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猫池罵詈雑言雑記帳
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「画像ちゃんねる」という画像投稿(掲示板)サイトの運営者らが「わいせつ図画公然陳列」の疑いで、5月23に神奈川県警によって逮捕された。報道によれば、100万件を超す“わいせつ画像”が投稿・掲載され、昨年1年間では7300万件を超える閲覧があったという。
 同サイトについては、すでに2月の段階で家宅捜査を受けたことが伝えられていたが、そのさいの令状は局部などが露出したままのいわゆる「無修正画像」が投稿されていることにあったといわれている。この件はあちらこちらの掲示板上などでも話題にのぼっていたようなのでご存じの方も多いと思う。サイトの管理者によればおよそ150人が動員された相当規模の捜査だったらしく、今回の管理者逮捕にさきがけて投稿者が逮捕されていたという憶測も呼んできた。「J-CASTニュース」は3月7日の配信で管理者のコメントを掲載し、「必要以上の人数で、必要以上のところに、必要以上の日数をかけての捜査だなという感想です」という声を伝えている。同時に、「これは何かのセレモニー的な捜査では?と勘繰ってしまいます」 とも証言する。  



 当該サイトの管理者が感じたとおり、こうした件において不相応とも思える規模の捜査だったのかどうかはわからない。その後は同サイトのアダルトコーナー(「画像ちゃんねる」のメインコンテンツがはたしてポルノだったのかどうかは別として、それ以外のカテゴリの掲示板も多く存在した)では閲覧できなくされた画像も多かったようである。検分したのはごく一部にすぎないけれど、「審査中」のようにして画像へのリンクを中断、いちおうは“指導”に従ったふうにはしてあったので、今回の摘発とのつながりがいまひとつ判然としないでもなかった。
 一方、4月12日には、自らがモデルとなってアダルトサイトを運営していた夫婦が「わいせつ図画公然陳列容疑」で福井県警に逮捕されている。こちらは有料会員制のサイトだったが、容疑者らは映像送信型性風俗特殊営業を県の公安委員会届け出たうえで運営していたれっきとした業者であり、いわゆる裏の違法営業ではなかった点に特異性がある。会員になって閲覧できるのが局部までとらえた無修正画像であったことなどが指摘されているし、仮にそのとおりだったとすればたしかに法に抵触しているので摘発さもありなんという感じだが、同時にある種の疑念を抱いたのだ。これは脅しの一種なのではないかという疑念である。

 踵を接して、ポルノ画像サイトのURLを紹介した2人が「児童買春・ポルノ禁止法違反(児童ポルノ公然陳列ほう助)」の容疑で逮捕されたという報道もあった。ずでに起訴されているともいわれているが、リンクによって逮捕、起訴される例はほとんど前例がないらしく、仮に起訴のうえ有罪が確定するようなことになったとすれば、ポルノに限らず多方面への影響を指摘する声もある。すなわち、この場合の容疑が“ほう助”であるところが重要だ。一見すると“児童ポルノ”のほうに目がいってしまうかもしれないが、注目すべきはその点ではない。リンクが“ほう助”にあたるとする解釈そのものが異例だという見方もあるなか、記事や発言の紹介が摘発の材料にされかねない事態につながる可能性があるからだ(このあたり、共謀罪との関連性はどうか?)。

 オレ個人のことでいえば、エロサイトめぐりはちょっとした息抜きネタのひとつ。実際問題としてさほどイイものばかりがあるわけでもないが、つくられては消えてゆくエロサイトの動向、エロの世界における流行り廃りのさまを窺ってゆくのもそれはそれで興味を惹く題材ではある。そんなわけで上に挙げた「画像ちゃんねる」も「Aya's Room」も知っていた。カネを払ってみるほど熱心ではないので後者については数点のサンプル画像を拝んだていどだけれど、少なくともその段階では局部の露出がみられたわけではない(みられたとしても、いまさら興味が湧くものでもないが)。ヌードやヌードスレスレの内容を野外で撮影していることから、厳密にいえばなんらかの法にひっかかるかギリギリかもしれんとは思えたものの、そんなていどのサイトはいくらでもある。しかもこの場合、ごく限られたサンプルを除いては会員限定での公開である。いわゆる過激度からみてみても「まったくもってたいしたことのない」内容に思えたから、管理者逮捕の報にはいささか驚かされたものであった。類似の表現を一網打尽に摘発するというのならともかくとしてだ。あるいはきちんと届け出をしていたがゆえに摘発されやすかったのだろうか? おそらく、同様のスタイル(内容ではなく運営方式)で営業している管理者にとっては、自分のところの内容に摘発材料がないかどうか、場合によっては戦々兢々としているといったところかもしれない。
「画像ちゃんねる」については、たしかに違法あるいは倫理上の問題がありそうな画像が多数アップされていたようだ。しかもまったくのオープンであり、閲覧や投稿がだれにでもできた。すなわち、子どもだろうがなんだろうが閲覧できるということを考えれば、会員限定サイトと同列に並べることはできないかもしれず、管理者がそうした点への配慮をしてこなかったとすれば、問題がなかったとはいえないだろう。もちろん、個々の画像の違法性ということだけに片づけられない部分だってある。

 実際問題として、ネット上にはポルノはもとより違法な情報やら遣り口やらが渾沌と溢れている。そうしたものに触れるためには、あるていどの自主性が必要だとはいえ、だれでも好きなようにアダルトサイトの閲覧が可能であるなど、整理すべき問題はいくらでもある。アダルトサイトについていえば、ものごとの判別があるていど以上にできるようになった段階で閲覧するぶんには別段構わないのだが、発信側も受け手側も現状ではまったくの野放し状態だといってもよく、なんらかの対策を講じる必要はあるだろう。したがってこうした摘発についてアタマから異論を唱えるわけではないが、だとしても当局側がネット上での表現にいよいよ介入をはじめたなという印象を拭い切れない部分もあるのである。

 じつは、観察していると業者運営や個人運営を問わず、不可解な休止をしているアダルトサイトやブログにお目にかかることがある。なかには個人の性体験を文章のみで日々アップしてきたブログが、「また明日」というある日の文末を残したまま放置されている例もあったりするが、こうしたサイト類のなかには、事件化されていないだけでなんらかの手が及んでいるところはないのだろうか? このブログでは自らの買春体験についても触れられており、正直なところ「大丈夫なのか?」と思っていた矢先のことなのでなおさらそんなことを感じるのだ。まぁ、単に管理者が飽きただとかそのていどの理由なのかもしれないが、ひょっとすると、相当の規模で監視が進んでいる可能性もある。そしてここが重要なのだが、仮にそうだとすればコトはポルノ(アダルトサイト)だけの問題ではない。

 なにも「わいせつの定義」がどうだとか、「表現の自由」がどうだとか、そういったことをここで主張するつもりはない。しかし、手入れがしやすく大衆に理解を得やすいこうした部分への摘発からはじめ、既成事実を積み上げたうえで、やがて言論や表現全体に網がかけられてくる可能性はあるとみる。いまのうちに、監視する側を監視してゆく必要があるのではないだろうか。


*補足:
*ポルノそのものがセクハラにつながる問題をはらんでいるという見方や批判もあると思うし、合法・違法の別を問わずに「よくない」という考え方もあろうが、ここではそうしたことを含む倫理的な部分についての言及は避けた。
 なお、ごく一部しか表沙汰になっていないだけで、違法ポルノの類の摘発は一般に認識されている以上に行なわれている。
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 レジャーライター=植村誠の別館ブログです。
 ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
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