今年2度目の韓国散歩(取材)も、短い日程ながら充実した内容ですごすことができた。今回の渡航中はインターネットとも無縁。しかしタマにはそういう日々をつくるのもいいものである。個人的に、携帯電話はなくとも構わないが、インターネットはもはや公私ともになくてはならない重要なツール。だが、ないならないで、本質的にどこに問題があるのかという気がしないでもない。
そんな数日だったこともあり、不在中の日本のできごとなぞほとんど蚊屋の外だった次第だが、帰国してみれば後退こそすれなんら前進してないじゃないかというのが残念ながらわが国の実態のようだ。
そんな数日だったこともあり、不在中の日本のできごとなぞほとんど蚊屋の外だった次第だが、帰国してみれば後退こそすれなんら前進してないじゃないかというのが残念ながらわが国の実態のようだ。
そんな案配なので、このブログに対するモチベーションもいまひとつ上がってこないのだが(って他人にせいにしちゃいけませんね)、日常に戻ってふとネット記事をみていたらちょっとした仰天物件に目が止まったりもする。
なんでも、あの“ノーベル平和賞受賞者”であらせられるオバマアメリカ合州国大統領サマサマが他国に対する武力行使を「躊躇しない」と一席ぶったというのだから痛快ではないか。
これは(目下は?)イランに対する対外姿勢として述べられたもので、「米国と米国益を守るために必要なら、武力行使を躊躇しない」(4日)と語ったらしい。これは同じくイランへの武力行使を目論んでいるイスラエルに対するある種の牽制が含まれているという見方もあるようだが、そんなものはこのさいどうでもいい。ここでもっとも重要なキーワードはもちろん「武力行使」だが、それに至る根拠としてあの男が挙げる「米国益を守るため」もまた負けず劣らずに重要である。
比較的最近、イランの隣国イラクに対して「大量破壊兵器」を所持しているだのなんだのとでっちあげの言い掛かりをつけて一方的武力行使を繰り広げたアメリカ合州国だが、たとえ嘘八百だったとしても、そこには「大量破壊兵器」の封じ込めといった類の言い訳が用意されていた(もとより、最大の「大量破壊兵器」所持者はほかならぬアメリカ合州国だが)。あえて“好意”に曲解して差し上げれば、「先手を取ることによって、その「大量破壊兵器」(くどいようだが濡れ衣)の行使を防止するのだ」という“平和的”解釈だってあったかもしれないからだ。だが、“ノーベル平和賞受賞者”はそんな取り繕いさえも反故にし、堂々と自国の利益だけのために他国を破壊し大量虐殺することも躊躇しないと言い放ったのだ(このツテでいけば、たとえばわが国がTPP不参加を決めるか、あるいは参加後になんらかの契約不履行が生じたさいにも、「米国益を守るために必要」とされ武力行使の対象とされるかもしれませんゾ。いやホントに)。
本多勝一氏の弁ではないが、オレ自身もあるあたりからノーベル賞(だけではないが)のバカバカしさを確信していたので、この現象は諸手を挙げて歓迎すべきことだと考えている。ただし、あの賞の愚かしさを全世界に証明したという意味でだが。大きなお世話を承知で記せば、たとえば日ごろから平和を訴えている(らしい)小説家の大江健三郎氏などは、さっさと賞を突き返してみたらどうか。あれは「文学賞」でありなどというつまらぬ詭弁が弄されるとまでは思っていないが、ご本人はどのようにお考えなのだろうか。賞を授与した側は、こんなことは百も承知のうえであの男にこともあろうか“平和賞”を献上したのではないのか。オレが大江氏の立場だったらいまごろ怒り心頭(それだって遅ればせながらだと思う)、言論をもって猛烈に抗議するとともに(大江氏もなさるかもしれないが)より効果的に賞そのものを突き返す算段を練っているに違いない。
それにしても。心底傲慢かつ残酷な国家ですな。アメリカ合州国どのよ。
さて、一方でその子分たるわが祖国日本はどうか。民意を完全に無視した消費税増税に執念を燃やすあの腐れドジョウと民主党も、遠からず命運が尽きることには違いないだろう。危険なのはその後である。ひとつは西の勘違いファシスト一派が、大衆の誤解と幻想を逆手に取るかのごとく勢力を獲得する可能性があることだが、いまひとつ注目しておきたいのが目下の最大野党である自民党の政権公約である。改憲。これこそが自民(民主の主流も同じ)とその飼い主である財界およびアメリカ合州国にとっての重要課題であり、好機と捉えられる可能性が高い。つまり、表向きでは現政権に対するアンチテーゼを並べながら、そこにちゃっかり改憲を潜り込ませる。それでいて政権復帰した暁には「国民の信任を得た」として改憲手続きに乗り出す。これが筋書きではないのか。
民主がダメだから自民に戻そうなどと思っている有権者がどれだけいるかはわからないし、いかに「敵失」を得ているとはいえ自民党が政権に返り咲くのかどうかもわからない。だが、第2の勢力といい、水面下で蠢いている第3の勢力といい、本質的には同じゴールを目指しているのだということをきちんと把握しておく必要がある。そこにあるのは極右思想を背景にした新自由主義への固執であり、遠からずもたらされるのはわが国大衆にとっての生活基盤の喪失かもしれないのだ。くれぐれも「敵」に塩を送ってはならない。
■おまけ:
少し前に、原子力管理だかなんだか国際的組織(というが、ようはノーベル賞と同様に欧米主導と同義)が、日本のそれにダメ出しをしたといった類の報道がみられた。あいにく保存記事がみあたらないのでうる覚えの話で申し訳ないが、そのとき思ったのは、たしかに世界的にみても有数の原子力事故を起こしたし、さまざまな問題を抱えていることは間違いないけれど、少なくとも他国に核兵器(原爆はもちろんだが、劣化ウラン弾などもこれに含んでいい)を行使したり、いまなお核実験を実行するなどといった原子力による野蛮行為には及んでいないのだ(いまのところの)わが国は……ということだ。ああいう一方的評価に対する見方はいろいろあろうが、「あぁそうか」などと納得して済むという問題でもないだろう。
なんでも、あの“ノーベル平和賞受賞者”であらせられるオバマアメリカ合州国大統領サマサマが他国に対する武力行使を「躊躇しない」と一席ぶったというのだから痛快ではないか。
これは(目下は?)イランに対する対外姿勢として述べられたもので、「米国と米国益を守るために必要なら、武力行使を躊躇しない」(4日)と語ったらしい。これは同じくイランへの武力行使を目論んでいるイスラエルに対するある種の牽制が含まれているという見方もあるようだが、そんなものはこのさいどうでもいい。ここでもっとも重要なキーワードはもちろん「武力行使」だが、それに至る根拠としてあの男が挙げる「米国益を守るため」もまた負けず劣らずに重要である。
比較的最近、イランの隣国イラクに対して「大量破壊兵器」を所持しているだのなんだのとでっちあげの言い掛かりをつけて一方的武力行使を繰り広げたアメリカ合州国だが、たとえ嘘八百だったとしても、そこには「大量破壊兵器」の封じ込めといった類の言い訳が用意されていた(もとより、最大の「大量破壊兵器」所持者はほかならぬアメリカ合州国だが)。あえて“好意”に曲解して差し上げれば、「先手を取ることによって、その「大量破壊兵器」(くどいようだが濡れ衣)の行使を防止するのだ」という“平和的”解釈だってあったかもしれないからだ。だが、“ノーベル平和賞受賞者”はそんな取り繕いさえも反故にし、堂々と自国の利益だけのために他国を破壊し大量虐殺することも躊躇しないと言い放ったのだ(このツテでいけば、たとえばわが国がTPP不参加を決めるか、あるいは参加後になんらかの契約不履行が生じたさいにも、「米国益を守るために必要」とされ武力行使の対象とされるかもしれませんゾ。いやホントに)。
本多勝一氏の弁ではないが、オレ自身もあるあたりからノーベル賞(だけではないが)のバカバカしさを確信していたので、この現象は諸手を挙げて歓迎すべきことだと考えている。ただし、あの賞の愚かしさを全世界に証明したという意味でだが。大きなお世話を承知で記せば、たとえば日ごろから平和を訴えている(らしい)小説家の大江健三郎氏などは、さっさと賞を突き返してみたらどうか。あれは「文学賞」でありなどというつまらぬ詭弁が弄されるとまでは思っていないが、ご本人はどのようにお考えなのだろうか。賞を授与した側は、こんなことは百も承知のうえであの男にこともあろうか“平和賞”を献上したのではないのか。オレが大江氏の立場だったらいまごろ怒り心頭(それだって遅ればせながらだと思う)、言論をもって猛烈に抗議するとともに(大江氏もなさるかもしれないが)より効果的に賞そのものを突き返す算段を練っているに違いない。
それにしても。心底傲慢かつ残酷な国家ですな。アメリカ合州国どのよ。
さて、一方でその子分たるわが祖国日本はどうか。民意を完全に無視した消費税増税に執念を燃やすあの腐れドジョウと民主党も、遠からず命運が尽きることには違いないだろう。危険なのはその後である。ひとつは西の勘違いファシスト一派が、大衆の誤解と幻想を逆手に取るかのごとく勢力を獲得する可能性があることだが、いまひとつ注目しておきたいのが目下の最大野党である自民党の政権公約である。改憲。これこそが自民(民主の主流も同じ)とその飼い主である財界およびアメリカ合州国にとっての重要課題であり、好機と捉えられる可能性が高い。つまり、表向きでは現政権に対するアンチテーゼを並べながら、そこにちゃっかり改憲を潜り込ませる。それでいて政権復帰した暁には「国民の信任を得た」として改憲手続きに乗り出す。これが筋書きではないのか。
民主がダメだから自民に戻そうなどと思っている有権者がどれだけいるかはわからないし、いかに「敵失」を得ているとはいえ自民党が政権に返り咲くのかどうかもわからない。だが、第2の勢力といい、水面下で蠢いている第3の勢力といい、本質的には同じゴールを目指しているのだということをきちんと把握しておく必要がある。そこにあるのは極右思想を背景にした新自由主義への固執であり、遠からずもたらされるのはわが国大衆にとっての生活基盤の喪失かもしれないのだ。くれぐれも「敵」に塩を送ってはならない。
■おまけ:
少し前に、原子力管理だかなんだか国際的組織(というが、ようはノーベル賞と同様に欧米主導と同義)が、日本のそれにダメ出しをしたといった類の報道がみられた。あいにく保存記事がみあたらないのでうる覚えの話で申し訳ないが、そのとき思ったのは、たしかに世界的にみても有数の原子力事故を起こしたし、さまざまな問題を抱えていることは間違いないけれど、少なくとも他国に核兵器(原爆はもちろんだが、劣化ウラン弾などもこれに含んでいい)を行使したり、いまなお核実験を実行するなどといった原子力による野蛮行為には及んでいないのだ(いまのところの)わが国は……ということだ。ああいう一方的評価に対する見方はいろいろあろうが、「あぁそうか」などと納得して済むという問題でもないだろう。
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レジャーライター=植村誠の別館ブログです。
ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
なお、トラックバックおよび「コメント」は受けつけない設定にしております(当面はBBSへどうぞ!)。
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