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猫池罵詈雑言雑記帳
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 ほかの大手新聞も大同小異だったハズだが、「東京新聞」3月20日朝刊。
「お知らせ」と題する東京電力の、それも全面広告である。

 書かれてあることといえば、通り一遍の「おわび」ポーズと単なる一般論にすぎない「ご注意」の類だが、その正体は掲載紙に対する口止めであろう。こんなモノにいくら注ぎ込んだのか(まさか新聞社側のボランティアってことはないと思うが)はわからないが、一見しかつめらしいポーズをとりながら、そのじつメディアに手心を要求するという大企業の十八番(そういう意味でいけば、キャンペーン的セールスでもないのに突如にして全面広告を出す企業の内実に興味が湧いてくる)。たぶんお出ましになるだろうと予測していた矢先のできごとであった。
 それにしても。誠意やら責任感やらがこれっぽちも感じられない箇条書きである。一方的「お願い」に加えて「注意せよ」。当ブログでもなんどか指摘してきた「ご理解・ご協力をお願いします」と同種の慇懃無礼な思い上がりといえるだろう。利用者にとってもっとも切実である具体的情報については、会社に問い合わせるか自社のホームページをみろという「ご指示」もある(電話番号も所在地も関係部署名も記されてない)。ここにあるのはほとんど相手任せのセンスであり、いかに自らの責任を回避できるかという卑しい発想ではないのか。しかもその狙いは口封じなのである。

 大きなお世話かもしれないが、新聞社としてもこんな口止め広告など拒否すればいいのだ。そのうえで、「東京電力がこういう広告を提案してきたが、状況を鑑み、当社では掲載を見合わせた。内容は停電に伴う同社からのお知らせであり、当社で東電側に取材をしたところ以下のとおりの注意点が挙げられた……」と一般記事にしてしまえばいい。パブリシティ広告との混同を避けねばならないが、ジャーナリズムとして疑問点や批判はもちろん、読者向けにより有益な情報を独自に加味すればいいだけの話。広告掲載拒否理由? そんなものは「当社としては問題のある企業や団体、個人からの広告出稿を受けつけておりません」で済む話であろう。ケースはまったく異なるし、間違っても両者を同一視などしていないが、仮にサリン事件直後に当時のオウム真理教が「謝罪広告」の類を出したらどうだったのかしらん? 大袈裟な言い掛かりに思われるかもしれないが、じつは広告の悪質度という点では東電のほうがより高い。

 再びそれにしても。これまで企業(東電などもろもろの電力会社および関連開発企業)と国家とがこぞって推進してきた原発だが、それにあたってどれだけ「安全」が繰り返されてきたのだろう。最新鋭の技術。最高の技術。安全。万が一への対策も万全……。しかしその正体たるや、いかに史上まれにみる巨大震災だったとはいえ、事故が起こるや自社内での対応がまったくといっていいほどできていないのである。自衛隊、消防庁、米軍、そして一般庶民……。もちろん最前線で、なかには文字どおり生命を賭けて任務にあたっている東電関係者もいるだろう(ただし東電本体と比べて下請けに対する押しつけの度合いが気になる)。だが、日ごろから「安全」のなんのと公言してきて、自衛隊をはじめとする他人任せにならざるをえなかったその事実を、東電幹部サラリーマンや政府、さらに御用学者たちはどのように捉えているのか。
 加えて、テレビ報道をみても社長の姿がまったくといっていいほどみえてこないが、いったい彼はなにをしているのだろう? スポーツ選手や芸能人ら著名人(それも外国人を含む)がときに多額な寄附を申し出ているなか、彼ら高給とりサラリーマンはいったいなにをやっているのかとも思う。なにしろ原発には詳しいハズである。ならばもっと前面に立つべきではないのか? そのほうがあんなクソ広告よりもよほど庶民に対するアピールになると思うのだがというのは余計なお世話だろうけど……。


■大強盗集団(?)の論理
 さて、ちょっと話題を変えて、英仏らによるリビア空襲について少し触れておきたい。
 ひとことでいえば、残虐なる便乗である。リビア国内で圧政が敷かれていたことは事実のようだし、ここにきて大衆による反発が激化したことも事実であろう。そうした反発に対し、圧政者側が武力攻撃に打って出たこともまた事実であろう。だがしかし、そこに本来ならば関係のない外国が軍隊を派遣し、一方的攻撃を加えていいということにはまったくなりはしない。アラブ連盟は空襲を抗議し、外国によるいかなる軍事介入も拒否する旨の声明を発しているが、まさにそのとおりである(リビアは同同盟国だが、資格停止状態。にも拘わらず……なのである)。そして、そうした一方的空襲の結果、まず常に被害を蒙るのは子どもを含めた一般庶民だ。リビア然り、イラク然り、アフガニスタン然り……。オレの目には、大英だのフランスだのの連中は、人殺しと破壊に陶酔を覚える残虐者かつ強盗集団にすら映る。そういう意味を含め、当ブログで以前記したような策略をこの侵略的行為にみることも可能かもしれない(「暗澹たる年の瀬と……の巻」の「■大戦争への筋書き?」を参照)。もっとも、核心たるアメリカ合州国の肚の内がどうなのかということもあるが、オバマ曰く「アラブ民主化はアラブ人の手で」だとか? だったらなぜ爆弾を落とすのだ?

 リビアについては恥ずかしながらきちんとした知識を持っているとはいえないが(だとしても、ああした介入を是としていいということにはならない)、あの国で圧政を敷いていたといわれるカダフィ氏が、欧米政府らにとって目の敵であったことは明らかなようだ。理由は国内での圧政なのではもちろんない。簡単にいえばカネ。石油利権である。
 カダフィ体制は同国の石油利権を国有化したが、欧米政府およびそれらを牛耳る大資本にとってはそれが面白くないであろうことは容易に理解できる。彼らは常に狙っていたのだ。リビアの石油利権を。それがここにきての国内対立の激化。そして「これ幸い」とばかりにいち早く軍隊を送り込む。ひょっとするとその国内対立だって欧米(とひと括りにしては無関係な国や国民に失礼だが、世界最兇の侵略国家とその分家が主犯であろう)が仕掛けた巧妙なワナだった可能性もあるかもしれない。
 今後の展開がどうなるかはシロウトにはわかりづらいが、ごく大雑把に読んだ背景としてはこうしたデッチアゲの強盗的いいがかりの可能性が高いと思っているし、繰り返すけれど、ああした軍事介入を許すワケにはいかない。連中が一方的空襲を加えた地上では、多くの無辜のひとびとが虐殺され、街や生活が破壊されているのである。
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 ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
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