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猫池罵詈雑言雑記帳
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 衆院選での民主党の圧勝から4日が経ち、早くもいくつかの部分で変化がはじまっているようである。なんども記すように、民主党の政策のなかにはとても賛成しかねる内容も含まれているものの、逆に評価したい部分もあるわけで、いまはそのスタートの切り方を自分なりに観察してみているところだ。大方のひとびとも、おそらくは同じような気持ちなのではないだろうかと察するが、ぜひ、こんな事実にも注目していただきたい『日刊ベリタ・「民主党極右派」もぞろぞろ当選』)。

 さて、政治の話題は後にゆずるとして、3日に起きた鉄道事故について少しだけ触れておきたい。

 件の事故とは、「成田エクスプレス」が工事用車両と接触したというものである。
 3日10時45分ごろ、JR東日本山手線の渋谷〜恵比寿間で、池袋発成田空港ゆきの特急「成田エクスプレス」が、進路(線路)上にはみだした工事用車両のベルトコンベアー部分に接触、車体の一部が破損したほか、同線と関連する埼京線や湘南新宿ラインの列車が最大で1時間15にわたって運転を見合わせている。なんでも、進路が妨害されているのを「成田エクスプレス」の運転士が発見、急ブレーキをかけたものの接触を避けられなかったらしい。事故を起こした工事用車両は、同列車が走る山手貨物線の保守にからみ、軌道脇で砂利の積み込み等をしていたというのだが、事故報道を目にして真っ先に思い浮かんだのが、以前にアップした成田〜成田空港間における工事の実態についてであった。

「ソウル帰りの雑感」

 詳しくは上記のリンクをご覧いただくとして、該当部分を再掲してみる。

<奇異に感じられたのがその工事の様子であった。東京方面ゆきの快速に乗って左の車窓を眺めていると、列車が高速で走り抜けているそのさなかにも、お構いなしに作業が続けられているのである。地上はもちろん、トンネルのなかでさえ、すぐ数十センチ隣や背後を列車が走っているというのに、手を休めることなくしゃがみこんでなにかをしていたり、工事中の路盤のうえを歩き回っているのであった。
(中略)列車が通過する少し前から作業員らが手を止め、一定の距離をとって退避、手旗や片手を挙げて通過列車をやりすごして(中略)これが線路上での作業のきまりである。
 ところが、今回目撃した工事では、その退避確認が実施されていないか、あるいはされていたとしてもそのまま作業が続けられていたのである。場所によっては列車通過中でもお構いなしに(?)重機が動いているケースもあり、ひときわ奇異な印象を持った。なぜ鉄道業界の常識と反する状態がまかり通っているのだろうか。(中略)その安全や利便性、あるいは将来性について、いささかの疑問が浮かばざるをえない。>(再掲ここまで)

 このときに感じた疑問が、今回の事故にさいしてどのていどまであてはまるのかはわからない(雑報的に第1報を2〜3の媒体で目にしただけなので、いまのところ今後の調査と報道を待つほかはない)。だが、基本にそって忠実に作業をする限り、通常ならば起こりうるハズのない事故であることも事実であり、現場からあるいは上層部にかけてまで、ある種の気の緩みがあったのではないかという疑いを持たざるをえないのである。
 日中の頻繁運転時間帯に工事用具を軌道上にはみださせるなどもってのほかであり、もっといえば、成田空港からの帰りに目撃したような安全軽視の作業が、案外広範にはびこっているのではないか? そうした弛みきった仕事(不等マニュアル、あるいはマニュアル軽視)が、今回のようなバカバカしい事故を起こすに至ったのではないか? 人命に関わらなかったのがなによりではあったが、成田で目撃した実態からすれば、人命に及ばなかったのは単に運がよかっただけである。今回のような事故こそが、やがてより大きな事件を起こす前兆のような気がしてならないのだ。

 日本の鉄道技術は、その安全面を含めてまさに世界に誇れる最高レベルにある。それはけっして一朝一夕に出来たものではなく、長い歴史をかけて培われたものなのである。ところが、昨今の、とりわけJRグループのなかの何社(すべてではない)をみていると、その実績も信頼も、あるいは将来の展望も、自らの手によってなし崩しに手放しているのではないかという思いをさせられることがある。利用者として、また愛好家として、日本の鉄道には健全にかんばってもらわねば困る。
 今回のような事故を含め、てっていした現場の再点検を求めるとともに、監督省庁である国土交通省およびそこを監視すべき新政権にも、わが国の交通をより健全に運営してゆくための方策を期待したい。
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自己紹介:
 レジャーライター=植村誠の別館ブログです。
 ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
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