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猫池罵詈雑言雑記帳
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「国民の相当数いかれている」
 亀井静香金融・郵政改革相が記者会見の席上でこう語ったという。

『普天間問題 亀井金融相「国民の相当数はいかれている」』(asahi.com)

 これは、アメリカ合州国軍の普天間飛行場の移転問題に触れて飛び出したもので、簡単にいえばお荷物(基地)を沖縄に留めておきたいがゆえ飛び出したひとことである。

「いかれている」のココロはなにか。ようは基地移転問題において、沖縄県外の地域からその受け入れの動きがみられないことを揶揄したもので、リンク記事にもあるように「犠牲を強いておいて自分は嫌だという」という発想である(「いまのところ、自分たちも負担しましょうという日本人はいない」とも語ったという。“先ず隗より始めよ”という言葉もあるけれど、つまりはとうのご本人からして「いかれている」ことを告白したということなのかな? そういう“日本人”がホントにいないのかは別として)。
 それならば言おうではないか。
 そのツテでいえば、もっとも「いかれている」のはとうの米軍とアメリカ合州国政府であり、さらにその「いかれている」連中のいいなりになってきた傀儡、すなわち自民党旧政権および日本政府そのものにほかならない。

 そもそもからして、一外国の軍隊がかくも長く居座っていることが尋常ならざる事態なのであり、しかもそのきっかけというのが60年以上前の「敗戦」であり、かつ一方的な不平等条約(サンフランシスコ講和条約・日米安保条約・日米地位協定……)がその根拠となっているところが異常なのではないか。はたして、こんな国際関係がほかにあろうか(しかもわが国は“独立国”にして“先進国”の一員である)。そのあおりの大半が沖縄と沖縄県民に強制され(一部に「軍用地」などによって駐留軍に寄生しているひとびとがいるなど別問題である)、結果として国民の多くがこの異常に気づかないように仕向けてきたのが、戦後の日本なのではないか。つまり、この現状こそが「いかれている」のである。

 先だって、取材先の上空を自衛隊機が頻繁に飛び交い、その騒音にヘキエキと……というよりシラケさせられたものだったが、飛行場周辺の轟音はそんなレベルではもちろんありはしない。軍用でなく一般の飛行場でもそれは同じだが、騒音(および駐留関係者による諸犯罪など)への対処が基本的に治外法権にあることが、米軍問題が持つ特異な点のひとつといえるだろう。たとえ身にしみていないにせよ、そうした異常が理解できるからこそ「自分たちも負担しましょうという」という声が出てこないのはどこも「いかれて」はいないのである(政治屋にとっては票やカネの問題にこそ関心があるかもしれないが)。

 なんども繰り返すようだけれど、わが国がとるべき指針は、「米軍基地移設」ではなく「米軍基地撤去」である。そのために必要となる引っ越し(移設)はその転居先や費用を含めアメリカ合州国政府の問題であり、そんなものに外国であるわが国があれこれ口を挟むのは「内政干渉」というものであろう(そういう意味を含め、わっざわざ外国視察にまで繰り出した社民党も十分に「いかれている」)。グァムだろうとどこだろうとお好きに議論してください。もっとも、そのためにほかの外国を侵略してもらっては困るが……。


*おまけ:
 しかしこのニュース。ネット上で「朝日」と「読売」とをチェックしたら、そのわずかな“思想”の違いがそれなりに顕われていて面白かった。亀井発言をさしていわく「(国民に対し)指摘した」(読売)であり、「批判の矛先を国民に向けたようだ」(朝日)である。
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自己紹介:
 レジャーライター=植村誠の別館ブログです。
 ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
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