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猫池罵詈雑言雑記帳
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 漫画家・根本敬氏は「人間性マヌケ説」を提唱しているが、どうにも深く納得させられる昨今だ。マヌケにもイロイロある(根本氏は「マヌケ」に価値を見いだしているが、ここではまんまマヌケとしたい)。たとえば、日韓中による領土争いなんてのもそのひとつかもしれない。もちろん、自国の主権を尊重し主張することはマヌケでもなんでもない正当な権利だが、アレはそんな正論でのみ語ることのできる騒動なのだろうかという気もするからだ。国際化だのなんだのといったところでこのいざこざ。それぞれの主張そのものは尊重したいけれど、ハタからみたらさぞや……なのであるまいか?

 とはいえ領土や主権の問題は大切なこと。これを機会にきちんとしたケリをつけるのも悪いことではない。一方で、本当のマヌケというのは、たとえばもはや詐欺集団と化した民主党に右往左往させられている自民党のようなていたらくをささないだろうか。期近の解散総選挙をタンポに内閣不信任案を蹴って消費税大増税に協力した自民党だったが、なんのとイチャモンをつけられながらそのタンポを反故にされている。当ブログの「詐欺師と交わす約束? の巻」では以下のように記した。
「民主党に対し求める「確約」とはなんぞや(笑)? そもそもからして、国民・有権者との約束、それも政権交代という極めて重大な場面における約束をあっさりと反故にした恥知らずな連中が相手である。」
 あっさりとそのとおりになった。首相への問責決議などという動きもあったが、そんなものをいまさら出すぐらいならば、内閣不信任案の成立に全力を尽くせばよかっただけの話なのだ。もとより、自民の側からすれば、こうして民主党に悪役を買ってもらい、自らのホンネである消費税大増税&大企業優遇を合法化しておきたいとうところなのだろう。ようはドロを被らせたうえで、自らが政権に返り咲けばいいという目論みなのに違いない。国民を愚弄した茶番である。ということは、この期におよんでなお自民だの民主だのを支持する一般庶民こそがマヌケの体現者ということになるのではないか。

 さて、そんなことをつらつら思っていたところ、こんな記事に目が止まった。
韓国メディア関係者「日本と北朝鮮似ている」- 日刊SPA!(リンク切れ御免)

 リンク記事は、さる「韓国大手メディア関係者」が表題のような言を発したという紹介である。細かな内容は割愛するが、現代でもなお色濃い「ムラ社会」や「個人崇拝」、あるいは 「日本独特の『空気を読む文化』というのは、典型的。誰か一人が逸脱するのが許されず、けん制しあって、『無難』を目指す。ブラック企業に心身崩壊するまで我慢して勤めたりする(略)」といった点を挙げながら、日本と北朝鮮とを対比してみせているものだ。なかなか面白いが、印象批評の枠を出ているとも思えず、しかも「そりゃオタクの国と国民だって同じ(もっと)だろう?」(ただし論の材料には日本人の歴史学者の著作が用いられている)と苦笑させられる項目もあるのだが、1点だけゾっとさせられる箇所があった。いわく、
「小泉改革から政権交代を経て現在に及ぶまで国民の負担は増す一方だというのに民衆が黙って従っているのはなぜなのか。もちろん不満はあるでしょうけど、民意が反映されないことにすっかり慣れている感があるのは北朝鮮と似ていますね。」
 である。

 このさい北朝鮮はどうでもいい。問題は、わが国における「民意が反映されない」という現実と、そのことに「すっかり馴れている感がある」ということだ。原発関連の市民アクションの盛り上がりなど、一部では「馴れ」を拒否する動きも起きているが、この皮肉な見方を真っ向から否定できる材料が、はたしてどれほどあるのだろうかとも思う(残念ながら、この点に関していえば、日本など及びもつかないほどの経験を韓国ではしてきたといえるだろう。“民主化”への過程ひとつをとっても)。

 断続して発表される世論調査の結果をみても、自民や民主への支持率はけっして低くはない。選挙制度によるイカサマ性もあるとはいえ、実際の選挙(大小を問わず)になれば、自民だの民主だの、あるいはその息がかかった候補者がちゃっかりと議席を得るというのがわが国の現実なのである。大阪発の野心家集団に対する人気も相変わらず高いらしいが、それからしてこの一韓国人の見方を覆すだけの材料にならないどころか、むしろ正当化できるとすら考えられよう(ついでにいえば、ハシモト式のあのやり口は、敵を民衆のなかや外国にでっちあげるという点で、北朝鮮方式に親和性がある。ある種の恐怖政治的手法も然り)。
 保守に対するアンチテーゼとして、反動保守になびくその構造。しかもそれはテレビなどによって主導されたコマーシャリズムに踊らされている面が否定できないのだ。あたかも「偉大なる将軍様」を延々とタレ流し続ける北朝鮮のメディアに操られるように。大阪、東京、あるいはコイズミスネオとその息子。そしてその背後にいる何者かが。そして、彼らはけっしてわれわれ一般庶民の見方などではありはしないのだ。いいところ奴隷の所有者としての資本家。もっといえば、われわれを殺す側。そんな連中をありがたがる。あぁ、マヌケだなぁ。……こんなものは、オレ個人の妄想あればいいのだが。
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 ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
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