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猫池罵詈雑言雑記帳
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 今日はJR恒例のダイヤ改定日である。
 一般的な利用者はとにかく、鉄道愛好家のなかで話題となったのは、上野〜金沢間の夜行列車2往復がともに廃止されたことであろう。急行「能登」と寝台特急「北陸」である。このうち「北陸」は「北斗星」のような華かやさはないものの、早くから個室寝台や共用シャワーが設置されてきたなど設備も整っていることからとりわけ愛用してきた列車だ。そういう意味で残念ではあるけれど、利用者としても愛好家としても、もはや「どうぞご勝手に」としか言うつもりのないことは「つれなのふりや・ある終焉の巻」にも記したとおり。

 そのほかの改定はどうか。じつはまだ十分に検討していない段階ではあるのだが、わが郷土・千葉県内の各路線をざっと検分してみた。ひとことで言えば、以前とほとんど変わっておらず(まぁ、大きく変える必要に迫られていないのだろうが)、もっといえば国鉄時代の体制が色濃く感じられるダイヤのままだといえようか。特急は別として、千葉以南(以東)に延びる房総各線(総武本線および成田線、外房線、内房線、久留里線)の各駅停車は、運転頻度のバラつきが目立ち、それが今回の改定でも手をつけられていないのだ(車両については、昨年から一部セミクロスシートの209系を導入するなど更新をはかっている)。
 細かには「時刻表」をそれぞれにご覧いただきたい。ひとつだけ例を挙げれば、外房線下りの17〜18時台だ(千葉発時刻。カッコ内は行き先)。

・17:00(勝浦)
・17:18(勝浦。ただし勝浦到着時刻は18分前に発車した前便の36分後)
・17:38(上総一ノ宮・快速)
・17:53(誉田)
・17:56(大原)
・18:08(成東)
・18:13(安房鴨川)
・18:41(上総一ノ宮・快速)
・18:32(大原)
・18:58(茂原)

 蘇我以南は、ここに京葉線直通の特急と快速がそれぞれ2本ずつ挿入されるが、帰宅時間帯最初のピークにどうしてこんな不均衡なダイヤを続けているのだろうかと思う。とりわけ17時18分から38分もの間隔がある誉田以遠への各駅停車(土気が快速停車なので、おもに影響を受けるのは大網以南)はどうか。ためしに乗ってみたところ、前便から35分後の誉田ゆきが余裕たっぷりで千葉駅を発車、そのわずか3分後に立客を多数飲み込んで大原ゆきが後を追った。蘇我で多くの帰宅客を増やした大原ゆきが誉田に着くと、前便からの乗り換え客がホームにごった返しており、大網までの2駅はほとんど鮨詰め状態であった。よく乗客から文句がでないものである(でていても無視してるのかな?)。
 たった1例で申し訳ないが、ほかにも似たようなバラつきがあるからこそ疑問に感じている。苦情はとにかく、乗客動態を同社が掴んでいないのか、はたまたこれが正常だと考えているのか、あるいは乗客動態などとは関係のない理由からこうしたダイヤを組んでいるのか。こんなものは、ほんの少し時刻をずらすなりスジを入れ替えるなりすれば改善するのではないかとシロウト目には思うのだが、かくのダイヤにはよほどの事情なり正当性なりがあるのだろうか。わかるのは、利用者サービスという面でたいそう無神経だということだけである。
 このほか、横須賀線に新たに武蔵小杉駅が開業し、そこを通る「成田エクスプレス」の全列車が同駅に停車するなどの変更もあった。では地元千葉をはじめとする総武線沿線に対する気配りはどうかとみてみれば、相変わらず無視されたまんま。朝の上りと夕方の下りが千葉に停車するのは以前から続けられている通勤者狙いの増収策にほかならないが、あのべらぼうに高い特急料金をわざわざ払ってまで乗ろうという需要が千葉(房総および総武線沿線を含む)〜成田空港間では見込めないということなのか? 対成田空港ということでみた場合、千葉市中心部などは“ライバル”の京成やバスの直行がないこともあってJRの独断場なハズなのだが、競争がないからほっときゃいいということなのかと勘ぐりたくもなってくる。

 さて、じつは本題はここからである。
 個人的に、今回のダイヤ改定でもっとも重視したのがJR東日本が実施した「トクトクきっぷ」の削減であった。遅くとも今月末までに廃止される切符をいくつかみてみよう。

・イ:ぐるり北海道フリーきっぷ(東京圏発着の往復とJR北海道の鉄道全線フリーがセット。フリーエリア内の特急指定席はもちろん、往復には東北新幹線乗継ぎか「北斗星」のB寝台車が追加料金不要で利用できる)
・ロ:土・日きっぷ(陸羽西線と陸羽東線、石巻線を結ぶライン以南のJR東日本全線および酒田・湯沢と北越急行、伊豆急行が特急を含み乗り放題)
・ハ:「はやて東京フリーきっぷ」をはじめとする東北地方発着の東京近郊フリーきっぷ(往復+エリア内乗り放題)
・ニ:周遊きっぷのうち「田沢湖・十和田湖ゾーン」「山寺・松島ゾーン」「福島・蔵王ゾーン」
・ホ:etc.

 このうち、イの「ぐるり北海道フリーきっぷ」は自分自身も愛用してきた切符のひとつで、往復とも鉄道利用限定ながら(もちろん大歓迎!)、東京〜札幌間の往復だけでほぼモトがとれる(季節により違いがあったが)など、利用者本位の優れた切符であった。「北斗星」の1人用B寝台個室(ソロ)が使えるのはありがたく、往復を含めじっくりと鉄道の旅が楽しめたものである。が〜。コレがなくなってしまうとあっては、今後の北海道ゆきは安売り航空券の世話になるほかはなさそうだ。「北斗星」などの寝台列車が目的であるときは別として(すでに九州ゆきはほぼイコールで航空になってしまった。ホンネでは汽車で行きたいのだが)。
 しかしそれよりも気になったのがニの「周遊きっぷ」廃止である。かつての「周遊券」を廃止し、その代替的にJRグループが商品化した同きっぷだが、JR東海は「飛騨・奥飛騨ゾーン」を残して早々と撤退、東日本エリアに残るのも「東京ゾーン」ただひとつとなってしまった(もちろん、どのJRからでも残る全国の「周遊きっぷ」の利用はできるが)。けっして使い勝手のいい切符とはいえなかったかもしれないが、汽車旅ツールの選択肢がまたひとつ減ったことに違いはないだろう。端末入力の煩雑さからか、売るのを面倒がっているとしか思えなかった同社の一部職員らはホっとしているかもしれないが……。

 じつは、これらの改定については昨年の段階で知ってはいたのだが、そのさいの報道によれば、同社で売り出している「駅ネット」や「モバイルSuica」などの会員制商品が利用者を集める一方で、既存の割引切符の売り上げが減少傾向にあることが理由のひとつとして挙げられているようだ。ようは、限定された利用者のみを対象とし、それも自社内のみで完結する商品を強化しようということなのであろう。「Suica」などは一部で会社間での共用がはじめられているとはいえ、グループ鉄道網としてのJRは、その存在がますます危うくなってきたようにも感じられる施策ではある(夜行列車の廃止も同列に捉えることが可能であろう。しかし全国統一の鉄道網こそが国鉄とそのあとを継いだJRの武器であり最大の魅力だったのではないかと思うのだが……)。
 会員制の商品に力を入れるのも結構だが、会員資格が限定的なものも多いなど、利用者目線ではどうにも不公平感が捨て切れない。また、会員制ということは、自ずから個人情報を提供することにつながり、乗車履歴を含むもろもろも会社側に握られるわけだ。それも鉄道というごく日常的交通機関においてである(ひとにもよると思うが、航空会社のマイレージ履歴などとは比較にならないだろう)。自慢ではないが、オレはいまだに「Suica」の類を持ったことも使ったこともないし、今後もそのつもりはない(ソウルの「Tマネー」は持っているけれど、あれはたまさかの外国旅行専用だし個人情報などとは一切関係がない)。

 う〜ん……。くどくどとキリがなくなってしまいそうだが(笑)、大好きな鉄道をあえて選ばない機会が、今後はますます増えてしまいそうだなぁと思うばかりである。なんだか愚痴の羅列みたいですみません。
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自己紹介:
 レジャーライター=植村誠の別館ブログです。
 ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
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