7日になにが放映されたか? これが、近代化が進む周辺諸国の軍備に対して、わが国の自衛隊はどうすべきなのかという、簡単にいえばそういう内容だ。
すなわち、アメリカ合州国が戦闘機F22の生産を取り止めるにあたって、「すでに30年以上と老朽化の進むわが国の戦闘機」(ホントかな?)をどうやって増強すればいいのかというのである。中国やロシアはどんどん新兵器を導入している(ホントかな?)、わが国も大幅に刷新しなければドエラいことになるぞ! とでもいいたいらしい。
番組によれば、「日本の空は自衛隊や米軍によって守られている」ということであり、アメリカ合州国にとっての“アジア最大の同盟国”である日本は、アメリカの戦略によって守られてきたが、今後はどうなるかわからないというのである。
バカか?
たしかに、現状ですべての軍備を放棄せよとまでは強弁しないが、日本の空が深刻な情況になっていない最大の理由は、平和的外交の積み重ねにある(NHKが事実上の仮想敵国にした中国にしても、あるいは韓国にしても、国同士の外交はもとより、ビジネスなどを通じた民間の外交で、どれだけの平和的交流ができていると思っているんだ?)。北朝鮮のミサイル問題をみてもわかるハズだ。NHKいわく日本の空を守っているハズの強大な軍備は、結局のところミサイルの発射を制止できなかったではないか。これには北朝鮮側の問題がより大きいとはいえるけれど、日本と北朝鮮との間で十全な外交がいつまでたってもできないということにこそ、一連の暴走を止められない原因の一端がある。
NHKはさらに、アメリカ側は、これまで「自衛隊に対して最新の軍備を提供してきた」ともいう。バカか? これだと、なんにも考えないで聞きながすと、さもアメリカの良心に則って軍備を喜捨してもらってきたともいわんかのごとしだが、当然のこととして、タダで提供されているわけではない。なにしろ、戦闘機は「1機80億ていど」だと、とうのNHKがさらっと言ってのけているのだからね。よく言うもんだ。医療やら福祉やらのカネがないない言っている端でそんな税金をくれてやって、しかも「ていど」ですか(笑)。だいたい、そんなのに使うカネがあるのなら、とうのNHKがさんざん煽ってきたインフルエンザ対策にでも使うべきだし、広い目でみみれば、これだって立派な“防衛”策なんじゃないかと思いますがね。
まぁ、穿った見方をすれば、アメリカさまのセールスが順調に進められるようにと、どこぞの筋からNHKに依頼があったのかもしれん。不況打開の有効策が戦争であると考えている御仁はいるが(本当)、よそでドンパチをやってもセールス側にはなんら痛みがないものなァ。もちろん防衛とやらのための備えでもしかりですがね。
断っておくが、こうした軍事的問題にせよなんにせよ、ひとびとがどのような考えをもとうとそれは自由というものである。しかし、NHKはいやしくも公共放送である。そうした立場にある放送局が、こうした軍事力ありきのオピニオンを放映するというのは、はなはだおかしいと言わざるをえない。
わが国の憲法には、戦力の放棄を謳った9条がある。これに対してもさまざまな意見があり、たとえばヨミウリだのサンケイだのは堂々と破棄を提言しているが、彼らが単なる1私企業という点で、なにを主張しようと同じく自由であろう。しかし、公共放送となると話は別だ。たしかに、鉄面皮に「9条撤廃」とまではいいますまいが、周辺諸国との関係を軍事力によって安定させよという発想は、明らかな「9条撤廃」ありきの考えである。いいですか? 憲法とは国に課せられたきまりごとなんです。公共放送というのは国営放送とは異なるとはいえ、国民共有のメディアという点で、憲法を遵守すべきなのではないか? 仮に「改憲動議」などがあれば、それはそれとして報道する必要があるが、論じる場合には、あくまで現行憲法ありきであるべきであろう。
昨今、海賊対策を名目に、自衛隊の海外派兵がますます強化されている。じつは、この現状そのものが憲法というおおもとのきまりに反しているという疑いすらあるのに、その“進軍式”やらなにやらまでご丁寧に報じるNHK(だけではないが)。こうした現状追認を重ねて、やがてかつて辿ったような道から後戻りができなくなるのであろうか。
*補足:
ひとつの面白い見方として、以下の記事をリンクしておく。 「《新・森田実政治日誌(23)》アジアの某国のインテリ政治家がみる日本の現状 」
すなわち、アメリカ合州国が戦闘機F22の生産を取り止めるにあたって、「すでに30年以上と老朽化の進むわが国の戦闘機」(ホントかな?)をどうやって増強すればいいのかというのである。中国やロシアはどんどん新兵器を導入している(ホントかな?)、わが国も大幅に刷新しなければドエラいことになるぞ! とでもいいたいらしい。
番組によれば、「日本の空は自衛隊や米軍によって守られている」ということであり、アメリカ合州国にとっての“アジア最大の同盟国”である日本は、アメリカの戦略によって守られてきたが、今後はどうなるかわからないというのである。
バカか?
たしかに、現状ですべての軍備を放棄せよとまでは強弁しないが、日本の空が深刻な情況になっていない最大の理由は、平和的外交の積み重ねにある(NHKが事実上の仮想敵国にした中国にしても、あるいは韓国にしても、国同士の外交はもとより、ビジネスなどを通じた民間の外交で、どれだけの平和的交流ができていると思っているんだ?)。北朝鮮のミサイル問題をみてもわかるハズだ。NHKいわく日本の空を守っているハズの強大な軍備は、結局のところミサイルの発射を制止できなかったではないか。これには北朝鮮側の問題がより大きいとはいえるけれど、日本と北朝鮮との間で十全な外交がいつまでたってもできないということにこそ、一連の暴走を止められない原因の一端がある。
NHKはさらに、アメリカ側は、これまで「自衛隊に対して最新の軍備を提供してきた」ともいう。バカか? これだと、なんにも考えないで聞きながすと、さもアメリカの良心に則って軍備を喜捨してもらってきたともいわんかのごとしだが、当然のこととして、タダで提供されているわけではない。なにしろ、戦闘機は「1機80億ていど」だと、とうのNHKがさらっと言ってのけているのだからね。よく言うもんだ。医療やら福祉やらのカネがないない言っている端でそんな税金をくれてやって、しかも「ていど」ですか(笑)。だいたい、そんなのに使うカネがあるのなら、とうのNHKがさんざん煽ってきたインフルエンザ対策にでも使うべきだし、広い目でみみれば、これだって立派な“防衛”策なんじゃないかと思いますがね。
まぁ、穿った見方をすれば、アメリカさまのセールスが順調に進められるようにと、どこぞの筋からNHKに依頼があったのかもしれん。不況打開の有効策が戦争であると考えている御仁はいるが(本当)、よそでドンパチをやってもセールス側にはなんら痛みがないものなァ。もちろん防衛とやらのための備えでもしかりですがね。
断っておくが、こうした軍事的問題にせよなんにせよ、ひとびとがどのような考えをもとうとそれは自由というものである。しかし、NHKはいやしくも公共放送である。そうした立場にある放送局が、こうした軍事力ありきのオピニオンを放映するというのは、はなはだおかしいと言わざるをえない。
わが国の憲法には、戦力の放棄を謳った9条がある。これに対してもさまざまな意見があり、たとえばヨミウリだのサンケイだのは堂々と破棄を提言しているが、彼らが単なる1私企業という点で、なにを主張しようと同じく自由であろう。しかし、公共放送となると話は別だ。たしかに、鉄面皮に「9条撤廃」とまではいいますまいが、周辺諸国との関係を軍事力によって安定させよという発想は、明らかな「9条撤廃」ありきの考えである。いいですか? 憲法とは国に課せられたきまりごとなんです。公共放送というのは国営放送とは異なるとはいえ、国民共有のメディアという点で、憲法を遵守すべきなのではないか? 仮に「改憲動議」などがあれば、それはそれとして報道する必要があるが、論じる場合には、あくまで現行憲法ありきであるべきであろう。
昨今、海賊対策を名目に、自衛隊の海外派兵がますます強化されている。じつは、この現状そのものが憲法というおおもとのきまりに反しているという疑いすらあるのに、その“進軍式”やらなにやらまでご丁寧に報じるNHK(だけではないが)。こうした現状追認を重ねて、やがてかつて辿ったような道から後戻りができなくなるのであろうか。
*補足:
ひとつの面白い見方として、以下の記事をリンクしておく。 「《新・森田実政治日誌(23)》アジアの某国のインテリ政治家がみる日本の現状 」
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ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
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