寝台特急に乗って、札幌までの行程を取材にでかけてきた。まさに“みちのり”であって北海道や沿線を取材してきたわけではないところがミソだが、せっかくなので帰路につくまでの短い時間を使って函館本線の小樽〜倶知安〜長万部(通称・山線)を乗り降りしてきた。
「今年みたいな雪のない冬はなかったね」
と駅の掃除のおばさんが笑っていたが、それでも核心部となる倶知安付近はまだまだ冬の様相ではある。山頂こそは雲に隠れていたけれど、雪原に腰を据える後方羊蹄山の山容はちょっとした眼福だ。
小沢をはじめ、ニセコ、昆布、目名、熱郛で途中下車。洗練された現代の寝台特急も楽しかったが、か細いローカル線の味わいもまた捨て難いものがあった。
■売春宿よ、ありがとう。
友人の女性とあれこれ話で盛り上がっていたとき、
「『オレのは大丈夫だからさ』とか言いながら避妊をしようとしない男がいるんだよ。『大丈夫』ってなんなのよと思うけど、そういう男は相手にしたくない」
と自らの性体験(?)について宣った。
これは、仕事の進行状況だかなんだかを心配されたのに対して、
「大丈夫だよ!」
となにも考えないふうに応えた言葉尻をつかまえたうえで面白おかしくからかったものだが、ようは「口だけの“大丈夫”なんて信用できない」といったところでもあろう(*注)。
北朝鮮の金正日は拉致問題に関してなんのかんのとウソぶき続けている。アメリカ合州国の大統領ブッシュはきちんとした証拠を示すことなく他国の軍備にイチャモンをつける。それだけでなく、“間違いだった”という証拠をつきつけられてもなお、独自の説に固執を続けるというシツコさだが、「従軍慰安婦」問題に関するアベノオボッチャンをはじめとするある種の勢力も、それに近いものがあろう。同じ穴のムジナというヤツである。
いずれも、彼らの主張のとおりであるのであれば、その証拠を示し、かつ論理だった主張なりを展開すれば、まだしも他者を納得させられる可能性はあるが、残念ながら彼らの発言をみていても、件の「大丈夫だからさ」とていどの変わらない与太話にしか聞こえてこないから気の毒になってくる。そんな話を鵜のみにするひとびとが。
「従軍慰安婦」問題については、すでにオボッチャンの畸論を否定する証言もあるなか、「だとしてもだっ!」のごとくガンとして認めないどころかその一切を精算するつもりもないようなので、しばらくはこんな状態が続くのであろう。なんともお恥ずかしい限りだけれど、こんどは戦争礼讃施設である靖国神社と旧厚生省(すなわち「国」)が戦時中の慰安所(売春施設)の経営者を合祀することを決めていたことが明らかになった。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20070329/mng_____sya_____012.shtml「戦犯合祀旧厚生省が主導」
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20070329/mng_____sya_____005.shtml「慰安所経営の一般人も合祀」
*いずれも「東京新聞」07年3月29日づけ。
「東京新聞」(3月29日朝刊)によれば、インドネシアで慰安所の経営者だった男性(BC級戦犯として有罪判決を受け獄死)について1967年に靖国神社への合祀を決定、ここに靖国とともに国(旧厚生省)が関わっていたことが28日発表された国会図書館の「新編 靖国神社問題資料集」に盛り込まれた靖国神社の内部資料に明記されていたという。まだほんの一例にすぎなさそうだが、重要事案として取り上げられてくる可能性がある。
記事上では「軍が組織として設置したり、将兵たちが使う目的で設けられたものではない」とされているが、戦時中の売春施設について、国がその“労”を認めているという事実が浮き彫りにされたといってもよさそうだ。しかも仮にこの人物が関わった物件については強制による管理売春でなかったとしても、それが戦争遂行の一部を担っていたことは否定できないだろうし、現に靖国が合祀するということは「戦争の協力者」だということを問わず語りに認めていることになる。なにしろ靖国とはそういう施設なのだから。そして、そこには靖国だけでなく旧厚生省という国の機関が関わっているのだ。日本という国が、さきの戦争に対してどのように向かい合っているのか、これはそれを示す重大な資料といえるだろう。
なかには「戦争中だったから仕方がなかったのだ」とか、「いまと当時とでは考え方も常識も異なるから」という意見もあるかもしれない。あるいは「ほかの国だって似たようなものだろう」とか。しかし、仮にそんな事実があったとし、たとえ過去がそうだったとしても、現代においてきちんと見つめ直し、精算すべきことは責任を果たし、なによりも未来に向けてくり返さないような国や社会をつくっていくことは必要ではないか。ここでは過去についてを取り沙汰していると錯覚するムキもあるだろうが、問題となるのはあくまで現在であり未来である。
目をそむけてあれこれウソぶくばかりでなく、真正面から事実を認める。そういうのを勇気のある行動とはいえないだろうか。
*注:
アメリカ合州国産牛肉輸入問題にも応用できる小咄であろう。
いずれも、彼らの主張のとおりであるのであれば、その証拠を示し、かつ論理だった主張なりを展開すれば、まだしも他者を納得させられる可能性はあるが、残念ながら彼らの発言をみていても、件の「大丈夫だからさ」とていどの変わらない与太話にしか聞こえてこないから気の毒になってくる。そんな話を鵜のみにするひとびとが。
「従軍慰安婦」問題については、すでにオボッチャンの畸論を否定する証言もあるなか、「だとしてもだっ!」のごとくガンとして認めないどころかその一切を精算するつもりもないようなので、しばらくはこんな状態が続くのであろう。なんともお恥ずかしい限りだけれど、こんどは戦争礼讃施設である靖国神社と旧厚生省(すなわち「国」)が戦時中の慰安所(売春施設)の経営者を合祀することを決めていたことが明らかになった。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20070329/mng_____sya_____012.shtml「戦犯合祀旧厚生省が主導」
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20070329/mng_____sya_____005.shtml「慰安所経営の一般人も合祀」
*いずれも「東京新聞」07年3月29日づけ。
「東京新聞」(3月29日朝刊)によれば、インドネシアで慰安所の経営者だった男性(BC級戦犯として有罪判決を受け獄死)について1967年に靖国神社への合祀を決定、ここに靖国とともに国(旧厚生省)が関わっていたことが28日発表された国会図書館の「新編 靖国神社問題資料集」に盛り込まれた靖国神社の内部資料に明記されていたという。まだほんの一例にすぎなさそうだが、重要事案として取り上げられてくる可能性がある。
記事上では「軍が組織として設置したり、将兵たちが使う目的で設けられたものではない」とされているが、戦時中の売春施設について、国がその“労”を認めているという事実が浮き彫りにされたといってもよさそうだ。しかも仮にこの人物が関わった物件については強制による管理売春でなかったとしても、それが戦争遂行の一部を担っていたことは否定できないだろうし、現に靖国が合祀するということは「戦争の協力者」だということを問わず語りに認めていることになる。なにしろ靖国とはそういう施設なのだから。そして、そこには靖国だけでなく旧厚生省という国の機関が関わっているのだ。日本という国が、さきの戦争に対してどのように向かい合っているのか、これはそれを示す重大な資料といえるだろう。
なかには「戦争中だったから仕方がなかったのだ」とか、「いまと当時とでは考え方も常識も異なるから」という意見もあるかもしれない。あるいは「ほかの国だって似たようなものだろう」とか。しかし、仮にそんな事実があったとし、たとえ過去がそうだったとしても、現代においてきちんと見つめ直し、精算すべきことは責任を果たし、なによりも未来に向けてくり返さないような国や社会をつくっていくことは必要ではないか。ここでは過去についてを取り沙汰していると錯覚するムキもあるだろうが、問題となるのはあくまで現在であり未来である。
目をそむけてあれこれウソぶくばかりでなく、真正面から事実を認める。そういうのを勇気のある行動とはいえないだろうか。
*注:
アメリカ合州国産牛肉輸入問題にも応用できる小咄であろう。
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