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猫池罵詈雑言雑記帳
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 今週の報道でもっとも驚いたのがこれだ。
原子力規制委の取材規制
初仕事は報道規制(続報)

 リンクしたのは「しんぶん赤旗」が報じた原子力規制委員会による取材規制事件のあらましと同紙ほかの主張記事である。いうまでもなく同紙は日本共産党の政党機関紙だが、党広報的な部分はともかく、報道という点で一定の評価をしてチェックしている「新聞」のひとつである。
 同記事によれば、「特定の主義主張を持った機関紙はご遠慮いただきたい」として原子力規制委員会が同紙を排除、それだけでなくフリーランスの記者に対しても「特定の主義主張を持って書かれている方はご遠慮いただいております」などと排除方針を持っているというのである。簡単にいえば権力(利権)側にとって都合の悪い報道をあらかじめシャットアウトする。言い換えれば「大本営発表」を鵜呑みにするヤツらのみを利用させていただきますという宣言にほかならないが、同記事が指摘しているとおり、本来は「同委員会が議題で、(1)報道機関への発表を積極的に行う(2)報道機関を既存官庁よりも広く捉え、報道を事業として行う団体や個人を対象にする—と明記している」のだから、まさに自家撞着以前の問題であろう。こういうことは、先進“自由主義”国ではほぼ日本のみが伝統としている言論統制方式だということを知っておくべきである。細かな実情はいざしらず、たとえばアメリカ合州国にでさえ同紙、すなわち共産党員の特派員が常駐しているし、排除の一例を挙げるのならば、『ソウルと平壌』(萩原遼・文春文庫)の文中には、ソウルオリンピックのさい、JOCが「赤旗」を排除したのに対し、「反共法」が生きている大韓民国側が半ば公式に便宜をはかってくれたエピソードが綴られている。長くなるので実例についてはこのへんにしておくが、まさに中華人民共和国だの旧ソビエト連邦だのと似たり寄ったりだというのが、わが国・日本の実態のようである。
 と、ここまでは前置きである。

 近ごろの政治的風潮として、行政だの官僚だのを敵視する傾向がみられる。なかには大衆から喝采をあびるものもある。ウソだったのか腰砕けだったのか、はたまた抵抗に屈したのかはわからないが、民主党政権が誕生した背景にもそれはあったハズだ。しかしとより、議会政治とは行政を監視することに重要な役割があるのであり、いまさらならがらに官僚がどうのとお題目に挙げることそのものが勘違いだという考え方もできるかもしれない。

 あたりまえの話だが、行政を動かすのは官僚でありいうなれば公務員によるところが大きい。彼らが日々業務にあたるからこそ数限りない案件をこなすことが可能になるからだ。だが、それが必ずしも国民のためになっていない実態こそが問題なのであり、のべつまくなしに官僚(公務員)を敵に仕立て上げればいいということではない。
 前置きにした原子力規制委員会による報道規制などは、問題にすべきひとつの例であろう。ときおり日本社会をさして「社会主義的」と揶揄されることがあるけれど、“日本式社会主義”の総本山としての官僚機構にメスを入れる必要性は、この件からもみてとれる。
 したがって、そういう意味においての「革命」的(もちろん民主的に)な動きこそあってしかるべきだが、一部で「改革」あるいは「革命」の言葉を持って評されている(?)政治集団の実態はどうか。もちろん大阪発のゴロツキ集団についてである。

 彼らは、公務員だのをまず敵に仕立て上げ、みためにはその既得権・権力に対しメスを入れることを装っている。大衆に受け入れられる土壌があったのかどうか、いまのところ一定の支持を得ているとも伝えられるが、ここにきてその黒幕の一端が明らかになってきた。
幹事長が表明ーー「日本維新の会」は小泉エセ改革路線

 なんのことはない。わが国を「ぶっこわした」張本人のひとりであるヘイゾーサンがそのブレーンなのだ。いつごろからねんごろになったのはまではわからないが、ひとつの可能性として推論するのならば、一連の騒動は、ヘイゾーサンやそれを利用する側によって綿々と仕組まれてきたワナなのかもしれない。コイズミスネオやヘイゾーサンがテレビを中心とするマスメディアによって人気者に仕立て上げられたということはいえるが、あのハシモトという名目上の親玉もまたテレビ電波に乗って顔を売ってきたという共通点がある。スネオの人気はまだあなどれないレベルにあるらしいが、ヘイゾーサンらと組んだその破壊路線は、いまやその支持者らからも疑問が呈されているシロモノだ。乱暴にいえば、自民党が担ぎ上げたゾンビ(ゾンビの生き返るがごとき秋の夕映え。)と同様に、よくいえば敗者復活であろう。もっといえば、あの調子のいいあんちゃんは、ようは彼らゾンビ集団の傀儡にすぎないのかもしれない。

 さて、NHK(BSプレミアム)が韓国時代劇「王女の男」を放映中で、なかなか面白いので続けてみている。内容は復讐劇であり「ロミオとジュリエット」系のラブストーリーだが、癸酉靖難(ケユジョンナン)と呼ばれる朝鮮王朝時代のクーデター題材として用いられ、史実とフィクションとをからめながら物語が展開してゆくものだ(「歴史ドラマ」と呼ぶムキがあるけれど、その言葉には抵抗感がある。歴史物語と時代劇とは分けて考えるべきであろう)。
 史実としての題材となった癸酉靖難とは、第7代王・世祖(首陽大君)が王位に就くさいに、兄であった5代王・文宗の病死後にその側近(官僚)らを粛正、さらに甥っ子である6代王・端宗をも亡き者にした一連の事件を指す。もとよりドラマはエンタテイメントなので、それをもって史実がどうのと評するつもりはないが、番組をみていて「おや?」と思うのは、ク−デターの首謀者である首陽大君とだれかさんとが、ある部分ではよ〜く似てはいまいかということである。すなわち、首陽の狙いは国政において官僚の力が増大してゆくなか王権を強固なものにしたいというもの。対して現代の彼らは……。いや、本質的にはまったく異なるのかもしれないが。

「改革」というのはある種のお題目として使われ続けているが、大衆が望む「改革」を装いながらそのじつ官製のそれであったり、権力側のまやかしの産物であることは案外多い。“ブレーン”としてゾンビのひとりが蘇ったのは、その「改革」とやらの正体が早くも馬脚を現したということのように思うのだがどうだろう。
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 ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
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