竹島(韓国名・独島)をめぐる両国の主張や庶民レベルでの“思い”については、とりあえずさておこう。双方の考え方はそれぞれ理解できるし、自らを正論として主張するぶんには自由だからだ。だが、それにしたってルールというものがある。今般の李某による竹島への強行上陸はまさにルール違反であり、常軌を逸した愚行だと言わざるをえない。わが国としては徹底的に抗議すべきであり、今後にわたり同種の暴挙を繰り返させないように合意を得るためのアクションを起こすべきであろう(だが、こんな相手のレベルに合わせる必要はない。思い切り高みから見下ろす気持ちで冷静にコトを運べばいい)。
推論含みになるが、じつはこのテの愚行についてはありえないことではないと近ごろ考えていた──ただしその愚劣さのレベルは想像の範疇を超えていたのだが。その根拠は与野党勢力の伯仲がみられたさきの総選挙であり、今年末に予定されている大統領選挙である。あえて単純化してしまえば人気とりなのだ。
いうまでもなく、わが国や日本人に対する韓国人の感情はさまざまある。「反日感情」という一点がクローズアップされることもあり、それはたしかにあるとは思うが、それはほんの一面だ。教育や環境の違いなどから世代ごとの差もあるだろうし、一概にそんなものに固まっているワケではないのである(背景の違いはあるかもしれないが、日本人が持つ韓国への感情、もっといえばアメリカ人による日本への感情……そうしたもろもろをひとくくりにできないのはあたりまえの話)。
だが、一方で政治的に利用される「反日感情」というものもあるという。たとえばつぎのような見方はどうか。
引用部分につづいては、「新しい時代には両国の親密なパートナーシップが欠かせない」という若い世代の韓国人の傾向についても触れられているが、韓国における「反日感情」の政治的利用が一般的にありうることを示唆しているといえるだろう。決めつけることは避けるべきだが、李某の暴挙にそうした狙い、あるいはここで述べられている「意図的な誘導」がないと言い切ることはできないような気がする。これについては、とうの韓国メディアが触れている。
政権末期で求心力が落ちた李大統領が国政運営での指導力を回復するための独島訪問との見方もある。
政界などでは、身内や側近の不正などもあり今月の世論調査で支持率が18%にまで落ち込んだ現政権が、独島訪問でムードを変え、行き詰った政局を転換させようとしているとの声も出ている。
※YONHAP NEWS8月10日「ワウコリア」
しかし真の狙いがどうあれ、そんなもので喜ぶのは、日韓両国における右派の一部とそれぞれの「日本嫌い」「韓国嫌い」ぐらいなものである(これは想像でしかないが、仮にオレが韓国人だとしたら、「独島」を固有の領土として主張しながらも、李某式のやり方には批判の眼を向けたに違いない)。李某は財界出身だが、そのとうの財界でさえホンネの部分でどう思っているか知れたものではないだろう。こんなやり方ではなんら進展もなければ、解決だってしえないのだ。
オレ個人としては、大韓民国や韓国人に対しリスペクトする部分も多々あるし、なにより旅行先として非常に愛着を感じている。旅先において「反日感情」を感じないことがないとはいわないし、表面づらをなぞってどうと言うつもりもないが、少なくとも人間対人間のつきあいとして友好関係を続けられているとは思う。友人だって何人もできた。だからこそ、今般の動きについては愚行であり、残念であると言わざるをえないのである。
*注:
韓国では、ある種の“容疑者”に対し、わが国のようにフルネームとせずに「名字+某」として報道するケースが多いのでそれにならった。
推論含みになるが、じつはこのテの愚行についてはありえないことではないと近ごろ考えていた──ただしその愚劣さのレベルは想像の範疇を超えていたのだが。その根拠は与野党勢力の伯仲がみられたさきの総選挙であり、今年末に予定されている大統領選挙である。あえて単純化してしまえば人気とりなのだ。
いうまでもなく、わが国や日本人に対する韓国人の感情はさまざまある。「反日感情」という一点がクローズアップされることもあり、それはたしかにあるとは思うが、それはほんの一面だ。教育や環境の違いなどから世代ごとの差もあるだろうし、一概にそんなものに固まっているワケではないのである(背景の違いはあるかもしれないが、日本人が持つ韓国への感情、もっといえばアメリカ人による日本への感情……そうしたもろもろをひとくくりにできないのはあたりまえの話)。
だが、一方で政治的に利用される「反日感情」というものもあるという。たとえばつぎのような見方はどうか。
|
引用部分につづいては、「新しい時代には両国の親密なパートナーシップが欠かせない」という若い世代の韓国人の傾向についても触れられているが、韓国における「反日感情」の政治的利用が一般的にありうることを示唆しているといえるだろう。決めつけることは避けるべきだが、李某の暴挙にそうした狙い、あるいはここで述べられている「意図的な誘導」がないと言い切ることはできないような気がする。これについては、とうの韓国メディアが触れている。
政権末期で求心力が落ちた李大統領が国政運営での指導力を回復するための独島訪問との見方もある。
政界などでは、身内や側近の不正などもあり今月の世論調査で支持率が18%にまで落ち込んだ現政権が、独島訪問でムードを変え、行き詰った政局を転換させようとしているとの声も出ている。
※YONHAP NEWS8月10日「ワウコリア」
しかし真の狙いがどうあれ、そんなもので喜ぶのは、日韓両国における右派の一部とそれぞれの「日本嫌い」「韓国嫌い」ぐらいなものである(これは想像でしかないが、仮にオレが韓国人だとしたら、「独島」を固有の領土として主張しながらも、李某式のやり方には批判の眼を向けたに違いない)。李某は財界出身だが、そのとうの財界でさえホンネの部分でどう思っているか知れたものではないだろう。こんなやり方ではなんら進展もなければ、解決だってしえないのだ。
オレ個人としては、大韓民国や韓国人に対しリスペクトする部分も多々あるし、なにより旅行先として非常に愛着を感じている。旅先において「反日感情」を感じないことがないとはいわないし、表面づらをなぞってどうと言うつもりもないが、少なくとも人間対人間のつきあいとして友好関係を続けられているとは思う。友人だって何人もできた。だからこそ、今般の動きについては愚行であり、残念であると言わざるをえないのである。
*注:
韓国では、ある種の“容疑者”に対し、わが国のようにフルネームとせずに「名字+某」として報道するケースが多いのでそれにならった。
PR
- カレンダー
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
- プロフィール
HN:
猫池
HP:
性別:
男性
職業:
レジャーライター
自己紹介:
レジャーライター=植村誠の別館ブログです。
ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
なお、トラックバックおよび「コメント」は受けつけない設定にしております(当面はBBSへどうぞ!)。
ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
なお、トラックバックおよび「コメント」は受けつけない設定にしております(当面はBBSへどうぞ!)。
- ブログ内検索
- 新着記事
(03/17)
(12/13)
(11/01)
(12/17)
(09/28)
- アクセス解析
Copyright © Blog a_Tocsin All Rights Reserved.