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猫池罵詈雑言雑記帳
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 内閣支持率35%。13、14日に実施された共同通信社による世論調査である。
 この数字。ほぼ1週間前に実施された同調査とくらべてほぼ横ばい(35.7→35.8)だという。15日づけの「東京新聞」朝刊によれば、(内閣)「改造による支持率回復で政権運営に弾みをつける狙いだったが、効果は全く得られなかった格好」という見方もできるようだ。しかし、同紙が並列で報じているように、岡田克也副総理兼一体改革・行革担当相に対し「期待する」と答えたひとが59.4%にものぼっているあたり、なぜ大衆は同じことを延々と繰り返すのかという毎度の疑問に襲われてしまう。彼らはいったいなにを「期待」したいというのだろうか。

 同調査では、「社会保障」とウソぶく消費税大増税についての否定的な回答が79.5%を示しており、より切実な問題として現政権の政策に疑問を呈していることを窺わせなくもない(設問では、国家公務員等の給与削減などとセットにした場合の消費税増税についての是非にされている)。したがって、「改造内閣が優先的に取り組むべき課題」として選択肢に挙げられた「消費税増税など税制改革」については16.7%と「期待」からは度外視されることになっている。
 同じ設問でもっとも関心が示されたのは、「税金の無駄遣い一掃など行財政改革」(43.7%)であり、つぎに「景気・雇用対策」(30.8%)である。つまり、入ってくるものとしての自己の収入。出てゆくものとしての税の無駄遣いこそが問題なのであり、言い換えれば消費税増税以前にやるべきことがあるだろうということにほかならない。おのおのの暮らしにしたって、収入が減れば支出のムダを検分するなりして支出削減をはかるのはあたりまえ。足らないぶんをひとさまから召し上げればいいなどという道理は、ヤクザ以下の論理といえよう。この点では、まさに懸命だ(一方で「外交や安全保障」が8.0%にとどまったのも注目したい。政府や民主、自民にとっての「安全保障」がイコールなんなのかということにもっと関心を持っていいし、広い意味での外交ならばなおさら。しかしこれは現政権に対し「あんたらにそんなこと期待してませんよ」ということの裏返しなおかもしれない。設問方式の影響もあろう)。

 さて、本題はここからである。
 いつのころからか、「改革」という言葉が好んで使われるようになったが、ではさて、「改革」ってなんですかという疑問がこのごろ浮かんできている。引用した世論調査でも、設問中に「改革」という言葉がなんども出てくるし、それは政権の役職名にさえ浸透している。自治体選挙などでも、「改革」を全面に打ち出した候補者に支持が集まる結果も多い。だがこれらの「改革」、その中身をどれだけのひとが把握できているのだろうかと思うのだ。
 もちろん、さきの設問で期待された「税金の無駄遣い一掃」なども「改革」には違いないし、大いに実行すべき項目といえよう。だが、そうして具体的な内容ばかりといえるだろうか。あるいは庶民の側に立った政策に結びつく「改革」ばかりでないところにも問題がある。消費税大増税だって「改革」には違いないし、某タレント弁護士出の首長らにとっては自国の憲法にさえ觝触しかねない条例を強行することが「改革」だからだ。見方を変えると、有権者の側が騙されていないと言い切れるだろうかと思うのだ。「改革」というお題目に。
 あえていいたい。ちょっと待て、その「改革」ってだれのため?

 もうひとつは、あのドジョウ気取りの薄汚れた男である(そもそもがドジョウに失礼だ)。消費税大増税に対し「不退転の決意」とは、あの男、ホンマモンのバカなのだろうか? そういう言葉は、たとえばアメリカ合州国からの形を変えた侵略であるTPPへの抵抗や、沖縄をはじめとするわが国における米軍問題に対してこを使うべき意思表明であると思うのだが、あの男ときたら、庶民や体力がより弱い企業らからないカネをしぼりとることに「不退転の決意」だというのである。逆賊、裏切り者、バカ。ほかにたとえようがあるだろうか?
 しかし真に恐ろしいのは、彼らに対抗する勢力があまりにも弱小化してしまったことにあろう。あの男は「不退転の決意」とやらに抱き合わせて「増税解散」をもにおわせている始末だが、その結果は形はどうあれ庶民大増税に収斂されてゆきかねないからだ。さきの世論調査によれば、「次の衆院選の比例代表」で「投票するつもり」の政党は、民主20.3%、自民24.8%で、ほかはひとケタ台かコンマ以下である。しかし、この両政党とも庶民増税という点ではまったく一緒。どちらが政権をとっても結果は変わらないのである。しかも、結果はどうあれ、選挙後に大連立に動く可能性もあり、そうなれば事実上の一党独裁への道である(前々から述べてきたが、自民だろうが民主だろうが、大いに派閥的である。ごく一部に例外はあるけれども)。

 選挙では、おそらくは民主に勝たせたくないというその一点で自民に票が集まるだろう。その隙間で立ち上がれ日本だの維新だのといった“極右”系が「改革派」と誤認されて議席を増やすかもしれない。なんにしても庶民大増税(巨大企業優遇とセット)やらアメリカ合州国隷属やらといった動きを止める要素はない。

 まったくもってお先真っ暗だが、ささやかな抵抗法はある。たとえば、松下政経塾出身者をことごとく落選させるなんてのはどうだろう。これは同時に、政党という看板や「改革」というイメージにとらわれることなく候補者そのものを検討するということにもつながる。松下政経塾出身というのも「看板」ではあるが、その中身はどうなのか。それを見抜き、形に現せるのは有権者の特権のハズなのだが。
 
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 ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
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