12日に開催された日中韓の首脳による会談は、この3カ国が独自に会談の場を設けたという点において、ひとつの前進とみることができる。これまでもASEAN首脳会議の場などで3カ国会談がもたれた実績はあるにせよ、それはほかの場に便乗した機会であり、しかも“あの”コイズミスネオ政権時代の中断すらあったのである。距離的にも歴史的にも近しくゆかりの深い関係にある国々がいまだギクシャクしている背景にはさまざまな要因があろうけれど、単なる社交辞令的集まりにせず、率直な意見交換ができる場として成熟していってほしいと思う。いい意味でのナマの“殴り合い”をしようではないか。
しかし……。せっかくの場であったのに、わが国・日本の代表があれでは……と哀しくなってはこないだろうか。中国を“仮想的”のごとくとらえ、韓国(および北朝鮮)を蔑視し、それどころか自国の姿についてさえおそらくはなにひとつ理解できないあのコンクリート屋。これは歴史のことだけを指摘してのことではない。現在から遠近の未来を含めて、この男のオツムというのは知りもしなければ、事実を把握し、さらに対処する能力のただひとつもないのである。「では中国や韓国はどうなのだ?」と話の鉾先を変えたいムキはあろう。だが、彼らがコンクリート屋以下の政治家でないことはいえるし(*注意)、それよりもなにも、たとえ相手がどのような人物であろうとも、肝心要のわが国がしっかりとしていればいいだけの話である。事実がそうでないからこそ、かくのごとしのわが国・日本の現状をみるにつけ、恥ずかしさとともに哀しみさえわいてくるのだ。
そんな感想を抱いていたところ、白川勝彦氏がその思いを代弁してくれていた。
※「真央ちゃんと麻生首相」
「麻生首相はこういう会談を主催するのにもっとも不適切な人間だからである。麻生氏は基本的に“反中”であり、“蔑韓”である。そのような人間が真に友好的な日中韓関係を築ける筈がない。田母神前航空幕僚長の処分をあの程度で済ませたことを見ただけでもこのことは十分に頷けるであろう。麻生首相の歴史認識は、私たちと明らかに異なるのである。だから歴史的に非常に意味のある会談で話し合われたのは、金融問題と拉致問題だけに終わってしまったのである。なんとも“もったいない”。」(リンク記事)
実際問題、“もったいない”というレベルで済む話とも思えないし、コンクリート屋の“歴史認識”の愚かしさというのは単に見方が異なるということではなしに、事実とはなにかというその根本を理解できないという部分にある。事実を土台に見方を議論するのならまだしも、(すべてがそうとまではいわないが)フィクションや例外を拠り所に歴史をゆがめようというのがその正体だからだ。そして白川氏が指摘するとおり“反中”であり、“蔑韓”であるという動かし難い事実。ゆえに不適切な人間なのである。同席した他国主脳のホンネを訊いてみたいものである。
*注:
紹介記事としてこんなのをひとつ。
※「李明博大統領、月給の全額を恵まれない隣人に寄付」
リンク記事は、韓国の李明博大統領が月給全額を恵まれない人のために寄付してきたことを伝えるものだ。はずかしながらまったく知らなかったのだが、大統領就任以前のソウル市長時代にも報酬を奨学金などとして寄付してきていたそうで、「李大統領は月給を欠食児童と孤児、脱北者と独居老人居住施設、特殊な病気の患者らに寄付している」とし「月給が約1400万ウォンである李大統領が就任後、9カ月間でおよそ計1億2000万ウォンを寄付した」(リンク記事)ということらしい。
李氏はもともとは財界人であり、ようは本業のほうで十二分なカネはあり、いまさら公職報酬があろうがなかろうが生活に差し支えないということがあるのであろう。穿った見方をすれば、本業のそれに比べれば微々たるものなのであろうから、それならばイメージアップに投資するほうがいいに決まっているという読みもあるに違いない(現在の韓国経済はわが国をしのぐ危機にあるともいわれる。責任は極めて重大であろう)。
それはそれとして、ここで外国の大統領について云々するつもりはない。問題は同様にありあまる財を抱え、一般庶民の感覚からすれば浮き世離れした報酬(たとえば先に拠出されたボーナスとやらはどうか?)を得て、それなのになにひとつマトモな政策を打てないどころか国民生活の足を引っ張ってばかりいるわが国首相の愚かぶりを顧みることにある。あの“さもしさ”に比べれば、隣国大統領のほうがよほどスマートというものだが、仮にマネをしたところで嘲笑の嵐に遭うのが関の山かのかもしれん(笑)。
そんな感想を抱いていたところ、白川勝彦氏がその思いを代弁してくれていた。
※「真央ちゃんと麻生首相」
「麻生首相はこういう会談を主催するのにもっとも不適切な人間だからである。麻生氏は基本的に“反中”であり、“蔑韓”である。そのような人間が真に友好的な日中韓関係を築ける筈がない。田母神前航空幕僚長の処分をあの程度で済ませたことを見ただけでもこのことは十分に頷けるであろう。麻生首相の歴史認識は、私たちと明らかに異なるのである。だから歴史的に非常に意味のある会談で話し合われたのは、金融問題と拉致問題だけに終わってしまったのである。なんとも“もったいない”。」(リンク記事)
実際問題、“もったいない”というレベルで済む話とも思えないし、コンクリート屋の“歴史認識”の愚かしさというのは単に見方が異なるということではなしに、事実とはなにかというその根本を理解できないという部分にある。事実を土台に見方を議論するのならまだしも、(すべてがそうとまではいわないが)フィクションや例外を拠り所に歴史をゆがめようというのがその正体だからだ。そして白川氏が指摘するとおり“反中”であり、“蔑韓”であるという動かし難い事実。ゆえに不適切な人間なのである。同席した他国主脳のホンネを訊いてみたいものである。
*注:
紹介記事としてこんなのをひとつ。
※「李明博大統領、月給の全額を恵まれない隣人に寄付」
リンク記事は、韓国の李明博大統領が月給全額を恵まれない人のために寄付してきたことを伝えるものだ。はずかしながらまったく知らなかったのだが、大統領就任以前のソウル市長時代にも報酬を奨学金などとして寄付してきていたそうで、「李大統領は月給を欠食児童と孤児、脱北者と独居老人居住施設、特殊な病気の患者らに寄付している」とし「月給が約1400万ウォンである李大統領が就任後、9カ月間でおよそ計1億2000万ウォンを寄付した」(リンク記事)ということらしい。
李氏はもともとは財界人であり、ようは本業のほうで十二分なカネはあり、いまさら公職報酬があろうがなかろうが生活に差し支えないということがあるのであろう。穿った見方をすれば、本業のそれに比べれば微々たるものなのであろうから、それならばイメージアップに投資するほうがいいに決まっているという読みもあるに違いない(現在の韓国経済はわが国をしのぐ危機にあるともいわれる。責任は極めて重大であろう)。
それはそれとして、ここで外国の大統領について云々するつもりはない。問題は同様にありあまる財を抱え、一般庶民の感覚からすれば浮き世離れした報酬(たとえば先に拠出されたボーナスとやらはどうか?)を得て、それなのになにひとつマトモな政策を打てないどころか国民生活の足を引っ張ってばかりいるわが国首相の愚かぶりを顧みることにある。あの“さもしさ”に比べれば、隣国大統領のほうがよほどスマートというものだが、仮にマネをしたところで嘲笑の嵐に遭うのが関の山かのかもしれん(笑)。
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ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
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