町でも広場でも部屋でもいいが、きちんと片づけられてゴミひとつないようなところでは、ゴミの投げ捨てがはばかられるという話はむかしからよく聞く。チリひとつないようなところに、わざわざゴミを「ポイ棄て」するというのはちょっとした度胸というかあつかましさが必要だと思うが、逆に、ゴミだらけの街角などではひとびとも鷹揚になりがちなのか、普段はそうではないのに、「まぁいいか」と「ポイ棄て」してしまうひとだっているかもしれない。
これは、ゴミに限った話ではなく、会社なり学校なりなんらかの集まりなりで、たとえば時間にルーズであったりとか、金にだらしがないだとか、約束ひとつマトモに守れない──もちろんその逆も多々あるけれども──などといったことは別段珍しいことでもないだろう。そうしたことは“社風”だのといった形で語られることもある。こうしたことを突き詰めてゆくと、やれ国民性だのといったステロタイプな話になりがちなので、個人的にはあまりこういうたとえをしたくはないのだが、だとしても集団においてなんらかの傾向が現れることは否定できないように思う(国民性とか地域性みたいな話はあるとは思うが、それをもって片づけられないことはもっと多いと考える)。
さて、わが祖国・ニッポン。
著名企業の粉飾やら談合やらどっかのバカが権力を行使して自分のお友だちを優遇したりやら官民挙げてのデタラメぶりがやたらと目立つ昨今であります。
先の成人の日がらみでは、晴れ着屋のトンズラ事件なんかも起きて世間に話題を提供しているが、ほうぼうで指摘されているように、旅行代理店「てるみくらぶ」事件がなんま再現されたかのごとしである。
いちいちひとつひとつを挙げていてはキリがないが、こうした現代ニッポンに蔓延するデタラメを見るにつけ、この国のモラルというものはいったいどうなっているのだろうと暗澹たる気持ちになってしまう。
しかし、考えるまでもなく、首相や閣僚、与党らが率先してデタラメに明け暮れているのだから、その国民、ひいては国そのものがその追従をしたとしてもなんら不思議ではないのだ。大原則として首相や与党ら政治の核心部こそが厳守しなければならないのが憲法なのだが、大衆がそう求めているのならばまだしも、そうとは必ずしも言い切れないなかで首相自らが「改憲」に拘泥しているという逆立ちぶりからしてデタラメの真骨頂でありその頂点なのである。言い換えれば、トップからしてこうなのだから、その集団がデタラメに対し鈍感になってあたりまえ。もちろん、もろもろの事件がアベシンゾーとそのおとりまきの責任だとは言うつもりもないが、「美しい日本」なんぞとたわけているなかでこの体たらくなのだから、なにをかいわんやではないか(笑)。
しかし、ニワトリとタマゴの話ではないけれど、かくたるごとしに国(集団)や国民だからこそ、あんな汚らしいデタラメ政権が長々つ続いているとはいえるし、ふさわしい政権だともいえる。クソとハエがお似合いであるように、まっことお似合いな関係なのかもしれないねぇ(このたとえはハエとクソに失礼というものかも?)。
閑話休題。
前にも殴り書きしたが、こんなクソデタラメに巻き込まないでくれ。ひとりの日本人としてそういいたい。
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