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猫池罵詈雑言雑記帳
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 都内の動物園でパンダが生まれたという。それそのものは悪いことではないし、「明るい話題」のひとつといえるだろう。だが、一部メディアでの騒ぎようはいったいなんなのだろうかと思う。
 たとえば、誕生が公表された日、夕方のNHK関東ローカル(首都圏ネットワーク)では、2度にわたって長々と紹介していた。同じ映像を用いながら、やれ「24年ぶり」だのといった話が繰り返されたわけだが、この“ニュース”にそこまでの価値があるのかどうかについては疑問を覚えざるをえない。

 NHKは、土曜日日中のニュースでもこの話題を念入りに取り上げ、動物園に殺到するひとびとの様子やインタビューを交えて報じていた。しかし、こんなものは(と決めつけては失礼かもしれないが)、たとえば新聞であれば社会面の端にでもカコミや「日曜版」ていどで取り上げておくのがせいぜいの話題なのではないか? 逆にいえば、ほかにもっと“念入り”に報じるべき話題や事件があるのではないのかということだ。パンダの陰に隠されたニュースのほうこそが、じつはより重要だった可能性だってあろう。
 もとより、こうしたことはいわば毎度のこと。今回はパンダという人畜無害な話題だっただけの話である。NHK関東ローカルでは、同じレベルとしてスカイツリー関連“宣伝”を「これでもか」と繰り返していてかなりヘキエキとさせられたものだが、このあとしばらくすると、こんどはオリンピックに席巻されるんだろうなァ……(*注1)。

 面白い現象だなと思うことはある。これはパンダに限った話ではないのだが、素直かつ善良にパンダ誕生を喜んでいるひとびとが大勢いるらしいという“現象”。いったいこれはなんなのだろう? 繰り返すが、パンダにはこれっぽちも非はないし、(パンダにかぎらず、人間にせよ動物にせよ)誕生そのものは素晴らしい話である。だが、いまここで「パンダが」とウレシがっているひとびとのなかのはたしてどれだけが、日常的にパンダに目を向けてきたのだろうかと思うのだ。極論すれば、単にテレビだので騒いでいるからなんとなくノセられているだけではないのか? 付和雷同して、なんとなくイイ気分になっているだけということはないのだろうか。純粋な子どもやそのオヤはともかくとして(なんであれ、子どもに「誕生」を体感させるのはいいことだと思う)だ。パンダ騒ぎに違和感を覚えるのはオレだけじゃないような気もするのだがいかがだろう……?

 さて、そんな“おめでたい”騒ぎに筋違いのイチャモンをつけたのが、われらが石原のおとっつぁんである。いわく、「(生まれたパンダに)尖閣を名づければいい」。その前段での「興味ない」はオレもそうなのだが、このあまりのガキぶりにあらためて仰天させられたものだ。誤解をするムキもあるかもしれないので断っておくが、オレが問題にしているのは過剰と感じられるパンダ報道とそれにあおられた(?)付和雷同についてであり、パンダ誕生やそれを話題に取り上げることそのものではない。だが、おとっつぁんのそれはきわめて悪意のこもった政治発言であり、およそ知事という責任ある立場にある人物に許されるものではない。いうなれば酔っぱらいレベルの凡庸なグチ。そう、あんなものはごく仲間うちでグチグチと騒いでいればいいていどのシロモノなのだ。心底くだらない男である。
 おとっつぁんにとっての目下の懸案である尖閣諸島については、とうとう国家として買い取るだのという話に発展しつつある(*注2)。オレの考えとしても、あそこはれっきとしたわが国の領土・領海であり、昨今エスカレートしつつある中華人民共和国のやり方には(おとっつぁんに対してと同様に)虫酸が走っているが、それをなにもこんなところでパンダとつなげる必要はないだろう。まぁ、元三文小説家であり、チンポで障子に穴ボコを開けなんていう下劣な顛末でタレント化した男の発想ということでは、なんら矛盾はないのかもしれないが(笑)。しかしまぁ、ここはひとつ、尖閣諸島に上陸を強行したうえで、かつての“人気小説家”をマネてみてはいかがだろう。ひょっとすると、オリンピックをしのぐ騒ぎになって人生の愁眉を飾れるかもしれませんぞ。まっ、市ヶ谷の小説家に比べれば、もとの本業では凡庸でいらっしゃたようですがね。

 あぁ、なんだか話がそれてしまいMASITA……。

*注1:
 オリンピックといえば、個人的には、(夏の場合)サッカーと一部陸上競技、あるいは開催地であるロンドン市民の様子といったあたりにしか関心はないのだが、これはパンダのそれと同様に趣味の問題。

*注2:
 写真家の藤原新也氏が「Shinya talk」上で新聞への寄稿記事を紹介している。福島原発事故にさいし「私はその“家族の悲劇”を目にした時、この日本という国は有史以来、はじめて〝国土を失い〟“民を失った”のだなと痛感した。(中略)この神代以来の広大な国土の喪失に(以下略)」。そしてつぎのくだり。
「さきに石原知事が守ろうとした尖閣諸島の面積は3・8平方㌔。福島の原発事故で失った国土は飯舘村だけでも230平方㌔。その総計はゆうに尖閣諸島の百倍にも及ぶだろう。」(「」内はリンク記事からの引用)

 鋭い。いうまでもなく、尖閣諸島については海洋および地下資源などの問題がある(もとい、じつはこれは福島も同様だ)。が、写真家の指摘には大いに頷かせられるものがありはしないだろうか。パンダの過剰報道もそうだが、ほかにもっとカネや力を使うべきことが山積しているということでもある。
 ついでながら。“グローバル化”だのなんだのというわりには、これが実態。グローバル云々など、米英の覇権政策とほぼイコールであろうが、たとえば、アルゼンチン沖での大英のやり口などは、そうしたイカサマ性を体現しているといえる。
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 レジャーライター=植村誠の別館ブログです。
 ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
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