※永田町徒然草 北朝鮮・中国を嗤うことができない日本の政治状況
「窺えてくる」なぞとある種他人事のような書き方をしたのは、オレ自信はとうに報道という面でTVというメディアを(すべてとはいわないまでも)見限っているからであり、氏が取り上げているようなTV報道をほとんど目にしていないからだ。だが、インターネットポータルサイト上にリンクされる記事のうち、TV局や新聞社など大手メディアの配信を目通しするだけでも、そんな状況はあるていど理解できる(ポータルサイトといえば、いつの間にか、ヤフーヘッドラインの配信元にTV局の割合が格段に増えたようにみえることと、そこになんらかの意図があるのではないかと感じるのは気のせいだろうか?)。
※英離脱派主張「うそばかり」批判…拠出金額など 読売新聞 / 2016年7月1日
*念のため、「ヨミウリ」が「ウソ」を言っているということではなく、事実なりを恣意的に誂えて報じるなり主張なりをしているとみられることの「たとえ」として取り上げた。同じ意味で、はたして「EU離脱派の言論が“うそばかり”だったかどうかという点にも疑問がある。
※立正佼成会も与党支持せず 暴走政治阻止 「生長の家」に続き しんぶん赤旗 2016年7月1日
>宗教法人・立正佼成会(庭野日鑛(にわのにちこう)会長、公称会員世帯数120万)が参院選に向けた声明「私たちの切実」を発表、宗教法人「生長の家」が発表した「与党とその候補者を支持しない」という参院選方針への賛意を表明していたことが、30日までにわかりました。安倍暴走政治阻止の動きが宗教界にも広がっています。両宗教団体は、かつては自民党の強固な支持団体でした。
なお、同紙には、自衛隊員(退役および現役)や自民党員(同意)などの「反現政権」の声が掲載されていることがある。そこには発行元である日本共産党自身のプロパガンダという意味合いがあるのだろうけれど、とりわけ「あくまでわが国の平和を守り、災害復旧などに尽力したいのであり、他国の戦争の下請けをしたくて自衛隊員になったのではない」(抄録)という元隊員の証言などには、大いに共感を覚える。
こんなことはよほどのバカじゃなければ簡単に理解できることだが、祖国防衛と安保法なんてのはまったくの無関係。見方と場合によっては、無関係どころか害悪でさえある。ただし、安保法のタッグ相手であるアメリカ合州国からわが国を防衛するということであれば、ある程度の効果はあるかもしれない。もっともそんなものはヤクザのみかじめ料と一緒なわけだが。みじめさにおいてもバカバカしさにおいても不法ぶりにおいても。
最初に断っておくが、いかなる形であれ権力の介入による言論封殺はあってはならないと考えており、そういう意味でのいわゆる「発禁」などとんでもないというのが個人的な立場である。
したがって、ここに記すことがらはその原則とは相反することになるが(本当はならない。だって、オレは権力じゃないから)、原則とてモノには限度というものがある。ましてや、“商売敵”のミステイクをあげつらって「廃刊」だのと調子に乗って騒ぎ立てているような連中に対しては、ある種のユーモアとして表題のような発言だって許されるだろう。
個人的にニッポン版「労働新聞」(相方として大部数の「人民日報」もある)と呼んでひさしい「産経新聞」が、調子に乗りすぎたのかどうかはともかく、アパルトヘイト擁護とも解釈しうる珍説をデカデカと掲載したことがちょっとした騒ぎになっている。
問題の珍説を説いたのは売文をおもな生業とする曽野綾子女史。同紙の2月11日朝刊に「労働力不足と移民」と題し、偏見丸出しの暴論を堂々と発表したのだ。
一読して驚いた。あの山本七平氏ですら真っ青になるではなかろうかというレベルの持論が、じつにあっけあかんと語られているのである。
論旨のひとつは、少子高齢社会にあって問題化している高齢者介護に向けて外国人労働者を充当したらどうかという話である。高齢者介護という分野がますます重要になることは、間違いなく、個人的にはそういう社会的なフォローが整うことが、現役世代の労働力を保障するし、ひいてはわが国の経済にとって大いにプラスになると考えている(したがってアベ政権が強行する報酬削減など百害あって一理なし)。その現場に多方面からの人材を募ることも考え方のひとつだろうとは思う。
しかし、この女史のお説ときたらどうか。いわく「(介護の職員など年寄りに対して)優しければそれでいいのだ」。すなわち、そこには技術や知識などまったく不必要で、しかもたいした訓練もなくだれにでもできる仕事だというのである。言い換えると、その肝心の介護という仕事についての己の無知ぶりを暴露したワケだが、とうのご本人はご自分のそんなザマにこれっぽちも気がついてないのであろう(売文屋なんだからマトモな取材のひとつぐらいしたらどうなんだ?)。哀れなものだ(女史の説のとおりだとすれば、国が定めている介護関係の資格の類はまったくの無駄ということになりかねませんな、サンケイさんよ・笑)。これについては、とうの介護の現場から正当な反論が無知なるご当人に浴びせられることになるであろう。
そのうえで、「居住区だけは、白人、アジア人、黒人と分けて住む方がいい、と思うようになった」などと発言。つい持論が飛び出してしまったのであろうが、その後の報道をみても執筆した本人も掲載したサンケイもなんら反省を示していない。そりゃ、当人たちがそれ(アパルトヘイトだの介護蔑視だの)を正しいと思い込んでいる(?)のだから反省のしようもないのだろうが。
とまぁ、こんなおばさんがアベンシンゾーのブレーンのひとりであることは、なんら驚くにあたいしない。たとえばオウム真理教に“エリート”が集ったその背景について云々するのとは異なり、思考や検討するに及ばないレベルのお話にすぎない(ク○にハ◎がたかるようなもんか?)。
さて、こんな珍説をアピールした「産経新聞」は、相方のヨミウリとともにライバル社でもある「朝日新聞」に対し徹底的なネガティブキャンペーンを繰り広げている。それを助長したのは「朝日」側のミステイクあるいは勇み足であり、その後の同社の及び腰にあると考えるが、ミスと故意とでは、あったりまえだけれど「故意」のほうが重罪だわな。すなわち、今回の産経騒動はミスなどではけっしてありえず、同紙だからこそ起きた故意の言論事件だったのだ。
事件の余波は大きく、すでに南アフリカ共和国をはじめとする外国からの批判の声が寄せられており、今後はさらに深刻化する可能性だって棄てきれない。コトは市井のおばあさんの繰言では済まないのである(繰り替えすが、政府の公職にも就いた大人物である。したがって、これは「産経」という一企業だけの問題ではなく、わが国の威信や“国益”とやらにも関係してくるであろう)。
そこでだ。ここはひとつ「産経新聞」は自主廃刊してはどうだろうか? それこそが昨今繰り広げてきた持論に対しても矛盾がなく真摯な姿勢として世論の目に捉えられると思うのだが、ふと思い出したのが1995年に起きた「マルコポーロ事件」である。これは文藝春秋が発行していた雑誌「マルコポーロ」がホロコーストを否定する特集を組んだ結果、内外からの批判を浴びて廃刊に追い込まれたエピソードである。背景にはコマーシャリズムの問題もあったらしく、今回の件とは必ずしも合致しないが、「国際的な批判を浴びた末の廃刊」、その「前例」として「産経」の諸君の目にはどのように捉えられているだろうか。
とはいえ、繰り返すがこれは「ユーモア」の類として発言している。「マルコポーロ事件」についても、はたして廃刊という措置が正しかったのかどうかという疑問は大いにある(これについては各方面の識者らがそれぞれ意見を表明している。もっとも、当時一読した記憶では、当該記事そのものがマトモな論評にあたいする以前のシロモノに思えたが……ぁあ、そりゃ今回の女史のコラムも一緒ですな・笑)。だが、今回の事件は、他社に対し浴びせた暴論がブーメランのごとく跳ね返ってきたということはいえよう。お粗末な話ではある。
*Link:ジャーナリストの命の値段について。(Catwalkより)@Shinya talk
*鎌田氏のような“インディーズ”がお気に召さないのであれば、あのNHKがかつて混乱下のソマリアにクルーを送って優れたドキュメンタリー番組を発表した。あの取材は、文字どおりの命がけだったのではないかと思うのだが。
エモノはアジ。小田原沖での船釣りである。
魚釣りは、近ごろはさっぱりやらなくなってしまったが、アジは食べておいしいし、釣り魚としても味のある魚だと思う。で、番組半ばからそのまま見ていたのだが、末尾の釣り場案内にいたって「おや?」と思った。
問題の箇所は、旅行案内書などでいう「データ欄」にあたる。つまり、東京駅を起点に小田原までのアクセスを紹介していたワケだが、どうしたことか東海道新幹線だけしか紹介されなかったのである。「東京駅からは新幹線で40分」。JR在来線もなければ小田急も省略されており、いわんやマイカーの「マ」の字すらなかった。
これが気になったのは、東海道新幹線、すなわち東海旅客鉄道株式会社の社長だか会長だかがあのアベシンゾーの“ブレーン”として知られている御仁であることと、いうまでもなくいまのNHKが事実上アベ政権の御用メディアと化しているからだ。まさか金銭の類が暗躍したとはこれっぽっちも思ってはいないが、いわゆる“同志”としての“手心”が加えられたがゆえではないかと想像するのである(案外、JR東日本から抗議されてたりして・笑)。
そもそも、案内されていた東京駅起点の場合、新幹線の始発は6時。小田原停車の列車は6時26分までない(新横浜発6時というのはあるが、くどいようだけれど「東京駅発」が番組での紹介である)。するとべらぼうに高い特急券を払った挙句、小田原着は7時04分。しかし、こうした釣りではたいていの場合、夜明けをメドに出港するハズ。そんなお寝坊さんの船釣りって……まっ、ありえないとまではいわないけどさ(笑)。
在来線でも東京発では6時37分になってしまうが、品川に目を向ければ小田原駅5時51分着が一番列車であり、いくらか現実的。沿線各駅からのアクセスは新幹線よりも格段に便利だ。
しかし、いずれにしてもこういう内容(遊漁船での魚釣り)のアクセス案内としては、新幹線はほとんど適しているとはいえないだろう(前夜に会社などを退けてから現地入りするということはあるかもしれないが)。
さすがに、こんな重箱の隅をつつくような質問をNHKにしようとまでは思わなかったが、たとえしたとしてものれんに腕押しなのは目にみえている(電話代のムダ!)。だが、ほかにも全国で499人ぐらいは同様の疑問を抱いた人がいたかもしれない。なぜあえて東海道新幹線だけがアナウンスされたのか・・・?
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