アメリカ合州国大統領選挙関連の報道が連日のようになされている。よくわからない。これが“本選”ということであれば、さきのロシアの大統領選やフランス、韓国のそれなどと同じレベルで関心事にあたいしよう。しかし目下争われているのは“予選”のそのまた“予選”である。いわく、共和党のだれそれがどこぞの州を制したとかどうとか。「スーパーチューズデー」とやらがどうしたとか。
極論を承知でいえば、ほかの諸事を措いてまでわざわざ報じる必要があるのかと思う。ある日のNHKニュース(テレビ)では、こともあろうか心臓手術を受けた“天皇陛下”の“御容体”よりも優先的に枠がとられていた。日ごろからワイドショウ的皇室報道などクソ食らえと思っているオレでさえ、皮肉でなしに「そりゃ順番が違うんじゃないか?」と訝らざるをえなかった。繰り返すが、“本選”ならばまだしもではあるのだが。
極論を承知でいえば、ほかの諸事を措いてまでわざわざ報じる必要があるのかと思う。ある日のNHKニュース(テレビ)では、こともあろうか心臓手術を受けた“天皇陛下”の“御容体”よりも優先的に枠がとられていた。日ごろからワイドショウ的皇室報道などクソ食らえと思っているオレでさえ、皮肉でなしに「そりゃ順番が違うんじゃないか?」と訝らざるをえなかった。繰り返すが、“本選”ならばまだしもではあるのだが。
調べてみると、「しんぶん赤旗」までが報じている。それも通信社の配信記事ではなく、自局の特派員によるものだ。これにはいささか仰天したが、その“雑報”になんらかの(政党機関紙としての)論評なり解説なりが施されているワケでもない。
どうやら、共和党内では“穏健派”と目される某と“保守タカ派”の某との間で“本選”への切符が争われているらしい。あくまで共和党という1政党内での争いだ。
世界的に影響を及ぼすのがアメリカ合州国大統領である。したがって、その候補がどういう政治家であるかということは、ひいてはわが国にも関係してくることではあろう。そういう意味で注目するというのはわからないではない。しかし、だとしても中途の中途にすぎない段階で詳しく報じる必要があるのだろうか。これが、たとえば方やわが国への侵略(TPP)推進に熱心であり、対抗馬がそのあり方に疑問を呈している。ひいてはわが国としては……といった事実や視点があるのかと思いきや、そういうワケでもない。ようは、遠い外国の(現状では)ローカルのできごとにすぎないと強弁することだってできよう。そんなモノを懇切丁寧に報じるヒマがあるのなら、もっと伝えるべきできごとだってあるだろうに……。
そのアメリカ合州国がちょっとばかり慌てているらしい。なかば占領中のアフガニスタンにおいて、米軍兵士が銃を乱射、アフガニスタン市民が虐殺されたという事件だ。アメリカ合州国首脳のなかからは、容疑者に対し「死刑」も選択肢とするといった旨の発言が飛び出したほどのようだが、こういうのを茶番とはいわないだろうか。
無辜の市民を虐殺したという点で、そこにいかなる事情があったとしても当事者を罰しないということはありえないだろう。だが、容疑者に対する取り調べや法的手続きが十分に進んでいない段階で「死刑」云々を取り沙汰する同国首脳に対しては、単純に怒りが湧いてくる。ベタな言い分になってしまうけれど、「死刑」にまで言及するのであれば、それ以前に刑に服するべき人物がいるのではないか。たとえばブッシュ前大統領のように。
事情はおろか、たんなるでっち上げの理由をもって他国に対し一方的攻撃を加え、自国のそれを含む多数の兵士を殺害、相手国の一般市民を虐殺し、街を破壊したその指揮者。これは数の問題ではけっしてないが、十数人を虐殺し「死刑」を取り沙汰される一兵士とそもそものきっかかけをでっち上げ、すでに数十万人規模での大虐殺に及んでいる男。片方だけに「死刑を」とは、はなはだ不公平ではないか。
さらにいえば、とうの容疑者でさえブッシュやオバマらの犠牲者だと捉えることもできるかもしれない。これはあくまで現段階の推測にすぎないが、戦争派遣に起因する“心の病”が事件に背景にあることだって考えられるからだ(アフガンに対しては、いちおうは“治安維持”が目的とされているようだが)。こうしたことは、調査が進むにつれあるていど明らかになるハズだが、アメリカ合州国という国家そのものの犯罪を暴く意味でも、こうした点を見逃してはならない。
これは、仮にそこに心理的要因があったとして直接の容疑者を免罪せよという意味ではない(「死刑」云々は別問題としてだが)。ところが首脳による無責任発言。容疑者を裁けばそれで済むという問題でもなかろうにと思うのだがいかがだろうか。同時に直接的にせよ間接的にせよ、その指揮(責任)者に対する責任の追求も怠ってはならないのではあるまいか。ややもすると、こうした事件を、戦争に起因する特殊なできごととすることによって、ほかの数多の戦争犯罪に対する免罪の可能性を与えかねないからである。それが突発的なできごとだったにせよ、組織的残虐行為であったにせよ。したがって、責任者によるああいう発言・態度には怒りを禁じざるをえないのである。
■侵略の先兵
そういえば、韓国とアメリカ合州国との間のFTAが発効した。わが国における報道の主眼は、韓国大企業との間の競争で、日本大企業が遅れをとりかねないというものだ。ほんの一部、韓国内でも「おもに農業関係者」から疑問や反対の声が挙がっているというつけ足しを施してあったが、中心となっているのは「わが国のTPPへの参加でもしないと乗り遅れちゃうヨ」といった内容だ。しかし、韓国内で反対の声を挙げているのは一部報道が伝えるように農業関係者だけではないし、いうまでもなくTPPによって打撃を受けるのもまた然り。
ちなみに、先行して発効した韓国とEUとの間のFTAに関連して、韓国側の輸出が減少しているという報道もある(「国の対EU輸出 FTA発効後にむしろ減少」ほか。しかしいうまでもなく、コトの本質はこのていどの内容ではなく、自国の主権が踏みにじられかねないところにある。韓国内でそれに気づき声を挙げているひとも少なくないようではあるが、わが国のマスコミはほぼほおかむり状態である)。仮にTPP侵略が成就すれば、わが国にとってはもっとおそろしいことになる可能性もあろう。参加を推している一部大企業らには「後悔さきに立たず」という常套句を差し上げておくことにしよう。せいぜい、他山の石としてせめてもの検証をすることである。
どうやら、共和党内では“穏健派”と目される某と“保守タカ派”の某との間で“本選”への切符が争われているらしい。あくまで共和党という1政党内での争いだ。
世界的に影響を及ぼすのがアメリカ合州国大統領である。したがって、その候補がどういう政治家であるかということは、ひいてはわが国にも関係してくることではあろう。そういう意味で注目するというのはわからないではない。しかし、だとしても中途の中途にすぎない段階で詳しく報じる必要があるのだろうか。これが、たとえば方やわが国への侵略(TPP)推進に熱心であり、対抗馬がそのあり方に疑問を呈している。ひいてはわが国としては……といった事実や視点があるのかと思いきや、そういうワケでもない。ようは、遠い外国の(現状では)ローカルのできごとにすぎないと強弁することだってできよう。そんなモノを懇切丁寧に報じるヒマがあるのなら、もっと伝えるべきできごとだってあるだろうに……。
そのアメリカ合州国がちょっとばかり慌てているらしい。なかば占領中のアフガニスタンにおいて、米軍兵士が銃を乱射、アフガニスタン市民が虐殺されたという事件だ。アメリカ合州国首脳のなかからは、容疑者に対し「死刑」も選択肢とするといった旨の発言が飛び出したほどのようだが、こういうのを茶番とはいわないだろうか。
無辜の市民を虐殺したという点で、そこにいかなる事情があったとしても当事者を罰しないということはありえないだろう。だが、容疑者に対する取り調べや法的手続きが十分に進んでいない段階で「死刑」云々を取り沙汰する同国首脳に対しては、単純に怒りが湧いてくる。ベタな言い分になってしまうけれど、「死刑」にまで言及するのであれば、それ以前に刑に服するべき人物がいるのではないか。たとえばブッシュ前大統領のように。
事情はおろか、たんなるでっち上げの理由をもって他国に対し一方的攻撃を加え、自国のそれを含む多数の兵士を殺害、相手国の一般市民を虐殺し、街を破壊したその指揮者。これは数の問題ではけっしてないが、十数人を虐殺し「死刑」を取り沙汰される一兵士とそもそものきっかかけをでっち上げ、すでに数十万人規模での大虐殺に及んでいる男。片方だけに「死刑を」とは、はなはだ不公平ではないか。
さらにいえば、とうの容疑者でさえブッシュやオバマらの犠牲者だと捉えることもできるかもしれない。これはあくまで現段階の推測にすぎないが、戦争派遣に起因する“心の病”が事件に背景にあることだって考えられるからだ(アフガンに対しては、いちおうは“治安維持”が目的とされているようだが)。こうしたことは、調査が進むにつれあるていど明らかになるハズだが、アメリカ合州国という国家そのものの犯罪を暴く意味でも、こうした点を見逃してはならない。
これは、仮にそこに心理的要因があったとして直接の容疑者を免罪せよという意味ではない(「死刑」云々は別問題としてだが)。ところが首脳による無責任発言。容疑者を裁けばそれで済むという問題でもなかろうにと思うのだがいかがだろうか。同時に直接的にせよ間接的にせよ、その指揮(責任)者に対する責任の追求も怠ってはならないのではあるまいか。ややもすると、こうした事件を、戦争に起因する特殊なできごととすることによって、ほかの数多の戦争犯罪に対する免罪の可能性を与えかねないからである。それが突発的なできごとだったにせよ、組織的残虐行為であったにせよ。したがって、責任者によるああいう発言・態度には怒りを禁じざるをえないのである。
■侵略の先兵
そういえば、韓国とアメリカ合州国との間のFTAが発効した。わが国における報道の主眼は、韓国大企業との間の競争で、日本大企業が遅れをとりかねないというものだ。ほんの一部、韓国内でも「おもに農業関係者」から疑問や反対の声が挙がっているというつけ足しを施してあったが、中心となっているのは「わが国のTPPへの参加でもしないと乗り遅れちゃうヨ」といった内容だ。しかし、韓国内で反対の声を挙げているのは一部報道が伝えるように農業関係者だけではないし、いうまでもなくTPPによって打撃を受けるのもまた然り。
ちなみに、先行して発効した韓国とEUとの間のFTAに関連して、韓国側の輸出が減少しているという報道もある(「国の対EU輸出 FTA発効後にむしろ減少」ほか。しかしいうまでもなく、コトの本質はこのていどの内容ではなく、自国の主権が踏みにじられかねないところにある。韓国内でそれに気づき声を挙げているひとも少なくないようではあるが、わが国のマスコミはほぼほおかむり状態である)。仮にTPP侵略が成就すれば、わが国にとってはもっとおそろしいことになる可能性もあろう。参加を推している一部大企業らには「後悔さきに立たず」という常套句を差し上げておくことにしよう。せいぜい、他山の石としてせめてもの検証をすることである。
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ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
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