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猫池罵詈雑言雑記帳
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 友人のひとりがとある知人を訪ねたところ、こんなことを所望されたという。
「禁煙をした話をウチのむすめにしてくれないか?」
 友人はここ1〜2年の間に、それまで長らく吸ってきたタバコと決裂する意思を固め、見事に断煙を果たしたのだが、その経緯やらメリットやらを喫煙者のむすめに説いてどうかタバコを止めさせてくれということなのであろう。
 そこで具体的にどんな話になったかまでは訊かなかったが、少なくともタバコを自分の意思で辞めた友人は、それ相応の快適な生活ができているらしい。それまでは、会うとカラ咳の多いのが気にかかることもあったけれど、いまはまったくなくなってみえるので、その点だけでも喫煙のデメリットを推し量ることは可能ということなのかもしれない。

 じつは、「タバコを止めました」という友人や知人は何人もいる。単純に自分の健康を慮ったり、あるいは子どもへの影響を考えてみたりときっかけはいろいろだろうが、いずれも自身でなにかに気づいたうえで、だれかれに指示されるまでもなくタバコを断つことにしたところは一緒だ。

 昨今は、公共の場所を中心に禁煙が広がり、部分的にせよ条例などのきめごとをもって喫煙行為を締め出す方向に向かいつつある。オレ自身はタバコを吸わないし、狭い空間で喫煙者と同席すると衣服やら持ち物やらにことごとくその悪臭が染みついてしまうこともあって、それを未然に防ぐということからしても禁煙場所の拡大を歓迎したい気持ちはある(*注1)。しかし、件の友人を含め、タバコを断ったのはそうしてルール化されたからではない。もちろん、それまでだって禁煙場所での喫煙はしてこなかったし、止めた以上は喫煙のできる場所であっても、いまではタバコを吸わない。ただこれだけのことを自分の意思で決めたのであって、これが重要なのである。言い換えれば、タバコに限らず、「やるべきでないこと」や「やってはならないこと」の類は、己の意思さえきちんとしていれば、なにも法律などでルールにすることもないということだ。

 さて、民主党がこのところ持ち出してきた「政治資金規制法改正法案」。企業や団体からの献金を3年後(よくわからないが)に全面禁止、さらにいわゆる議員の“世襲”に制限をかけるというルールづくりをしたいらしい。献金云々は西松騒動の余波、世襲についてはこのところ続く首相の面々がどうしようもないシロモノであることを、彼らがことごとく世襲であることにその無能の原因を結びつけたいという言い掛かり、あるいは世論に対しておもねりながらもちゃっかりと目くらましをしてしまえというところであろう。オレは本気でそう思っているのだが、民主党とはなんとも哀れな集団であることか。バカ丸出しのお戯れである。

 企業献金を禁止したい? ということは、そんな法案を出した民主党そのものが企業献金を「受けてならないもの」というふうに考えていることになるのだろうが、だったらば、わっざわざ法律に定めるまもなく、自分が率先してそうした献金を拒否すればいいだけの話である。共産党で評価していることのひとつに、政党助成金(われわれの税金を思想・信条に関わらず一定の政党にくれてやるという仕組み)に反対するとともに、てっていして受取りを拒否し続けているというのがあるが、企業献金がダメだというのであれば、民主党もそれにならえばいいだけではないか(笑)。そのうえで、たとえば自民党が企業献金まみれであるならば、自らの“身の潔白”を楯にしつつ正面から批判していけばいい。きっと多くの国民の支持を掴むであろう。これをルールに定めなければ自分もできない(ようはそう告白しているようなものだ)というのでは、その常識や人間としての矜持について、根本から疑いを持たざるをえない(ただし、企業・団体献金の禁止が罰則の制定などで実効を伴うのであればあえて反対するつもりはないが)。
 世襲については、これはもう理解不能としかいいようがない。以前にも記したが、こんなものは法律に定めるべき問題ではなく、ただひたすらに有権者の側の見識を問うものであろう。世襲であろうとなかろうと、その人物がきちんと仕事をしてくれればそれでいい。問題は、単にオヤ譲りというだけで票を投じ、その仕事の検証ひとつしない有権者の側にあるのである(タレントなどの著名人候補も同様)。そんなものを法律で制限して、はたして民主党(自民党もか・笑)はなにをしたいというのだろうか?
 そういえば、こうした騒ぎに乗じるように「公認するしない」を報道させ、結果的に売名を果たしたコイズミスネオのムスコなんていうのもいる。あまりにくだらなすぎる。

 このように、その幼稚なふるまいが取り沙汰される民主党だが、コトの根幹はこんなどうでもいいところにあるのではない。自民党と並んで国会議員の数を、先進国としては異例なまでに削減しようという動き。社会保障費とウソぶく消費税増税への動き(これはマスメディアも同罪)。あるいは同じく自民党と並んで憲法を改定しようという動き。いまのところ陰に隠れているが、共謀罪についても、民主党の主流は自民党と同列だ。したがって、いかに現政権の退陣を望むとはいえ、その結果についてはいまから牽制しておかなければならないのである(*注2)。



*注1:
 飲み屋の類はやや例外的で、長尻になる場合などはとくに、同席する喫煙者のリラックスの問題もあろうし、そうした飲食店というのはすでに雑多な料理のニオイが充満しているものなので、ニオイ云々を気にするのもヤボである。しかし、たとえば鉄道車両のような密閉空間が見知らぬ者同士の吐き出す煙でもうもうとしているなんていうのは、その公共的な役割からいっても異常といわざるをえない。歩きタバコなどは、喫煙者本人にその自覚があろうとなかろうと障害未遂行為ではないかと思う。残念ながら、喫煙のマナーがいまなお十分でないひとが少なくないことを考えると、ルール化についてはやむを得ないと考える(これはタバコに限ったことではないが)。
 この問題についてはいずれあらためたい。

*注2:
 少なくとも、選挙区ごとの民主党候補者については、その思想信条、政策についてを細かにチェックすべきであろう。いうまでもなく相反する思想の持ち主が呉越同舟しているのが民主党だ。きたる総選挙で、いかに政権交替を望むからといって「民主党だから」という票を投じるのは危険である。それでも「自創よりマシだ」という考えもあるかもしれない。しかし、その“マシ”に伴うリスクはどうか。あるいは本当にマシなのか。仮に衆院の勢力図が丸っきり入れ替わる可能性だってあるが、そうして「民意」によって選ばれた政権があとでなにをしようと止めるに止められないというのは、いままさに経験していることである。
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