中止を決定したのは、大阪市教育委員会。リンク記事によれば、「アンケート」そのものが問題視されたほか、責任の所在などへの疑念があるなどの理由で、実施しない旨を決定したという(教委以外ではすでに実施されている)。
権力者からの一方的「命令」のもと謀られる思想調査。それもなんらかの「処分」含みを前提とした恫喝である。細かくは繰り返さないが、この教委での決定は、ギリギリのところで憲法に保障された民主的権利を守ったできごとだといえよう。今後は、こうした抵抗勢力に対するピンポイト攻撃なども想像できなくもないが、ともかくも踏み止まったわけだ。
一方、ひとつのやり方に対する抵抗として、大阪市での一連のやりとりに対し「民主的」という感想を持つひともいるかもしれない。それはある意味でそのとおりだと思うが、はたしてそれだけで片づけられる問題だろうか。件のタレント崩れは、思想調査にからむ記者会見で「法律に違反しているとか、手続き上問題であるということになれば、しかるべき機関から修正を求められることになるから、それは民主主義のルールの中で進めていけばいい」と述べたという。一見すると正論にとられかねない論法だが、これはまったくの誤謬である(でないというのならば、教委の決定を尊重しなければウソである)。
問題のひとつは、権力者が一方的に政策の実施を謀っているところにある。強引な手法を率先して用いて「民主主義のルール」もないものだが、あの男は手にした権力を過大評価するとともに行使することそのものに価値を見い出しているのではないか? 民主主義というのは民衆の権利としてあるべき思想であり、なんであれ権力者が押し着せする類のものではない。権力者自らが「民主主義」を標榜しながら強権を発動するということそものが誤りなのである。
言い換えれば、彼のとる手段そのものが、ハナっから民主主義手続きを経たとは言い切れないのだ。たしかに選挙という民主主義的手続きを経たうえで知事の座に就いたとはいえ、その政策の行使にはさまざまな段階が必要なのはいうまでもないだろう。ましてや、自国の憲法すら無視した政策をとっていいワケはないのである。逆にいえば、ああした権力者の暴走に歯止めをかけることこそが憲法の役割でもあるのだが、あの男にそんなことへの理解を期待するほうが間違っているということなのかもしれない。
大阪市の動向は、今後のわが国を占う意味でも要注目である。
権力者からの一方的「命令」のもと謀られる思想調査。それもなんらかの「処分」含みを前提とした恫喝である。細かくは繰り返さないが、この教委での決定は、ギリギリのところで憲法に保障された民主的権利を守ったできごとだといえよう。今後は、こうした抵抗勢力に対するピンポイト攻撃なども想像できなくもないが、ともかくも踏み止まったわけだ。
一方、ひとつのやり方に対する抵抗として、大阪市での一連のやりとりに対し「民主的」という感想を持つひともいるかもしれない。それはある意味でそのとおりだと思うが、はたしてそれだけで片づけられる問題だろうか。件のタレント崩れは、思想調査にからむ記者会見で「法律に違反しているとか、手続き上問題であるということになれば、しかるべき機関から修正を求められることになるから、それは民主主義のルールの中で進めていけばいい」と述べたという。一見すると正論にとられかねない論法だが、これはまったくの誤謬である(でないというのならば、教委の決定を尊重しなければウソである)。
問題のひとつは、権力者が一方的に政策の実施を謀っているところにある。強引な手法を率先して用いて「民主主義のルール」もないものだが、あの男は手にした権力を過大評価するとともに行使することそのものに価値を見い出しているのではないか? 民主主義というのは民衆の権利としてあるべき思想であり、なんであれ権力者が押し着せする類のものではない。権力者自らが「民主主義」を標榜しながら強権を発動するということそものが誤りなのである。
言い換えれば、彼のとる手段そのものが、ハナっから民主主義手続きを経たとは言い切れないのだ。たしかに選挙という民主主義的手続きを経たうえで知事の座に就いたとはいえ、その政策の行使にはさまざまな段階が必要なのはいうまでもないだろう。ましてや、自国の憲法すら無視した政策をとっていいワケはないのである。逆にいえば、ああした権力者の暴走に歯止めをかけることこそが憲法の役割でもあるのだが、あの男にそんなことへの理解を期待するほうが間違っているということなのかもしれない。
大阪市の動向は、今後のわが国を占う意味でも要注目である。
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ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
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