なにをもって「愚か」を定義するのかについては、百人百様の見方があると思うが、つぎのリンク記事のモトネタなどは、まさにその一例となるだろう。
※『世界一ロマンチックでない「I love you」は日本語』
※『世界一ロマンチックでない「I love you」は日本語』
リンクした「ロイター」の配信記事は、英国の翻訳会社が言語の専門家を相手に調査したその結果を伝えるものである。なんでも、イギリス語でいうところの「I love you」をさまざまな(といっても記事中では何種類に及ぶのかが不明だが)言語にあてはめたうえで、「もっともロマンチッック」なのはどれかという主観に基づいてランクづけをしたという。
でまぁ、イタリア語がもっとも「ロマンチック」と判定され、日本語が最低だったというのだが、まずもってそんな主観でしか判断できないシロモノの優劣を競うという、それも言語の専門家を交えて試みたというあたりに、傲慢きわまるバカどものツラが浮かんできた次第。
いうまでもなく、それぞれの言語には長い歴史に培われた個性や合理性があり、優劣を判断することなど不可能でありおおよそ意味のないものであろう。たとえば、日本語とイギリス語との違いは明らかであり、おのおのの言語を母語としていることによる考え方や主観的な感覚の違いもあるハズだが、それは単に違いであってどちらが優れているという問題ではない。石原のおとっつぁんはこうしたバカな比較がお好きなのかどうか、かつてフランス語の数詞を取り上げて誹謗していたことがあったが、たとえば日本語に馴染んだひとにとって難解かつ非合理に感じられることがあったとしても、それをもって優劣をくらべることなどまったく無意味である。主観的な美しさも然り。ひとそれぞれに親和性や好みというレベルでの好き嫌いや美醜を感じるのは勝手だしごく自然な感情であるにせよ、それがこうした格づけにつながるのは「遊び」としては面白い部分もあるかもしれないけれど、意味のあることとはとても思えない。
さらに連中の不見識ぶりを示すのが、「ロマンチック」でないとされた日本語の“例文”だ。いわく「私はあなたを愛します」。アホか? イギリス語の「I love you」を取り上げてそんな“訳文”をこしらえるなど、いまどき中学生でもやってないんじゃないのか? あるいは英語の映画でも思い浮かべてみるがいい。セリフに「I love you」と語られているシーンに「私はあなたと愛します」などという字幕があったら、ご指摘のとおりまったく「ロマンチック」でないかもしれないが(もちろん場面やその背景による違いもあろうけれど)、かくのごとしの訳をしてしまうようでは翻訳家失格であろう。「I love you」にあたる日本語。たとえば単に「愛してる!」もあればもっと素直に「好き……」だってある。思いを寄せている異性に「好き……」とてもつぶやかれてごらんなさい。まさに「ロマンチック」なひとこととして胸に迫ってくるんじゃないだろうか(個人的には韓国語の「사랑해(サランヘ=愛してる)」もゾクっときそうだ)。
このバカ調査がどういう主旨で実施されたのかまではわからないし、あるいはシャレの類かもしれないが、だとしてもほかの民族や文化に対し無理解・傲慢な所業を綿々と続けている英国の実態──むろんそうでないひとや組織もあると信じるが──を考えあわせると、やはり笑って済ませる気持ちにはとてもなれない。バカバカ言って申し訳ないとは思うけれど、愚か者に対してはそれで十分。そう思わずにはいられないほど愚劣なセンスを目の当たりにした気分だ。
でまぁ、イタリア語がもっとも「ロマンチック」と判定され、日本語が最低だったというのだが、まずもってそんな主観でしか判断できないシロモノの優劣を競うという、それも言語の専門家を交えて試みたというあたりに、傲慢きわまるバカどものツラが浮かんできた次第。
いうまでもなく、それぞれの言語には長い歴史に培われた個性や合理性があり、優劣を判断することなど不可能でありおおよそ意味のないものであろう。たとえば、日本語とイギリス語との違いは明らかであり、おのおのの言語を母語としていることによる考え方や主観的な感覚の違いもあるハズだが、それは単に違いであってどちらが優れているという問題ではない。石原のおとっつぁんはこうしたバカな比較がお好きなのかどうか、かつてフランス語の数詞を取り上げて誹謗していたことがあったが、たとえば日本語に馴染んだひとにとって難解かつ非合理に感じられることがあったとしても、それをもって優劣をくらべることなどまったく無意味である。主観的な美しさも然り。ひとそれぞれに親和性や好みというレベルでの好き嫌いや美醜を感じるのは勝手だしごく自然な感情であるにせよ、それがこうした格づけにつながるのは「遊び」としては面白い部分もあるかもしれないけれど、意味のあることとはとても思えない。
さらに連中の不見識ぶりを示すのが、「ロマンチック」でないとされた日本語の“例文”だ。いわく「私はあなたを愛します」。アホか? イギリス語の「I love you」を取り上げてそんな“訳文”をこしらえるなど、いまどき中学生でもやってないんじゃないのか? あるいは英語の映画でも思い浮かべてみるがいい。セリフに「I love you」と語られているシーンに「私はあなたと愛します」などという字幕があったら、ご指摘のとおりまったく「ロマンチック」でないかもしれないが(もちろん場面やその背景による違いもあろうけれど)、かくのごとしの訳をしてしまうようでは翻訳家失格であろう。「I love you」にあたる日本語。たとえば単に「愛してる!」もあればもっと素直に「好き……」だってある。思いを寄せている異性に「好き……」とてもつぶやかれてごらんなさい。まさに「ロマンチック」なひとこととして胸に迫ってくるんじゃないだろうか(個人的には韓国語の「사랑해(サランヘ=愛してる)」もゾクっときそうだ)。
このバカ調査がどういう主旨で実施されたのかまではわからないし、あるいはシャレの類かもしれないが、だとしてもほかの民族や文化に対し無理解・傲慢な所業を綿々と続けている英国の実態──むろんそうでないひとや組織もあると信じるが──を考えあわせると、やはり笑って済ませる気持ちにはとてもなれない。バカバカ言って申し訳ないとは思うけれど、愚か者に対してはそれで十分。そう思わずにはいられないほど愚劣なセンスを目の当たりにした気分だ。
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ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
なお、トラックバックおよび「コメント」は受けつけない設定にしております(当面はBBSへどうぞ!)。
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