昼間、なにげにテレビ番組をみていたら、二・二六事件が起きたという時代背景をたとえるのに、「激動の時代の幕開けだった」(要約)のような表現をしていた(NHK総合「SL記念館 動態保存と記録映像」)。それはもちろん間違いではない。しかし思ったものだ。ここでいう“激動”を“暗黒”あるいは“惨禍”と置き換えることも可能であろう。すると、いまもまた激動の時代に突入しつつあるのではないか。向かいつつあるところはやはり“暗黒”であり“惨禍”の世の中ではないのか。
違いはある。二・二六事件は法外のテロによるクーデターだったのに対して、現在進められているのは合法的クーデターといってもいいのではないかと思われるところである。数にあかせて政権に居座っている連中によるきわめて“合法的な手続き”によって、この国の根幹が転覆されられつつある。
違いはある。二・二六事件は法外のテロによるクーデターだったのに対して、現在進められているのは合法的クーデターといってもいいのではないかと思われるところである。数にあかせて政権に居座っている連中によるきわめて“合法的な手続き”によって、この国の根幹が転覆されられつつある。
共同通信が4月中旬に実施した世論調査によれば、憲法9条の改定問題に関して「改正の必要あり」と回答したのは26%であり、「必要なし」の44・5%に大きく水を開けられているという。テレビをはじめとするマスメディアで自民・公明・民主という改憲勢力の声や動きばかりがやたらに伝えられるなか、これは興味のある数字だといってもいい。ごく限られた報道をのぞけば、たとえば「9条の会」など特定の政党のワクを超えた護憲集団の存在が軒並み無視に近い状態にされているが、たとえそうした具体的発言や行動とは直接に関わっていない層のなかにも、9条撤廃を是としていないひとびとは大勢いるに違いない。いわゆる「戦前の轍」をくり返したくないのであれば、メディアはそうした層の声なき声をきちんと掘り下げるべきであろう。
5月1日の「しんぶん赤旗」が、自民が作成したという改憲スケジュール表の存在を報じた。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-05-01/2007050101_01_0.html
記事によれば、改憲手続き法案の成立後、2011年夏に改憲を発議し、同年秋には国民投票を実施するスケジュールを組んでいるという。仮にこのまま暴走を許せば、改憲は目前であり、日本は世界中に誇れる(これは皮肉でもなんでもなしに、人類の究極的目標を国の根幹に据えているという点で、大いに自慢していい事実である)平和憲法を崩壊させ、アメリカ合州国という1外国が自国の都合(利益)のためにわが国の国益をほしいままに操作できる時代になるということであろう。しかも、とうの日本国民の大半は改憲については反対あるいは賛意を示しているなかでの手続きではないのである。これが 民主国家か? 近代先進国家の名に恥じるクーデター政治ではないか。
そして、今日5月3日の「東京新聞」1面。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007050390102647.html
「2段階改憲 自民が検討 9条は後回し」と見出しのつけられた同記事は、現状の世論調査などの状況を鑑み、あえて9条についてを焦点とせずに、より賛意の得やすい項目から手をいれ、やがて9条という本丸を落城させようという自民の姑息な作戦をスッパ抜いたものだ。すなわち、「まず民主、公明両党や国民の賛成を得やすい環境権やプライバシー権の新設などの賛否を問う国民投票を行い、焦点の9条は後回しにする」(同記事)である。
“クーデター政党”自民(もはやこういう連中を“保守”とは呼ぶまい)になんとも相応しい茶番的・欺瞞的手法であり、およそ国民をバカにした驕り高ぶった卑怯者こそが考えつきそうな愚考である。記事によれば、
「まず国民が入りやすい事項から発議して国民投票に慣れてもらうことを検討する必要がある」
「各党が反対できない事項から改憲して、9条は最後だ」
などとという意見が自民党内部にあるという。まさに正体みたりである。
「最近の世論調査では、民意は改憲の賛否で割れている。安倍首相が在任中の改憲に強い意欲を示している以外、自民党がなぜ改憲を急ぐのか、説得力ある説明は聞かれない。」という同記事の解説は非常にマトを得ているといえよう。もっとも、とうの自民(公明・民主もだが)の議員ひとりひとりにあたってみても、説得力のある説明が期待できるかどうかはわからない。
憲法記念日の今日、改憲ありきで持論をくり返すだけのアベノオボッチャンの談話が伝えられるなか、真の意味での保守・防衛を果たすためにも、もっとハッキリと声を出さなければならないと再認識させられた。あちらは好きなようにモノを言ってきているのである。ならばこちらとしても言論を大いに駆使すべきであろう。だからあえて言わせてもらおう。
9条について一字一句書き換えは許さない。
さらにいえば、こうした自民の目論みがある以上、その他の項目に関しても、一切の改定に反対である。
*おまけ:
ところで、「東京新聞」の同記事からもう1カ所。
『国民投票法案が成立すれば、改憲の動きが加速するとの懸念に、公明党幹部は「少なくとも3年間は発議できない。すぐに改憲が実現するわけではなく、将来の話だ」と打ち消してきた。』
なんともはや……。おめでたい感覚ですにゃぁ。誤魔化しているつもりなのか、それとも本当に楽天家の類なのかはわからないけれど。じゃぁなんのために「改憲手続き法案」成立を進めているのやら。悪いけれど思いきり吹き出すところDESITAヨ。
5月1日の「しんぶん赤旗」が、自民が作成したという改憲スケジュール表の存在を報じた。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-05-01/2007050101_01_0.html
記事によれば、改憲手続き法案の成立後、2011年夏に改憲を発議し、同年秋には国民投票を実施するスケジュールを組んでいるという。仮にこのまま暴走を許せば、改憲は目前であり、日本は世界中に誇れる(これは皮肉でもなんでもなしに、人類の究極的目標を国の根幹に据えているという点で、大いに自慢していい事実である)平和憲法を崩壊させ、アメリカ合州国という1外国が自国の都合(利益)のためにわが国の国益をほしいままに操作できる時代になるということであろう。しかも、とうの日本国民の大半は改憲については反対あるいは賛意を示しているなかでの手続きではないのである。これが 民主国家か? 近代先進国家の名に恥じるクーデター政治ではないか。
そして、今日5月3日の「東京新聞」1面。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007050390102647.html
「2段階改憲 自民が検討 9条は後回し」と見出しのつけられた同記事は、現状の世論調査などの状況を鑑み、あえて9条についてを焦点とせずに、より賛意の得やすい項目から手をいれ、やがて9条という本丸を落城させようという自民の姑息な作戦をスッパ抜いたものだ。すなわち、「まず民主、公明両党や国民の賛成を得やすい環境権やプライバシー権の新設などの賛否を問う国民投票を行い、焦点の9条は後回しにする」(同記事)である。
“クーデター政党”自民(もはやこういう連中を“保守”とは呼ぶまい)になんとも相応しい茶番的・欺瞞的手法であり、およそ国民をバカにした驕り高ぶった卑怯者こそが考えつきそうな愚考である。記事によれば、
「まず国民が入りやすい事項から発議して国民投票に慣れてもらうことを検討する必要がある」
「各党が反対できない事項から改憲して、9条は最後だ」
などとという意見が自民党内部にあるという。まさに正体みたりである。
「最近の世論調査では、民意は改憲の賛否で割れている。安倍首相が在任中の改憲に強い意欲を示している以外、自民党がなぜ改憲を急ぐのか、説得力ある説明は聞かれない。」という同記事の解説は非常にマトを得ているといえよう。もっとも、とうの自民(公明・民主もだが)の議員ひとりひとりにあたってみても、説得力のある説明が期待できるかどうかはわからない。
憲法記念日の今日、改憲ありきで持論をくり返すだけのアベノオボッチャンの談話が伝えられるなか、真の意味での保守・防衛を果たすためにも、もっとハッキリと声を出さなければならないと再認識させられた。あちらは好きなようにモノを言ってきているのである。ならばこちらとしても言論を大いに駆使すべきであろう。だからあえて言わせてもらおう。
9条について一字一句書き換えは許さない。
さらにいえば、こうした自民の目論みがある以上、その他の項目に関しても、一切の改定に反対である。
*おまけ:
ところで、「東京新聞」の同記事からもう1カ所。
『国民投票法案が成立すれば、改憲の動きが加速するとの懸念に、公明党幹部は「少なくとも3年間は発議できない。すぐに改憲が実現するわけではなく、将来の話だ」と打ち消してきた。』
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