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猫池罵詈雑言雑記帳
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 ところで、みなさん競馬はお好きですか?
 まぁ、競馬でなくとも競輪やら競艇やらオートレースでもいいのだけど、あのテの小博打で当てるのはそれなりに楽しいものではある。もっとも、オレ自身は会社勤めのころに競馬の重賞レースをなんどか買ったことがあるぐらいで、近ごろはどんな馬が人気あるのかさえまったくわからなくなってしまった。まぁ、当たったといっても本命に近いのをタマタマ買ったのがカスったようなレベルだったので、払い戻し機から吐き出されてくるのはせいぜい数千円から1万円ちょいだから、そんなのよりはもっと楽しい遊びがあったというところでもある。


 が、ハマるひとというのはいて、あるていどのレベルに達するまでもなく、まずは競馬新聞や夕刊紙の競馬コーナーに御執心となる。もっと熱心になればパドックあたりに陣取ったりするのだろうけれど、まずは新聞だ。
 じつはアレ、いまだに解読の仕方が理解できてないのだけど、読むひとが読めば出場馬の成績や血統、あるいは血筋的な成績、訓練状態などあれこれわかるものらしい。そこで得られるデータなどをモトにレースの推理をするというのは、あれはあれでコクのあるゲームというところであろう。それに、さほど凝っていなくとも、オレがそうだったようになにかの機会に馬券を買ってみたりするひとも多いだろうから、その面白さというのはわりと受け入れられやすいのではないかと思う。

 ところで、このごろテレビのニュースショウの類をみると、アメリカ合州国における大統領選挙の予備選とやらを伝えているのがよく目に入る。どういうわけか、露出度が高くみえるのが民主党内での争いであり、なんだか現政権政党であるハズの共和党が傍役にされたようにも思えるのだけど、その陰にはそのどちらでもない候補者ってのがいて、彼らはほぼ無視された恰好になっている。
 で、民主党の候補とやらでクローズアップされているひとりが女性であり、もう一方に黒人候補がいる形になっている。仮にこのどちらかが本番で勝利することになれば、いずれもアメリカ合州国初の現象であり、それはそれで興味を惹くところではあろう。ましてや黒人の大統領が実現するとなれば、あの国の歴史を子細にみるまでもなくひとつのエポックともなる。かつて、アメリカツウの知人とあれこれ談義していて、「いずれ黒人の大統領さえ出てくる。あの国は確実に変化してきている」という話を聞いて、本当にそうなるならばぜひそれほどの変化を実見してみたいものだと思っていたが、少なくとも肌の色という点では大きな変化が目前に迫っている可能性がでてきたわけだ。

 ということを含めて、たとえ予備選であろうといくばくかの興味を持っているのだけれど、困ったことにこの国のテレビニュースをみても、あの騒ぎの本質的部分がちっともみえてこないのはどういうわけか。すなわち、あの女性候補と黒人候補とは、具体的にどういう主張(政策)を持っており、かつお互いに異なっているのか? さらにそれが現実のものとなったとき、わが国や世界に対する影響はどう変化するのか? イラクやアフガンはどうなるのか? イスラエルをめぐる問題はどうなるのか? 下降の一途にある経済は? 対して共和党候補の主張はどうなのか? 泡沫以前の扱いされているもろもろの候補者たちはどうなのか? そしてそういう現象をわが国のマスメディアが持ち上げる「二大政党制」とやらと照らし合わせてみるとどういうものがみえてくるのか? そういう肝心な点についてきちんと触れたテレビニュースというのはいったいどれだけあるのだろう。
 ひとつ加えれば、現象としてみたときに女性にせよ黒人にせよ、仮にあの国の大統領になるとすればエポックだとは書いたけれど、本当に重要なのは果たしてそういうことだろうかということもある。彼らはどういう層の代表なのだろうか。コトは性別やら色ではないハズなのだが。
 そんなことも考えてみたりするのに、なんだかお祭り騒ぎのような画面が映し出されたかと思えば、やれ(局所的に)勝っただのどうしたのとやっていて、ようはそんなのばっか。なかにはそれぞれの主張の解説をほとんどせずに双方の言い争いショウをタレ流してみせたりというのもあった。あの予備選というのは、ひょっとするとそれはあの国の国民にとってはそれほどの重大事なのかもしれないけれど、オレの目からみれば単なる予選の予選であり、その誇大宣伝である(それにブッシュの任期がまだまだ残っている・鬱)。いや、逆にあれがそれほど重要なのであれば、そういう類の解説がもっと必要なハズなのだが、日常的に目にするニュース番組の類にそういうことを触れたのにはお目にかかれていない。ようは単なる娯楽としてのレース中継のレベルであり、説明たるや競馬新聞のそれにも及ばないお粗末さなのである。あの巨大国家の大統領選びについての“報道”が。まぁ、一般的アメリカ人があれをどのように捉えているかはわからないけれど、しょっちゅうみかける割にはなんら重要視されていないんですにゃぁ、わが国のテレビでは……といったところである。



*おまけ:
 ハンドボールという競技の北京オリンピック出場国を巡ってゴタゴタが起きているそうな。拾ったネットのヘッドライン等によれば、アジア予選にあたる大会で審判に不正があったとかなかったとかで競技のやり直しが国際的組織から下されたという。しかし、まぁそれはそれだろう。というのは、まずもってオレはあの競技に対してなんら思い入れはないし、組織の決定がどうあれ、それが競技の本質に関わることだとは思えないからだ。
 もちろん、とうの競技者や協力者ら、そしてファンにすれば極めて重大事であろう。だが、傍からみてみれば、あれは組織化された競技内で起きた不祥事のひとつであり、本来はやり直しがどうので傍観者が取り沙汰する問題ではない。で、今回の最初に戻るようだけれど、みなさんハンドボールはお好きですか? あるいはこれまで興味を持ってきましたか?

 今回の“騒ぎ”をきっかけ(にするにもどうかとは思うが・笑)にあの競技に興味を持った人がいてもおかしくはないし、実際にやってみれば面白いスポーツに違いないだろうからなんにせよ競技人口が増えるなり、人気が出るなりすれば大いに喜ばしい。だが、国際試合における審判の不正行為などというそんなどうしようもないレベルの事件をきっかけに、これまでされたことがなかったというラジオでの実況中継だの、テレビ地上波での生中継がどうのとかいうメディアの便乗とはなにか……。じつは、最初に不正事件の報道をみたときに「ひょっとしたら」と思っていたのだが、コレが現実のこととなると、そのマヌケぶりに失笑せざるをえないのであった。
 そういや、ほとんど無名だったボクシングチャンピオンが、いつの間にかタレント業やら俳優もどき業やらでひっぱりだこですにゃぁ。なんかヘンだにゃぁ……。まっ、本人を批判するつもりはありませんがね。
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 レジャーライター=植村誠の別館ブログです。
 ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
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