4〜11日の日程で韓国南部を廻ってきた。メインの取材以外での興味ということでは、日本の震災や原発事件がどのように報じられ受け取られているかということだったが、はたせるかな、連日のトップ扱いが「フクシマ」であり原発事件であったことはいうまでもない。ただし、あくまで出会ったか見聞した範囲ではあるけれど、ひとびとの反応はおおむね冷静にみえた。震災にさいして韓国がいちはやく救援隊を送ってくれたことに対する謝辞を述べたところ、「あれっぽちじゃまったくダメです。すみません」と却って恐縮されてしまったこともあったが……。
原発処理。シロウト考えながら当初からそう思ってきたが、もはや日本国内の組織・機関(とりわけ推進者側)にはその能力がないことが明らかになってはいまいか? もちろん、最前線では文字どおりに生命を賭けて復旧に取組んでいるのだろうが、指揮系統を面々をみるにつけ、彼らのどこに危機管理能力やら危機への実感、さらにそれを乗り越える能力、素養があるのかと訝らざるをえないのである。こんなのはタワゴトだけれど、会長やら社長やらをはじめとする責任者らは資産を保留、指揮権を取り上げるとともに、事後処理の一環として相応の刑事および民事罰が課せるようにすべきではないかとすら思う。彼らの欠如した能力とその保身への思惑こそが、現場(原発処理の最前線もあれば、細かなところでは停電などにさいするクレーム処理にあたるひとびともいる)の効を台なしにしているのである。それゆえ、カネの没収ぐらいは当然なのではないか?
さて、今日のニュースによれば、自民党の谷垣総裁が「復興本部」(仮)への参加を拒否したという。これは、首相を筆頭(本部長)に全閣僚が参加すると計画されているそうだが、谷垣氏は国民新党の亀井代表(元自民党)に参加を打診されたものの「会議の位置づけや権限が不明確だ」などと答えたうえで参加を見送ったというのである。
賢明である。なぜか?
こうした指揮系統に加われば、当然にして自ら(谷垣氏および自民党)の能力が問われることになるが、とうの彼らにまっとうできるかどうかなんとも心もとないからである。あくまでも勘ぐりだが、谷垣氏はそれがわかっているからこそ拒否したのではあるまいか? そして、ただでさえ無能呼ばわりされている菅政権にその責任を押しつけ、いわば「敵失」によって政権に返り咲く筋書きでも妄想しているのではないか?
面倒な案件など菅政権にやらせておけばいい。どうせ自分たち(自民党)がやっても結果は同じで、国民から無能と蔑まれるのだ。どうせ原発などたいしたことにはならんだろ? だったら連中の好きにさせて勝手に自滅してもらおうじゃないの。オレたちは静観してればいいのさ。
これはまぁ、あまりにも失礼極まる想像にすぎないし、まっさかここまでしょうもない政党だとは思っていない(本当)が、だがしかし、こういう思惑がまったくぜんぜんないと言い切れるのだろうかとも思いたくなってくる。
たしかに現政権はダメである。失格。贔屓目にみても、菅直人氏に指揮能力があるように思えない。だが、いまは最大限のところでお互いが協力してゆくことが必要なのではないのか? そうしたなかで異論が出てくるのはいい。全体として動くなかで、各々が独自に動く部分があってもいい。あるいは拒否するのも結構かもしれないが、少なくともここでは「では」という部分、現実の対案を打ち出せなければダメではないのか。どうにも自民党にはそれが感じられないのである。民主党がどうのという以前の問題といえるだろう。
まっ、ひとつ思ったのは、そんな及び腰の連中などに期待せずに、共産党に協力を求めてみたらどうかということだ。いつもながらにあれこれ強硬な意見を打ち出しているのである(ほとんど無視されているようだが)。彼らが本当にその実行力を発揮できるのかを窺う格好のチャンスかもしれないからだ。ダメならダメで共産党嫌いを喝采させる結果になるし、言う通りの力が発揮できればわが国と国民のためになる(そういえば、同党は大企業の内部留保を原資に復興のための緊急国債を発行することをいちはやく提案していたが、けっして悪くない考えだと思う。償還の問題もあるにはあるが、なにもモウケたカネを取り上げようってワケじゃないんだ。大企業側だって無碍には反対できないんじゃないかと思うんだがなァ)。もとより、事態はもっと深刻なのではあるが……。
それにして、も。留守にしていたおかげで、ダイレクトに不愉快な思いをしなくて済んだのは幸いであった(時差があるだけで結果は同じだが)。ホント、よかったよ。東京都民じゃなくってさ。都民のみなさん、おめでとう! 取材旅行にでかけるにさいしていつも文庫本の1冊でも持ってゆくが、今回は十数年ぶりに『北朝鮮脱出』(姜哲煥・安赫/文春文庫)を書庫から引っ張りだして持参した。そのなかで描かれていた為政者の正体に気づいた彼らの葛藤や驚きに相通ずるものがありますにゃぁ……。ま、ミンススギの世の中だぁ、ええっぺええっぺ(笑)。
さて、今日のニュースによれば、自民党の谷垣総裁が「復興本部」(仮)への参加を拒否したという。これは、首相を筆頭(本部長)に全閣僚が参加すると計画されているそうだが、谷垣氏は国民新党の亀井代表(元自民党)に参加を打診されたものの「会議の位置づけや権限が不明確だ」などと答えたうえで参加を見送ったというのである。
賢明である。なぜか?
こうした指揮系統に加われば、当然にして自ら(谷垣氏および自民党)の能力が問われることになるが、とうの彼らにまっとうできるかどうかなんとも心もとないからである。あくまでも勘ぐりだが、谷垣氏はそれがわかっているからこそ拒否したのではあるまいか? そして、ただでさえ無能呼ばわりされている菅政権にその責任を押しつけ、いわば「敵失」によって政権に返り咲く筋書きでも妄想しているのではないか?
面倒な案件など菅政権にやらせておけばいい。どうせ自分たち(自民党)がやっても結果は同じで、国民から無能と蔑まれるのだ。どうせ原発などたいしたことにはならんだろ? だったら連中の好きにさせて勝手に自滅してもらおうじゃないの。オレたちは静観してればいいのさ。
これはまぁ、あまりにも失礼極まる想像にすぎないし、まっさかここまでしょうもない政党だとは思っていない(本当)が、だがしかし、こういう思惑がまったくぜんぜんないと言い切れるのだろうかとも思いたくなってくる。
たしかに現政権はダメである。失格。贔屓目にみても、菅直人氏に指揮能力があるように思えない。だが、いまは最大限のところでお互いが協力してゆくことが必要なのではないのか? そうしたなかで異論が出てくるのはいい。全体として動くなかで、各々が独自に動く部分があってもいい。あるいは拒否するのも結構かもしれないが、少なくともここでは「では」という部分、現実の対案を打ち出せなければダメではないのか。どうにも自民党にはそれが感じられないのである。民主党がどうのという以前の問題といえるだろう。
まっ、ひとつ思ったのは、そんな及び腰の連中などに期待せずに、共産党に協力を求めてみたらどうかということだ。いつもながらにあれこれ強硬な意見を打ち出しているのである(ほとんど無視されているようだが)。彼らが本当にその実行力を発揮できるのかを窺う格好のチャンスかもしれないからだ。ダメならダメで共産党嫌いを喝采させる結果になるし、言う通りの力が発揮できればわが国と国民のためになる(そういえば、同党は大企業の内部留保を原資に復興のための緊急国債を発行することをいちはやく提案していたが、けっして悪くない考えだと思う。償還の問題もあるにはあるが、なにもモウケたカネを取り上げようってワケじゃないんだ。大企業側だって無碍には反対できないんじゃないかと思うんだがなァ)。もとより、事態はもっと深刻なのではあるが……。
それにして、も。留守にしていたおかげで、ダイレクトに不愉快な思いをしなくて済んだのは幸いであった(時差があるだけで結果は同じだが)。ホント、よかったよ。東京都民じゃなくってさ。都民のみなさん、おめでとう! 取材旅行にでかけるにさいしていつも文庫本の1冊でも持ってゆくが、今回は十数年ぶりに『北朝鮮脱出』(姜哲煥・安赫/文春文庫)を書庫から引っ張りだして持参した。そのなかで描かれていた為政者の正体に気づいた彼らの葛藤や驚きに相通ずるものがありますにゃぁ……。ま、ミンススギの世の中だぁ、ええっぺええっぺ(笑)。
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ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
なお、トラックバックおよび「コメント」は受けつけない設定にしております(当面はBBSへどうぞ!)。
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