あれこれ罵詈雑言すべきネタが山積しているが、あり余ったカネをもてあますのと似たようなもので(ホントか?)、ネタが「これでもかっ!」と押し寄せてくるものだから、却って同ブログのアップがおろそかになってしまう。まっ、ようは面倒なのでサボっているだけの話だが。
としているうちに、来週は外国取材に出かける予定。韓国に加え、このところタイなどもウォッチしているが、たまさかに訪れる程度の旅行者が、そんな外国のことなどを十全に理解できるとは思えない。しかし、いくつかの外国を見聞しているなかで、祖国の姿を見る目というかその(新たな)視点を得られるという効能があるような気もしている。
ここに挙げたふたつの国。韓国は朝鮮戦争が休戦状態にある国家であり、タイは軍政下にある。このところ、オレが興味を持っていることのひとつに、「ではこのふたつの国と祖国・日本という3カ国を歩いていて、はたしてオレが最初に職務質問の類を受けるのはどこになるだどうか?」というのがある。別段、いかにもアヤシゲな格好や行動をしているワケでもないが、オレにはどうも祖国こそがその座に就くのではないかという予感がしてならないのである……。
さて、久々のアップに、いくつかの話題に対する個人的な雑感を記しておきたい。
●安倍尊師が「熟読」しろと明言した「読売新聞」がどのように目されているかというその一例
「読売はダメだ! あんなもの、読む価値はまったくない」
コレを聞いた瞬間の驚きをいまもって思い出す。なにしろ、語った人物がまごうことなき保守思想の持ち主であり、「オレは国粋主義者だ!」と明言したこともある方だからである。もちろん長年の「読売新聞」の読者であった。
そのときすでにご高齢にあって、残念なことにその後に他界してしまったが、最晩年に訪問したさい、書斎に「東京新聞」が積まれてあったのも印象に残っている。そのヨミウリ発言が出る数年前には「産経新聞」も購読しており、そのなかの“出任せ記事”(それまでの企業の寿命や経済サイクルがそうだから、そろそろ景気は回復するといった内容だったと記憶。もちろんそうはならなかったが・笑)を引用して、「景気はよくなるよ」などとご高説(同じく聞かされた別の年輩の知人のセリフ)を展開されていたこともあった。じつは、あれこれ大変お世話になった方であり、個人的に学んだことも多々あるが、ご自身もまた、ヨミウリだのサンケイだのの正体を見抜いたということなのかもしれない。いうまでもなく、最後まで保守人ではあった。
しかし、じつはこれに類似した発言にはあちらこちらで遭遇している(逆にいまだ熱心な読者も少なくはないが)。しかもそれらのなかに、選挙では自民党ないしその推薦候補者に投票する程度には保守的な人物が少なからずいるというあたりにも興味を抱いてきた。
一方の“雄”、サンケイはどうだろうか?
「いやさ、ウチのオフクロが近所のひとからの勧めでサンケイをとったんだよ。でも最初のひと月でストップしてさ。なんでかっていうと『あれじゃ“週刊誌”と変わらないじゃないの! くだらなくて読んでられなかったワ!』という話らしい。“週刊誌”にもいろいろあるが、おそらくはゴシップ雑誌の類と比較したのであろう。
その話を聞いて大笑いしたが、この“オフクロ”さんは別段特定の支持政党があるワケではなく、どちらかといえば保守的なところがあるようだ(その息子というか友人談)。まっ、保守的だからどうのということではないにせよ、「その程度の新聞なんだな」「よくわかっていらっしゃる」と思ったものだ。
ついでながらこの新聞社(サンケイ)、系列の「夕刊フジ」紙面で現政権に対するアンチテーゼを「反日」とひとくくりにしていて驚いた。
※フランスで拡大する「左派活動」の実態
詳しくはリンク記事をお読みいただくとして(筆者の狙いとは別の部分で愉快ですな、コレ)、これを寄稿した「杉田水脈」という人物によれば、憲法改定や安保法などに反対することが、イコール「反日」になってしまうらしい。オレは、祖国である日本を愛し、大切にしつづけたいと考えているからこそアベ一派の跋扈を許せないのだが、そういう解釈はできないということなのだろうか(あえて記事を弁護するとすれば、フランス語学習という場でありながら云々──うんぬん──ということになるのであろうが、「そこに、一方的なイデオロギーに基づく活動が入り込んでくるという」という表現(一方的という点にも注目)をはじめ「目立っているという」「参加しているというのだ」「聞く耳を持たないようだ」・・・というのは、ブログ程度ならともかく、新聞媒体に載せるにはあまりに無用心にすぎないか?)。
「もう自民党は保守じゃないね」
とは某県の地方議会の代議士を務めている知人の弁である。この人物も保守的な方(若いころは自民党国会議員の秘書を務めていた)ではあるが、オレの記憶では、コイズミ時代を境に自民党とは袂を分けている。次項にも触れるが、先だって電話連絡をいただいたさいにそんな話題となって、そのさなかに「読売新聞」についてのコメントもあった。
「ヨミウリだって同様(保守でもなんでもない)だよ。マトモに読んでるヤツなんかいないんじゃないか?」
●カルト集団が支える安部尊師
前出の代議士の話。
「地元の首長選挙で、“共産系”候補を応援したんだ」
「ほぉ……」と思ったが、つぎの弁は、このごろオレが抱いている感想と共通するものがあった。
「自民党は、マトモな保守層からは見放されている。面白いことに、その受け皿となっているのが共産党だったりするんだ」
繰り返すが、その代議士は自民党とは離れたものの“保守系”であり、いわんや共産党員でもなんでもない。話を聞くと、日ごろの諸問題に対応するなかでそう実感したということらしい。同じような考えのひとは存外に多かったそうで(当地は保守的な土壌の強い“田舎”である)、投票前には当選の可能性がかなり高く評価されていたという。
ところが、これがひっくり返った。
自民党の推す対立候補が当選したのである。
問題はその“逆転劇”の影にある集団があった(らしい)取り沙汰されていることだ。
「●●●会に対し、多額のカネが渡った。それを受けた会側が大挙して対立候補に投票したんだ。そんなウワサが出たあたりを境に、期日前投票が大幅に増えた」
ありそうなことだとは思ったが驚いた。日ごろチェックしている「しんぶん赤旗」サイトにすらそんなことは取り上げられていない。
「確実な証拠がないんだ。地元では(いろいろな話などから)わかっていることなんだが、新聞社なんかにしても、記事にできるだけの証拠がいまのところ得られていないようだ」
(そんな証拠もないものをたとえ個人ブログとはいえ記事にするなというのは真っ当なご意見だとあらかじめ言っておくが、オレは一切やっていないものの、SNSでは早々からこの話題がかなり流布され論じられているとその代議士の話。そのうえで、こんなブログであっても、記事にする価値があると判断したからこそアップしてみたのである。ただし、証拠云々──うんぬん──を鑑みて「●●●会」と名称をボカした。)
ところで、あの安倍政権を支える集票マシーンのひとつに創価学会がある。件の代議士がいう「マトモな保守層からは見放されている」その穴埋めを、創価学会がしているという見方もできるかもしれなない。言い換えれば、“安倍真理教”政権なんぞ、創価学会から見棄てられでもすれば、いとも簡単に崩壊する可能性があるということだ。
この会、海外進出も著しいが(オウム真理教もそうでしたな・笑)、国によっては「カルト」と目されているとの報道を目にしたことがある(古くはともかく、いまやオレも同感ではあるが)。くわえて、尊師ご自身がメンバーでもある某会。オレはこちらもまた「カルト」的だと考えている。以前、白川勝彦氏が「ポツダム宣言」にからめて述べられていた一掃されるべきであった戦前の残滓であり、たとえばドイツであればその存在からして認められないのではあるまいか。ナチズムと同様に。
マトモな保守層から見放された自民党が頼ったのはカルトであった。
そんな見方だって可能なんじゃないかと思うのだが、いかがだろうか?
●よかったなぁ、ニッポンジンで(笑)
神社本庁が2011年に配布したポスターに載せられている「私日本人でよかった」とのキャッチコピーが一部で波紋を広げているという。
いくつかの報道によれば、東日本大震災を受けたボランティア活動などが外国メディアに注目されたことなどがこの背景にあるようだ。
もっとも、政府の対応(最近のバカ大臣発言などを含む)や関連する東京電力の対応などを鑑みるに、はたしてこの件で「よかった」といえるのかなとも思うのだが……。
オレも日本という国はいい国だと実感している。経済的にも豊かな部類に入り、交通や衛生面などの各種インフラも充実しており、なによりも安全で自由な社会である。また、いにしえから培われた文化にもすばらしく誇れるものが多々ある(しかし、ほかの各諸国・民族だって同様なのでは? 国家という点で、あるいは社会整備などの点で問題を抱えている国が少なくはないにせよ)。
だが、この「よかった」というフレーズが、戦前の権力者と一体化して庶民や諸外国を苦しめてきた歴史を持つ組織から飛び出したことに、オレはゾっとせざるをえない(しかも、「よかった」という「日本人」でない外国人に対してさえ、信仰を強要したというおぞましい歴史を持つのがわが国の神社ではないのか?)。
せっかくなので、ひとつ引用をして今日のアップを締めくくろう(長々と失礼しました)。
>「我が同志よ!!」
この言葉と精神を、90年代以降忘れた多くのバカ日本人が、代わりに「自己責任!!」の言葉を胸に、官僚や政治家、資本家に、公園や橋の下に棄てられつつあるのは笑える。これも北朝鮮や中国、韓国が悪いってんだろ? わかってるって。日本人でよかったなぁ。
(『出版奈落の断末魔 エロ漫画の黄金時代』塩山芳明・アストラ・2009年/243ページ。文中漢数字を算用数字に改めました)
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