この稿を書きはじめた17日の19時50分ころ、長崎市でテロが発生した。
伊藤一長長崎市長が背後から拳銃で狙撃されたというもので、犯人とみられる男は直後に逮捕、取り調べにおいて殺意を認める供述をしているという。
長崎市は15日の告示された市長選(22日投開票)のさなかにあり、伊藤氏は4選を目指して選挙戦を戦っている現役の候補者であった。これを記している現段階ではテロの背景はほどんど報じられていない状況だが、一部では公共事業をめぐるいさかいや、伊藤氏が反核の意見を表明していることが関係していることなどが示唆されている。すでに長崎では同種のテロが起きた実績がある。これは1990年1月、当時の本島等市長が右翼団体幹部から銃撃され、1カ月の重傷を負ったものだが、「昭和天皇の戦争責任」発言に抗議してのテロであった。
伊藤一長長崎市長が背後から拳銃で狙撃されたというもので、犯人とみられる男は直後に逮捕、取り調べにおいて殺意を認める供述をしているという。
長崎市は15日の告示された市長選(22日投開票)のさなかにあり、伊藤氏は4選を目指して選挙戦を戦っている現役の候補者であった。これを記している現段階ではテロの背景はほどんど報じられていない状況だが、一部では公共事業をめぐるいさかいや、伊藤氏が反核の意見を表明していることが関係していることなどが示唆されている。すでに長崎では同種のテロが起きた実績がある。これは1990年1月、当時の本島等市長が右翼団体幹部から銃撃され、1カ月の重傷を負ったものだが、「昭和天皇の戦争責任」発言に抗議してのテロであった。
いずれにしても背景については徐々に明らかにされてくると思うが、さしあたり注目したいのは、「テロとの戦い」を表明しているわが国政府の対応であろう。あたりまえのこととして、そんな政府を追認しているマスメディアともども強固な姿勢で事件にあたってもらいたいものだと思うが、逆にいえば彼らの正体を理解する機会になるかもしれない。
20時30分ごろからのNHKニュース(臨時)をみていても、現場の映像とともに「銃声がどうの」と同じことをくり返すばかりであった。どうしたことか、そこにはアベのオボッチャンをはじめ“要人”たちの顔はみえてこない。おそらくは情報を集めている最中であったのであろうが、本来ならば、それがたとえポーズであったとしてもなんらかの会見がまっ先にあってしかるべきなのではないか、それほど重大な事件ではないかと思うのだが(ちなみに、同時間帯の民放は、ざっとみたところ通常どおりの番組を流していた。まぁ、NHKにしても松坂投手の試合でも中継しているところだったらどうなったかわかりませんがね)。
こうして政府筋からの公式発言があったのは20時50分ごろ。「捜査当局において厳正に捜査が行われ、真相が究明されることを望む」という首相の談話であった(*注)。共産党の志位和夫委員長による「こうした卑劣なテロ行為は、自由と民主主義に対するもっとも凶暴な攻撃であって絶対に許されない」と比べて、どちらがよりインパクトがあるかどうかという気もするがどうだろか。この種の事件に対して、その意味するものをもっとナーバスに捉えていく必要がある。
ところで、巡り合わせの悪いことに、18日から1泊4日ないし2泊5日の行程で長崎に取材旅行に出てくる。楽しい鉄道の旅の取材なので、やはり気分よくでかけたいものだと思うけれど……。
*注:
しかし、加藤紘一元自民党幹事長の自宅へのテロ(放火)事件をめぐる対応などをみていると、自民党や政府の諸君がこうした暴力行為をテロと自覚しているかどうかすらいささかアヤシイといわねばならないだろう。天皇の“お言葉”をすら思わせるオボッチャンのコメントがなんとも……。
なお、今回は17日22時20分でいったん締きりアップしました。長崎テロのその後につきましては、状況の変化に応じて続報する場合があるほか、本稿に追記を入れる可能性もあります。
*追記:
自民党の政治家にとって、“失言”というのはもはやお家芸ともいえるが、この非常事態にあたってまたしてもやらかしたのが久間章生防衛相(長崎!2区)である。
報道によれば、「万一のことを考えると、今の法律の欠陥が如実に出る。本人が亡くなった場合は、補充(の立候補届出)はいつでもできるよう法律は手当てすべきだ」(時事通信)と宣ったとのことで、候補者が投票日の3日前までに死亡した場合に限り、新たな候補の届け出ができるという現行の法律への見直しに言及したという。報道では「配慮を欠いた発言」との声がでることを懸念しているが、配慮が足らないところが、よくもまぁこんな痴れ者が政治家、それも閣僚を務めているものだと呆れ返ってくるような発言といっていい。なにしろ、
「投票日3日前を過ぎたら補充がきかず、共産党と一騎打ちだと共産党の候補者が当選することになる。法律はそういうことを想定していない」
だそうだから。どこをみて、なにを考えているか、よくわかるというものである。少なくとも、オレには悪意に充ちた考えが背後にある発言に思えますがね(念のため、個人的な所感としては、今回のようなテロに候補者が巻き込まれた場合、いったん選挙を棚上げにしたうえで、候補者の回復を待つぐらいの対処があってもいいのではないかという気がしないでもない)。
伊藤氏容態は、これを記している時点でなお予断を許さない状況にあるようだが、なんとか無事に乗り切っていただきたいと切に思う。
20時30分ごろからのNHKニュース(臨時)をみていても、現場の映像とともに「銃声がどうの」と同じことをくり返すばかりであった。どうしたことか、そこにはアベのオボッチャンをはじめ“要人”たちの顔はみえてこない。おそらくは情報を集めている最中であったのであろうが、本来ならば、それがたとえポーズであったとしてもなんらかの会見がまっ先にあってしかるべきなのではないか、それほど重大な事件ではないかと思うのだが(ちなみに、同時間帯の民放は、ざっとみたところ通常どおりの番組を流していた。まぁ、NHKにしても松坂投手の試合でも中継しているところだったらどうなったかわかりませんがね)。
こうして政府筋からの公式発言があったのは20時50分ごろ。「捜査当局において厳正に捜査が行われ、真相が究明されることを望む」という首相の談話であった(*注)。共産党の志位和夫委員長による「こうした卑劣なテロ行為は、自由と民主主義に対するもっとも凶暴な攻撃であって絶対に許されない」と比べて、どちらがよりインパクトがあるかどうかという気もするがどうだろか。この種の事件に対して、その意味するものをもっとナーバスに捉えていく必要がある。
ところで、巡り合わせの悪いことに、18日から1泊4日ないし2泊5日の行程で長崎に取材旅行に出てくる。楽しい鉄道の旅の取材なので、やはり気分よくでかけたいものだと思うけれど……。
*注:
しかし、加藤紘一元自民党幹事長の自宅へのテロ(放火)事件をめぐる対応などをみていると、自民党や政府の諸君がこうした暴力行為をテロと自覚しているかどうかすらいささかアヤシイといわねばならないだろう。天皇の“お言葉”をすら思わせるオボッチャンのコメントがなんとも……。
なお、今回は17日22時20分でいったん締きりアップしました。長崎テロのその後につきましては、状況の変化に応じて続報する場合があるほか、本稿に追記を入れる可能性もあります。
*追記:
自民党の政治家にとって、“失言”というのはもはやお家芸ともいえるが、この非常事態にあたってまたしてもやらかしたのが久間章生防衛相(長崎!2区)である。
報道によれば、「万一のことを考えると、今の法律の欠陥が如実に出る。本人が亡くなった場合は、補充(の立候補届出)はいつでもできるよう法律は手当てすべきだ」(時事通信)と宣ったとのことで、候補者が投票日の3日前までに死亡した場合に限り、新たな候補の届け出ができるという現行の法律への見直しに言及したという。報道では「配慮を欠いた発言」との声がでることを懸念しているが、配慮が足らないところが、よくもまぁこんな痴れ者が政治家、それも閣僚を務めているものだと呆れ返ってくるような発言といっていい。なにしろ、
「投票日3日前を過ぎたら補充がきかず、共産党と一騎打ちだと共産党の候補者が当選することになる。法律はそういうことを想定していない」
だそうだから。どこをみて、なにを考えているか、よくわかるというものである。少なくとも、オレには悪意に充ちた考えが背後にある発言に思えますがね(念のため、個人的な所感としては、今回のようなテロに候補者が巻き込まれた場合、いったん選挙を棚上げにしたうえで、候補者の回復を待つぐらいの対処があってもいいのではないかという気がしないでもない)。
伊藤氏容態は、これを記している時点でなお予断を許さない状況にあるようだが、なんとか無事に乗り切っていただきたいと切に思う。
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ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
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