「いやね、(某国からの)帰り道に千葉駅で乗り換えたんだけどね。少し前にJR東日本の駅で目の不自由なひとが転落したうえに電車にひかれて亡くなったでしょう? そのせいかどうかはわからないけど、駅でこんな放送をしてたんだよ。
『駅構内などで目(や身体の)不自由な客さまがいらっしゃいましたら、ひと声かけてあげてください』(要約。なんか「声かけ運動」だか「キャンペーン」だかみたいなポエムなタイトルもついていたような気がする)
ってね」
「なにそれ、おかしいんじゃないの?」
これは、帰宅して早々に帰り道にあきれ返った話をめぐる年老いたわが母堂との会話である。
あるいは、こんなことで「はぁ?」と耳を疑った自分のほうがおかしいかもしれんと思いつつ、ではさてと、こちらの感想を述べずに話して聞かせてみたのだが、「バカじゃないの、それ?」という真っ当な反応が返ってきたというワケだ。
然り。バカ丸出しだと思った。バカが言いすぎなのであれば、「とんだ恥知らず」と言い換えてもいい。てめぇ自身で起こした死亡事故を棚に上げて、「乗客のみなさんかくのごとく“ご理解・ご協力“ください」ときたんだからなァ……ぁあ、日本でなくニッポンに帰ってきたのだなぁ・・・としみじみ(ちなみに、それにつづいて、わが社では身体の不自由なお客さまのために駅係員が車椅子などのサービスをいたしますので、申し出ろとのお達しあり・笑)。
あの蕨駅(だけではないが)で起きた事故は、ほぼ100%が鉄道会社の責任である。なぜか? なんの事情かまでをおもんぱかるほどお人よしではないが、列車の出入りが激しく、利用者だって少なくはない駅のプラットフォームに人員を配置しないばかりか、監視カメラでコトを済ませようという体質。NHKニュースによれば、被害者が改札を通ったところは監視カメラに記録されていたらしい(それにつづき、被害者が「ホームの端を歩いていたホームの端を歩いていた(ゆえに被害者にも落ち度があったのだ?)」との(事実かもしれないにせよ)涙ぐましいまでのフォローつきだったが)。つまり、少なくとも被害者を直接目視していないのであろう。
問題はそうした現場だけではなく、現場の仕事をそういうふうに仕向けている経営者にあると思うが、社長が責任をとってクビを吊っただの辞職しただの報酬をまるごと香典にしただのといった話はさっぱり聞こえてこない(意外でもなんでもないが)。
目下、ホームドア設置の必要性がクローズアップされ(遅ればせながらだがね)、JR東日本でもやっとこさ投資をはじめている。既存の設備に追加することもあり、相当の費用がかかるとのことだが、ぜひとも進めていただきたいと思う。しかし、シロウト目に思うのだが、ホームドアまでが必ずしも必要だろうかという疑問も浮かぶ。密閉型の塀と扉とまではいかないまでも、手すりの設置ではダメなのだろうか? この場合は、扉にあたる位置のみは現状と変わらないことになるが、それでも手すりが通っているといないのとでは大きな差がありましまいか?
たとえば、今週は韓国の鉄道を取材してきたが、密閉式のホームドアがない駅(中長距離列車専用の嵩の低いホームを除く)にはそうした手すりが設置されており、混雑したなかでも安心感を覚えた(念のため、韓国の鉄道にもそれ相応のソツがあるが、その背景はともかく、この点だけはJR各社は失格である)。
いずれにしてもあの恥知らずぶりには驚くほかはない。余計(ムダ)なことだとは承知しつつ、いちおう「おかしくはないですか?」と近くにいた駅員に進言してみたら、仏頂面で応対されたよ(笑)。ケンカを売られてるとでも思い込んだのか、はたまたそのように教え込まれていいるのか。どっちにしろ救いようのない会社だとあらためて思った。
以前にも記したが、同社・某駅では、夕方の帰宅時間帯に、電車から降りようとした高校生が車両とホームとの間に足を転落させた。その目の前には「お立ち台」に立った駅員。しかし、駅員は「お立ち台」から降りるでもなし、なにごともおきていないかのごとく案内放送を棒読み。件の高校生は自力で這い出てカレのほうもなにごともなかったように階段を降りていったからいいようなものの、ヘタをすれば死亡事故になるところだったろうに、駅員のあの態度。
やはり、つぎに致命的大事故を起こす鉄道会社はこの会社。そう確信を深めるほかはなかった。ちっともうれしくもなんともないけれども・・・。
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