「暑い、暑い」とボヤいていたのがついこのまえのことなのに、気がついてみればだいぶひんやりとしてきた。来週はもう11月なのであたりまえといえばいえるけれど、いかに“異常アリ気象”とはいえ、季節はきちんと移ろっているのであった。
さて、このところ政治ネタからいくぶん遠ざかっている。理由は単純。ブログに記す意欲をかきたてられるようなできごとに乏しいからである。しかし、起こっていることについてたとえ簡単にでも所感を述べておくことも大切だ。
さきの参院選における自公の痛快的惨敗からこの方、例のくっだらない総裁選びやらなにやらで空白がデッチアゲられたかと思えば、大勝した側の民主からも政権をとるという気概というか迫力が窺えてこない。年金問題をはじめとしたあの国民の怒りはどこへ行ってしまったのか? さも値上げが避けられない事実であるかのようなモノのいいようで消費税の増税問題も伝わってはくるが、この生活に直接関わる大問題が、なぜもっと大きなうねりとなって反応しないのか? そもそも消費税が“福祉目的”などとウソぶかれるようになって久しいけれど、わが国の福祉・社会保障が後退の一途にあることはどうしたことなのか?
さて、このところ政治ネタからいくぶん遠ざかっている。理由は単純。ブログに記す意欲をかきたてられるようなできごとに乏しいからである。しかし、起こっていることについてたとえ簡単にでも所感を述べておくことも大切だ。
さきの参院選における自公の痛快的惨敗からこの方、例のくっだらない総裁選びやらなにやらで空白がデッチアゲられたかと思えば、大勝した側の民主からも政権をとるという気概というか迫力が窺えてこない。年金問題をはじめとしたあの国民の怒りはどこへ行ってしまったのか? さも値上げが避けられない事実であるかのようなモノのいいようで消費税の増税問題も伝わってはくるが、この生活に直接関わる大問題が、なぜもっと大きなうねりとなって反応しないのか? そもそも消費税が“福祉目的”などとウソぶかれるようになって久しいけれど、わが国の福祉・社会保障が後退の一途にあることはどうしたことなのか?
こうしたもろもろをひっくるめたうえで、早急な解散総選挙しかとるべき道はないことは間違いない。もはや自民単独では政権の維持ができず選挙にも勝てず、特定の宗教団体を基盤とする小政党がなぜか政権に居座るバカな構造。なんでも舛添要一厚労相が「早ければ年内にも解散・総選挙があるのではないか。いつあってもおかしくない」と珍しく正論を述べたのに対して、町村信孝官房長官が注意したという。そんなことを口に出すなということである。このおふた方、オレにしてみればメクソハナクソの類だけれど、このやりとりにおいてどちらが国民の要望に近いものであるかは明らかであろう。この民意排除の町村的センスにはアタマがクラクラしてくるというものだが、もとより報道をみたひとびとがどのように捉えたかはさだかではない。
さて、このブログでも取り上げたが、ボクシングでのお粗末な三文芝居の顛末にはなみなみならぬ関心を持つ一方で、本来は敏感であるべきことがらに向ける目が曇りっぱなしの大衆……。写真家の藤原新也氏はブログ「Shinya talk」でこの問題について触れ、亀田事件のなかにファシズムの萌芽を見抜いているようだ(「敵は本能寺のあり(2)」)。
「ナチスのヒトラーは第一次大戦以降の不況と大きな負債を背負ってあえぐ国民の怒りを巧妙にユダヤ人への怒りにすり替えながら、一介の小政党をあれよあれよというまに国民的な政党に押し上げ、ファッシズムへの道を歩んだ」(同記事)
という氏の所感は、けっして大袈裟なものではない。
あのコイズミスネオが監督を務めた“郵政民営化選挙”での自民大勝と今回の敗北。たしかに自公には大敗するだけの実績はあった。むしろあれでも過度に議席を得たとぐらいにも思えるが、気をつけたいのは、勝った側に勝つだけの実績も理由もないという点にある。するとこうした選挙結果は、じつはそのまま日本国民の民度の低さを反映したものなのではないか。むろんある種の過渡期と捉えることも可能ではあるにせよ、その右往左往するさまが気持ち悪い。右向きゃ右、左向きゃ左、結果について検証も反省もせず。極論すれば単なる付和雷同であり、これこそがファシズムへの入口なのだ。
藤原氏は亀田事件と国民の怒りを買った年金問題との関連について触れ、「そこに鬱積した国民の怒りを一手に引き受ける格好のターゲットが現れたというわけだ。あまりにもタイミングがよすぎる。怒りは一機に亀田一家になだれ込んだ」とみている。同時に「年金問題を引き継いだはずの福田首相は亀田一家に救われた感がある」とも。
同感である。これまで白装束やら北朝鮮あたりが果たしてきた役割をさせられた哀れな木偶といったところだろうが、問題は演出する側と乗せられやすい観客側の姿勢にあろう(*注)。
*おまけ:
そんななか、重要な論戦として、テロ特措法にからむ大問題があり、関連して防衛省のウソ八百がバレるなど大事件に発展する様相をみせてきた。くわえて、防衛省役人とコバンザメ的死の商人との癒着ぶりも明らかにされつつある。その中心にいたとして守屋武昌前事務次官に対する証人喚問が29日に行なわれる見込みだが、不祥事続きの同省について、徹底的にメスを入れるべきである(こんなものは、本来は産経やら読売やらこそが問題にすべきであろう。なにしろ彼らが重要視してやまないわが国の“防衛”に関わる不祥事バレなのだから)。
それにしても7600万円ともウワサされる守屋氏の退職金(「夕刊フジ」10月23日)。氏に関わらず一部高給公務員の退職金のベラボウな金額は兼ねてから問題視されてきたが、同記事に触れられている熊沢英昭元事務次官(農水省)など、事実上不祥事をもって辞任したような役人でさえ満額支給されるなど、まったくもって不可思議な世界ではある。で、つねづね公務員のボーナス制度ってのも意味不明に思っているのだが、その額は民間実績に沿って決められることはご存じのとおり。なのに退職金ときたら???
ところで、以前こうした件について、ここで問題とする高給なのではなく一般的な末端の公務員と話していた知人が、「文句があるなら公務員になりゃぁいいだろう。掃除夫でもなんでもあるじゃないか」と言い放ったという。
*注:
だいたいが、あれが亀田某の試合じゃなかったら、いったいどれだけのひとが関心を持ったんだ? そして、それに煽られて試合を観戦し、しかつめらしくああだこうだ言うにわかファンの多くは、きっと来年のいまごろはボクシングのボの字にすらなんら関心を示さないんだろうにゃぁ。
さて、このブログでも取り上げたが、ボクシングでのお粗末な三文芝居の顛末にはなみなみならぬ関心を持つ一方で、本来は敏感であるべきことがらに向ける目が曇りっぱなしの大衆……。写真家の藤原新也氏はブログ「Shinya talk」でこの問題について触れ、亀田事件のなかにファシズムの萌芽を見抜いているようだ(「敵は本能寺のあり(2)」)。
「ナチスのヒトラーは第一次大戦以降の不況と大きな負債を背負ってあえぐ国民の怒りを巧妙にユダヤ人への怒りにすり替えながら、一介の小政党をあれよあれよというまに国民的な政党に押し上げ、ファッシズムへの道を歩んだ」(同記事)
という氏の所感は、けっして大袈裟なものではない。
あのコイズミスネオが監督を務めた“郵政民営化選挙”での自民大勝と今回の敗北。たしかに自公には大敗するだけの実績はあった。むしろあれでも過度に議席を得たとぐらいにも思えるが、気をつけたいのは、勝った側に勝つだけの実績も理由もないという点にある。するとこうした選挙結果は、じつはそのまま日本国民の民度の低さを反映したものなのではないか。むろんある種の過渡期と捉えることも可能ではあるにせよ、その右往左往するさまが気持ち悪い。右向きゃ右、左向きゃ左、結果について検証も反省もせず。極論すれば単なる付和雷同であり、これこそがファシズムへの入口なのだ。
藤原氏は亀田事件と国民の怒りを買った年金問題との関連について触れ、「そこに鬱積した国民の怒りを一手に引き受ける格好のターゲットが現れたというわけだ。あまりにもタイミングがよすぎる。怒りは一機に亀田一家になだれ込んだ」とみている。同時に「年金問題を引き継いだはずの福田首相は亀田一家に救われた感がある」とも。
同感である。これまで白装束やら北朝鮮あたりが果たしてきた役割をさせられた哀れな木偶といったところだろうが、問題は演出する側と乗せられやすい観客側の姿勢にあろう(*注)。
*おまけ:
そんななか、重要な論戦として、テロ特措法にからむ大問題があり、関連して防衛省のウソ八百がバレるなど大事件に発展する様相をみせてきた。くわえて、防衛省役人とコバンザメ的死の商人との癒着ぶりも明らかにされつつある。その中心にいたとして守屋武昌前事務次官に対する証人喚問が29日に行なわれる見込みだが、不祥事続きの同省について、徹底的にメスを入れるべきである(こんなものは、本来は産経やら読売やらこそが問題にすべきであろう。なにしろ彼らが重要視してやまないわが国の“防衛”に関わる不祥事バレなのだから)。
それにしても7600万円ともウワサされる守屋氏の退職金(「夕刊フジ」10月23日)。氏に関わらず一部高給公務員の退職金のベラボウな金額は兼ねてから問題視されてきたが、同記事に触れられている熊沢英昭元事務次官(農水省)など、事実上不祥事をもって辞任したような役人でさえ満額支給されるなど、まったくもって不可思議な世界ではある。で、つねづね公務員のボーナス制度ってのも意味不明に思っているのだが、その額は民間実績に沿って決められることはご存じのとおり。なのに退職金ときたら???
ところで、以前こうした件について、ここで問題とする高給なのではなく一般的な末端の公務員と話していた知人が、「文句があるなら公務員になりゃぁいいだろう。掃除夫でもなんでもあるじゃないか」と言い放ったという。
*注:
だいたいが、あれが亀田某の試合じゃなかったら、いったいどれだけのひとが関心を持ったんだ? そして、それに煽られて試合を観戦し、しかつめらしくああだこうだ言うにわかファンの多くは、きっと来年のいまごろはボクシングのボの字にすらなんら関心を示さないんだろうにゃぁ。
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レジャーライター=植村誠の別館ブログです。
ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
なお、トラックバックおよび「コメント」は受けつけない設定にしております(当面はBBSへどうぞ!)。
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