひとも必要な手続きだとはいえよう。
原発も然り。11条を反故にし、その関連法をなし崩しに改定してしまえば、事故のさいの保障問題も回避でき、建設や稼働の反対に対しても十全な権力行使が可能になる。「おまえらは国家のために犠牲になれ。だまっていろ!」というワケだ。
もちろん現9条の廃止にも関わっている。自衛隊と軍隊との違いは、単に武力行使云々だけではない。権力者たちが目論む軍隊、その兵隊にとって基本的人権は保障されないからだ。自衛隊の実態が、いかに軍隊のそれと近しいとしても、両者の概念には大きな溝が横たわっているのである。
消費税増税。身近な話題から拾ってみれば、これだけカネがないないと騒ぎながらも夏のボーナスが増えたという国家公務員。不思議ですなぁ(そもそも、公務員に対しボーナスという考えそのものに矛盾があるが、これはそれ以前の問題だ)。一般会社員の7割以上が“景気回復”を実感していないという報道もあったなかでの大盤振る舞いである。冒頭に記した「かぎりのあるカネ(おもに税収)をいかに、どのようなことに使ってゆくか」というなかのひとつには、こういう支出も含まれる。税の分配とその用途。それを適正化し、国民のために監視してゆく。これこそが政治のもっとも重要な役割とはいえまいか?
あるいは、消費税を上げるさなかにあって、投資などというギャンブル(すべての投資がそうだとはいわないが、ここではおもに投機的なものをさす)に対する減税が検討されていることの不思議。投資などというものは、カネに余裕があるからこそなしうるのである(この点は小博打とは異なるだろう)。言い換えればカネに余裕がある連中の余ったカネの使い道に対し減税をし、なけなしのカネで暮らすひとびとからカネを吸い上げようということではないのか。まさに「弱きをくじき、強きを助ける」である。「実体経済」云々というフレーズもついさきごろまで流布されていたけれど、いったいぜんたいどこに消えてしまったのだろう? バカは死ななきゃ治らないというありきたりの言葉が浮かんでくる。
ついでにいえば、輸出企業にとっての消費税というのは、彼らにとっては還付の源泉でもある。下請けが取引の消費税を転嫁できないといった問題は古くから取りざたされているが、二重課税を避けるという名目によって、巨額にのぼる税の還付を一部大企業が受けているその意味を知るべきであろう。そして、そこで彼らの懐に入ったカネは、内部留保などという形で沈殿し、社会的に還流されないことになる。死に金だ。
TPPについていえば、さすがに自民党内部ですら疑問視する声があるという。ここでは農業などへの影響がクローズアップされているが、本丸は金融部門ではないのだろうか。おもにアメリカ合州国資本によるわが国企業に対する敵対的買収もエスカレートするかもしれない。そして、それをわが国の法律では一切の規制すらならんというのがこの協定のキモなのである。
これに乗じて、銃器のセールスがわが国に上陸という筋書きを指摘する声もあるようだが、冗談でなしに、いかにわが国の法律で銃器の所持が厳しく規制されていたとしても、彼らの輸出および販売攻勢を差し止めることができなくなるかもしれない。むしろ、銃器の所持を禁止しているのは、わが社の利益に反すると訴訟に持ち込まれる可能性だってある。そして、そんな訴訟を防ぐこともできなければ、その結果についてもロクなことになりはしないというのがTPPの根幹だ。
ついでに農産物をはじめとする食料および食糧品についても、いまひとつ“愉快”な想像ができる。TPP参加を検討しているといわれる中華人民共和国。これだけで半ばアレルギー症状を起こす有権者だって少なくないハズなのだがなァ……。
さぁて、参院選でも過半数を獲得する可能性が高いらしい自民党だが、上に記したことは、ほかならない彼らが「信任を得た」として進めてゆく政策の一部である(もっとも、先の東京都議選で圧勝したとはいっても、票の実数増は1万にも及んでいない──それでも少ないとはいわないが──し、議席獲得を後押ししていた創価学会の存在を忘れてはならないだろう。したがって、必ずしも彼らが「信任」されたとまではいえないのではないだろうか?)。まぁ、権力者に対しおとなしく従ってゆくもよし。無気力におとなしく死んでゆくもよし。なんにしても、自分の敵に利することもあるまいにと思うだけである。
まだまだあるが、きたる参院選の大きな争点である。
改憲についていえば、9条や96条が大きく取りざたされており、一見するとこここそがこの問題(改憲勢力の狙い)の本丸のように思えるが、彼らの真の狙いは11条だとオレはみている。すなわち、基本的人権の否定だ。
戦争の放棄を謳う9条の反故や原発推進はズバリここと密接に関わっている。ようは“国家”とその実質的な権力者のために、われわれ一般国民に対し痛みを一方的におしつけられるその根拠をでっちあげたいのであり、究極的には国家ありきで平民よ死ねというそのバックボーンをつくろうとしているのではないか。「死ね」というのはいささか極端に思えるかもしれないが、治安警察の台頭や刑事警察の横暴を合法化するためにぜひとも必要な手続きだとはいえよう。
原発も然り。11条を反故にし、その関連法をなし崩しに改定してしまえば、事故のさいの保障問題も回避でき、建設や稼働の反対に対しても十全な権力行使が可能になる。「おまえらは国家のために犠牲になれ。だまっていろ!」というワケだ。
もちろん現9条の廃止にも関わっている。自衛隊と軍隊との違いは、単に武力行使云々だけではない。権力者たちが目論む軍隊、その兵隊にとって基本的人権は保障されないからだ。自衛隊の実態が、いかに軍隊のそれと近しいとしても、両者の概念には大きな溝が横たわっているのである。
消費税増税。身近な話題から拾ってみれば、これだけカネがないないと騒ぎながらも夏のボーナスが増えたという国家公務員。不思議ですなぁ(そもそも、公務員に対しボーナスという考えそのものに矛盾があるが、これはそれ以前の問題だ)。一般会社員の7割以上が“景気回復”を実感していないという報道もあったなかでの大盤振る舞いである。冒頭に記した「かぎりのあるカネ(おもに税収)をいかに、どのようなことに使ってゆくか」というなかのひとつには、こういう支出も含まれる。税の分配とその用途。それを適正化し、国民のために監視してゆく。これこそが政治のもっとも重要な役割とはいえまいか?
あるいは、消費税を上げるさなかにあって、投資などというギャンブル(すべての投資がそうだとはいわないが、ここではおもに投機的なものをさす)に対する減税が検討されていることの不思議。投資などというものは、カネに余裕があるからこそなしうるのである(この点は小博打とは異なるだろう)。言い換えればカネに余裕がある連中の余ったカネの使い道に対し減税をし、なけなしのカネで暮らすひとびとからカネを吸い上げようということではないのか。まさに「弱きをくじき、強きを助ける」である。「実体経済」云々というフレーズもついさきごろまで流布されていたけれど、いったいぜんたいどこに消えてしまったのだろう? バカは死ななきゃ治らないというありきたりの言葉が浮かんでくる。
ついでにいえば、輸出企業にとっての消費税というのは、彼らにとっては還付の源泉でもある。下請けが取引の消費税を転嫁できないといった問題は古くから取りざたされているが、二重課税を避けるという名目によって、巨額にのぼる税の還付を一部大企業が受けているその意味を知るべきであろう。そして、そこで彼らの懐に入ったカネは、内部留保などという形で沈殿し、社会的に還流されないことになる。死に金だ。
TPPについていえば、さすがに自民党内部ですら疑問視する声があるという。ここでは農業などへの影響がクローズアップされているが、本丸は金融部門ではないのだろうか。おもにアメリカ合州国資本によるわが国企業に対する敵対的買収もエスカレートするかもしれない。そして、それをわが国の法律では一切の規制すらならんというのがこの協定のキモなのである。
これに乗じて、銃器のセールスがわが国に上陸という筋書きを指摘する声もあるようだが、冗談でなしに、いかにわが国の法律で銃器の所持が厳しく規制されていたとしても、彼らの輸出および販売攻勢を差し止めることができなくなるかもしれない。むしろ、銃器の所持を禁止しているのは、わが社の利益に反すると訴訟に持ち込まれる可能性だってある。そして、そんな訴訟を防ぐこともできなければ、その結果についてもロクなことになりはしないというのがTPPの根幹だ。
ついでに農産物をはじめとする食料および食糧品についても、いまひとつ“愉快”な想像ができる。TPP参加を検討しているといわれる中華人民共和国。これだけで半ばアレルギー症状を起こす有権者だって少なくないハズなのだがなァ……。
さぁて、参院選でも過半数を獲得する可能性が高いらしい自民党だが、上に記したことは、ほかならない彼らが「信任を得た」として進めてゆく政策の一部である(もっとも、先の東京都議選で圧勝したとはいっても、票の実数増は1万にも及んでいない──それでも少ないとはいわないが──し、議席獲得を後押ししていた創価学会の存在を忘れてはならないだろう。したがって、必ずしも彼らが「信任」されたとまではいえないのではないだろうか?)。まぁ、権力者に対しおとなしく従ってゆくもよし。無気力におとなしく死んでゆくもよし。なんにしても、自分の敵に利することもあるまいにと思うだけである。
夕方。NHKニュースをみるともなしにみて驚いた。
来る21日投票の参議院選挙についての報道。
「(衆参国会の)ねじれ問題が争点です」
だってさ。それも冒頭にいきなりだから、これこそが最大の争点だと言いたいのであろう。危うくひっくり返るところだった。
「ねじれ」状態がどうなるのかはたしかに関心事のひとつかもしれないが、自民党やら維新とやらがこぞってぶち上げている改憲問題はどうなのか? 「ねじれ」をトップに挙げ、かつ「争点です」と解説した以上、NHKにとってはこれこそが与党やらその分派が熱意をあげてやまない改憲問題よりも上位にあるべき「争点」だと解釈しているとみられる。自民党らはNHKに対し抗議のひとつでもしなければウソである。自分たちのもっとも主張したいところがないがしろ(あるいは二の次)にされたのだからね。
そして経済。アベのおぼっちゃんがイイ気になっているけれど、その是非を問うことすら「ねじれ」の下位にあるというというのだろうか。雇用問題はどうか? 社会保障は? 近隣諸国との関係改善はどうなる?
不思議なのだ。いちおう新聞には目を通しているし、ネット配信のニュースも日々チェックしている。そこで得られる情報がごく一部であり一面であることはいうまでもないが(ヤフーのヘッドラインには、NHKと同様の見出しがみられた)、おきおりこうしてテレビニュースをみると、自分が浦島太郎になったかのような気にさせられてしまうのである。日々のニュースを、ごくかぎられた範疇とはいえチェックし、自分なりにそれぞれの重要度や視点・論点を反芻しているハズなのだが、それとまったく異なる“重要ニュース”がこうして飛び出してくるからだ。
おそらく、日々NHK(民放も大同小異だろうが)ニュースに頼っている人々にとっては、改憲問題など自分たち(有権者)の与り知らぬできごとであり、中国は日々わが国の主権を侵す危険国家であり(まぁ、あの国の政府に対してはオレ自身も言いたいことはあるが)、乱高下を続ける株式相場のその原因はなにかにつけて簡単に片づけられていることになる(だいたいが、「●●を受けて買い注文が殺到し、そのため」などと冒頭の一文に持ってくるあたりがセオリーに反しているし、そこで語られる「そのため」が本当に「そのため」なのかどうかは専門家でも判断しきれない部分があるのではないのか? それでいて、証券担保金融やFXなどにみられる証拠金──簡単にいえば他人のカネでバクチを打つようなもの。最低の下衆である──ビジネスの影響などには、目を向けることが原則としてないのだ)。そんなセンスの延長線上に、こうしたあからさまな目くらましが飛び出してくる。
まぁ、来るべき破滅の責任を、こうしたマスコミにのみ背負わせようなどとはこれっぽちも思っていないが、反省なき連中をバカを呼ぶことになんらためらいはないし、もっといえば哀れに思う。
ホンネを言えば、「もう勝手にすればいい」。したがって、いかに独断と偏見に基づく個人ブログとはいえ、ここでの発言はもはやしたくないとさえ思っている。だが、予想どおりにTPP(強食自由化協定)の傘下へとズルズル進んでいるザマをみるにつけ、やはりひとことぐらいはぶっておきたいと考え直した。
オレ自身も含め、善良なる日本土人がどれだけ理解しているのだろうかと思うが、TPP(環太平洋提携協定と一般に訳されるが、どういうワケかNHKは最初の「P」を「パートナーシップ」と英語のママにしている。なんらかの狙いがあるのであろう)というのは、主宰者たるアメリカ合州国だけの利益を保護するだめだけに揚げられたバルーンである。とりわけあの国を実質的に牛耳る大資本が、自らの利益拡大のために都合よく「ルール」をでっちあげ、傘下国に対し強制するというのがその正体だ。ようは、アメリカ合州国が開国以前からアメリカ先住民らに対して繰り返してきた合法的搾取術の最新版なのである。
タテマエとして、いちおうは「平等」なり「機会均等」なりが謳われているかもしれない。だが、これらのタテマエは、強食側にとってのみ活かされる手合いのモノなのであって、弱食側からすれば、とって喰われる自由があるだけの話である。適当なたとえかどうかはともかく、ボクシングのリング上でヘビー級とライト級とが「平等ルール」で試合をしたところで成り立つハズもない。そんな試合が「平等」かつ「機会均等」といえるだろうか。
こうした正体については、それなりに広く知られてきたようだが、半ば休止状態にしたブログをひさびさにアップしたのは、自分自身の取材テーマにも関係するつぎのことに気がついたからだ。
たとえば、アメリカ合州国の漁業資本あるいは釣り具業界が、日本の河川湖沼を使ってのひとモウケを思いついたとしよう。つまり、遊漁(釣り)魚としてのブラックバスやニジマスなど。もちろん、食料としての市場も期待できよう。
そこで、わが国津々浦々の湖や川を養魚場のごとく利用すべく放流計画をたてる。ところが、わが国では特定の外来生物の輸入や飼育、放流などを禁じる法律や条例があるから、そんな事業ができるワケがないというのが常識である。だが、TPP傘下にあっては、そんな国内法などまったくもって100%意味がなくなるかもしれないのだ(いちおうは断言を避けた)。したがって、そうした事業計画が持ち上がったが最後、わが国のきまりや事情など関係なしに好きなようにやられてしまいかねないことになる。
ここで「わが国の法に則って」規制なりを試みたらどうなるか? おそらく資本側から巨額の訴訟を起こされ(アメリカ流の超巨額恫喝裁判を思い浮かべていただきたい)、TPPの条文にしたがって賠償を請求されることになる。抗弁の余地なし。これこそがTPP傘下国の役割であり辿る道なのである。
もとより、そんなビジネスがあるものかという考えもあるだろう。たしかに、そうした資本がその方面に目を向けなければ、ここに取り上げた例については起こりようがない。だが、気をつけていただきたいのは、コトを起こす自由はあくまで攻撃側にこそあり、防御側にとっての自由はこれっぽちもないという点である(タテマエとしては、わが国からコイなどを同様に輸出するというビジネスも考えられるかもしれないが)。
自国の法律よりも上位のルールとされるTPP。ややもすれば、憲法さえないがしろにされるかもしれない。攻撃側たるアメリカ大資本。食い物にされるだけの傘下国。推進の尻馬に乗っているわが国の財界だって、フタを開けてみれば喰われる運命にあるのではないのか? 農業に対する大打撃がいちおうはクローズアップされてはいるけれど、重工業をはじめとする輸出産業や金融業界だって行く先は知れたものではない。そのリスクを承知のうえならば……、まっ、どうぞ。お好きになさってください。
オレ自身も含め、善良なる日本土人がどれだけ理解しているのだろうかと思うが、TPP(環太平洋提携協定と一般に訳されるが、どういうワケかNHKは最初の「P」を「パートナーシップ」と英語のママにしている。なんらかの狙いがあるのであろう)というのは、主宰者たるアメリカ合州国だけの利益を保護するだめだけに揚げられたバルーンである。とりわけあの国を実質的に牛耳る大資本が、自らの利益拡大のために都合よく「ルール」をでっちあげ、傘下国に対し強制するというのがその正体だ。ようは、アメリカ合州国が開国以前からアメリカ先住民らに対して繰り返してきた合法的搾取術の最新版なのである。
タテマエとして、いちおうは「平等」なり「機会均等」なりが謳われているかもしれない。だが、これらのタテマエは、強食側にとってのみ活かされる手合いのモノなのであって、弱食側からすれば、とって喰われる自由があるだけの話である。適当なたとえかどうかはともかく、ボクシングのリング上でヘビー級とライト級とが「平等ルール」で試合をしたところで成り立つハズもない。そんな試合が「平等」かつ「機会均等」といえるだろうか。
こうした正体については、それなりに広く知られてきたようだが、半ば休止状態にしたブログをひさびさにアップしたのは、自分自身の取材テーマにも関係するつぎのことに気がついたからだ。
たとえば、アメリカ合州国の漁業資本あるいは釣り具業界が、日本の河川湖沼を使ってのひとモウケを思いついたとしよう。つまり、遊漁(釣り)魚としてのブラックバスやニジマスなど。もちろん、食料としての市場も期待できよう。
そこで、わが国津々浦々の湖や川を養魚場のごとく利用すべく放流計画をたてる。ところが、わが国では特定の外来生物の輸入や飼育、放流などを禁じる法律や条例があるから、そんな事業ができるワケがないというのが常識である。だが、TPP傘下にあっては、そんな国内法などまったくもって100%意味がなくなるかもしれないのだ(いちおうは断言を避けた)。したがって、そうした事業計画が持ち上がったが最後、わが国のきまりや事情など関係なしに好きなようにやられてしまいかねないことになる。
ここで「わが国の法に則って」規制なりを試みたらどうなるか? おそらく資本側から巨額の訴訟を起こされ(アメリカ流の超巨額恫喝裁判を思い浮かべていただきたい)、TPPの条文にしたがって賠償を請求されることになる。抗弁の余地なし。これこそがTPP傘下国の役割であり辿る道なのである。
もとより、そんなビジネスがあるものかという考えもあるだろう。たしかに、そうした資本がその方面に目を向けなければ、ここに取り上げた例については起こりようがない。だが、気をつけていただきたいのは、コトを起こす自由はあくまで攻撃側にこそあり、防御側にとっての自由はこれっぽちもないという点である(タテマエとしては、わが国からコイなどを同様に輸出するというビジネスも考えられるかもしれないが)。
自国の法律よりも上位のルールとされるTPP。ややもすれば、憲法さえないがしろにされるかもしれない。攻撃側たるアメリカ大資本。食い物にされるだけの傘下国。推進の尻馬に乗っているわが国の財界だって、フタを開けてみれば喰われる運命にあるのではないのか? 農業に対する大打撃がいちおうはクローズアップされてはいるけれど、重工業をはじめとする輸出産業や金融業界だって行く先は知れたものではない。そのリスクを承知のうえならば……、まっ、どうぞ。お好きになさってください。
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自己紹介:
レジャーライター=植村誠の別館ブログです。
ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
なお、トラックバックおよび「コメント」は受けつけない設定にしております(当面はBBSへどうぞ!)。
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