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猫池罵詈雑言雑記帳
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 またぞろ馬鹿の取り巻きのひとりがくだらない持論をぶったとかで、お茶の間に怒りと失笑とを提供した。
 これはもちろんお笑いで済ませられる発言ではなく、さてどうやって罵倒してやろうかと思っていたところ、藤原新也氏が極めて簡潔かつわかりやすく“代弁”していてくれたたので、そのリンクをしておくこととした。

※Link:永遠のゼロ。──shinya talk

 上記リンク記事で、藤原氏はこの取り巻きについてこう締めくくっている。

ここまで来るとこの男、元々学生テレビタレントの大阪出身だから時代の要請に従い「極右コメディアン」として吉本興業に席を置いた方がお似合いだ。

あるいはここまで来ると今のまま世間に泳がしていた方が(極右の馬鹿ぶりが際立つので)よいのかも知れない。

いずれにしても百田というのは近来希に見る「永遠のゼロ」である。

 この百田某という男の本業は売文家らしく、かつそれなり以上に出版社の売り上げに貢献しているようだ。残念ながら一連の“ご高著”は読むつもりもなければ目を通したことすらないが、高評価を受けている一方で批判以前にバカにされているフシも、関連報道をみるとあるようだ。

 そこでまず思い出すのがあの山本七平氏である。出版社社長にして売文屋。自社から出版した出世作の『日本人とユダヤ人』(現在は角川文庫。筆名は「イザヤ・ベンダサン」)は生半可な知識を自己流にこねくり回して詭弁を並べただけのシロモノだったが、これが当時は大ベストセラーとなり、いまなお版(犯でも可?)を重ねているカネのなる木。こちらは『日本人と~』のほか雑誌掲載のエッセイなどいくつかに目を通しているが、あくまで個人的な感想ではあるけれど、にわかには理解困難な奇怪な文の羅列としか思えなかった(『日本人と~』については宗教学者の浅見定雄氏が著書『にせユダヤ人と日本人』〈朝日文庫〉のなかでそのペテンぶりを徹底的に論破しており、双方に目を通した感想では「まったくその通り」と納得せざるをえなかった)。

 この百田という男にせよ山本氏にせよ、彼らを“右翼”と規定するムキがあり、リンクした藤原氏の記事では「極右の馬鹿ぶりが」との言でそれを肯定している。だが、とりわけここで問題となっている百田某は、はたして“右翼”なのだろうか? どうも右翼云々以前のお子さま的いきがりおじさんにしか思えないからだ。というよりも、こんなのと一緒にされては本物の右翼人、イデオロギーとしての右翼に失礼というものであろう。むしろこういうのは芸者右翼というのが適当な位置づけであり、ようは右翼的言動や売文よってチヤホヤしてもらえかつカネが入る、その積み重ねによっていつの間にかそれが己の思想だと思い込んでしまったに過ぎないのではないか?

 そういう視点を持つと、あれこれと類似品(大阪の某あんちゃんなど)の顔が思い浮かびもするが、気の毒なのはどっかのお馬鹿さんの周囲がそんなのばかりになりつつあるということである。ごく最近では右翼人と十分に捉えうる超保守学者らからも三行半を突きつけられた格好だが、公費でマンガ本を買ってもポツダム宣言(おそらくは日本国憲法やTPP関連書類も)すら読むつもりもない権力者きどりの集まりに対し、さすがに「つきあっていられん」と我に返ったのであろう。

 ついでながら、一般語として定着した感のある「ネット右翼」をはじめとする右翼的なひとびとに対しても、じつは疑念を抱いている。言い換えると、それが本当に個人個人の思想であるならば、きちんとものごとに対し向き合いかつ己のアタマで考え抜いた末にたどり着いた考えであるならば、それはそれで敬意は持てる。だが、単に“サヨク”が気に食わない──たとえば、権力に対するアンチテーゼとしてのデモなどを含む市民運動や労働組合活動や言論などなど──などといった低レベルの反発に端を発している面が多々あるように思えてならない。どっかの御仁だかが創作した(?)「プロ市民」などという言いがかりもその類。じつはこうした手合いは、彼らがいうところの“サヨク”にもいて、オレ自身も「とてもつきあっていられん」とサジを投げたことがあるのだが……。

「人間はクズでも面白い小説書く奴はいくらでも」というのはエロ漫画編集者・塩山芳明氏の弁(『出版業界最底辺日記』ちくま文庫)だが、ではさて、この百田某の著作はどうか。ドラマ化された小説もあったらしく、それについて触れた記事──いわく、さきの大戦中、戦場で上官に対し「死にたくない」などと申し立てた日本軍の一兵卒がどうのといった内容──をわが母堂に読ませたところ、「そんなバカなことあるワケないじゃないの」と文字どおりにハナで笑っていた。あの時代は、そんなこと死んでも口にできなかったというのが、描かれた時代を生き、兄が戦場(いわゆる「南方戦線」に送られ、のちに本人が生々しいエピソードを聞かせてくれたことがある)に送られた経験のある人物の証言だ。

参考記事Link:日本アカデミー賞受賞!『永遠の0』は平和ボケの戦争賛美ファンタジーにすぎない─リテラ

 ひょっとして、作者の根っこにあるのは「ガンダム」に代表されるアニメ作品ばっかじゃないのか(笑)。そんな疑念すら抱いた。でもって、そんな輩が政権の「ブレーン」ねぇ。これがわが祖国の実態だとは、オレは心底悲しいよ。

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