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猫池罵詈雑言雑記帳
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 オレは大相撲をみない人間である。とりたてて相撲をいう競技を嫌っているわけではないのだが、意識してみなくなったきっかけはわかっている。
 すでにふたむかしぐらい過去のような気もするけれど、若乃花と貴乃花が持ち上げられたいわゆる“若・貴ブーム”。その祀りあげられ方になんとなく反発心(といってよければ)を覚え、たとえば駅頭で売られているスポーツ紙の一面大見出しなどに「若」だの「貴」だのという文字(これが勘亭流やそのもどきだったりするのだが)を見かけるだけで「ケッ」と思ったものであった。別段、彼らに対してどうのという気持ちはなかったと思うが、それほど飛び抜けて優秀な力士に感じられなかったのも事実で、ようは「そんなに騒ぎだてるほどのことか?」といったところだ。
 たしかにいくつかの意味で凡庸な力士ではなかったに違いないし、それなりの結果を残したとはいえ、あのていどの力士はけっして珍しいものではないだろう。するとなぜ騒ぎになり、ブームがつくられたかということになってくる。彼らの出自であり家系。すべてをそこに帰すつもりはないが、彼らが祀りあげられた理由の多くを占めることは否定できない。そしてしらけさせられるには十分な要因であり、ブームであった。まぁ、野球の某の類よりは正常かつ立派ですがね。  


 そんなこんなでいかに観戦しないとはいえ、だれそれが横綱だとか、連勝を続けているといったような類のことは情報として入ってくる。その一例が朝青龍だ。単に強い力士がというだけならわざわざテレビに向かうこともなかったろうが、その横暴ともいえる個性が漏れ伝わるとともに、どんな力士なのだと興味を持ってなんどかテレビ中継をみたことがある。強かった。こりゃぁたしかに話題にもなると思った。
 朝青龍はその圧倒的な強さと同時に、取り組みや稽古などでの無礼や暴力的ふるまいなどが問題視され、常にいさかいごとがつきまとってきた。しかし、ちょっと叩きすぎなのではないかと思うこともしばしばであった。相撲の世界のしきたりの類はわからない部分が多いけれど、朝青龍のやっていることははたしてあの世界にあって特殊な例といえるのだろうか。ていどの差こそあれ、あれはスタンダードではないのか。そんなことを直感的に思ったのである。強ければなにをやってもいいのかという見方もあり、朝青龍についてもそうした視点で語られることもあるようだが、「なに」のていどの問題はあるにせよ、あの階級が厳として存在する“ムラ”にあってはむしろ常識である可能性が強い。それを根拠にすべてを弁護するつもりはないが、ことさらクローズアップされて批判されることに対する疑問の理由にはなる。

 その朝青龍はケガを理由とする巡業不参加を発端にした一連のできごとや、力士自身の病気の問題などがあって復帰についてあれこれ話題が交錯しているが、それどころではない大事件といえるのが時津風部屋でおきた“殺人事件”である。
 事件のあらましについては連日報じられているので割愛する。感じたことを記せば、あれは監禁事件であり暴行事件であり殺人事件であった。親方というのは部屋にあって絶対的な権力を持つ立場にあろう。そういう人物が率先してビールビンで若手力士の身体や顔を殴る。所属力士に「おまえらもやってやれ」と暴行を指示する。権力者であるとともに責任者であるにも関わらず瀕死の弟子に対する介抱ひとつせず、兄弟子たちの騒ぎにも関わらず救急車の手配も怠り、ビールビンや金属バットを使った暴行の事実について口止めをし、さらに「こちらで火葬する」と死体隠蔽を画策したことまでが疑われている始末。“あの”オウム真理教も真っ青のカルト的犯罪ではないか(部外者に害を及ぼしてない点は異なるがオウムで起きた内部的犯罪はどうか?)。オウム一連の犯罪の“主犯”である麻原彰晃には死刑判決が下っているわけだが……。

 相撲という競技は、みるだけでも相当以上の激しさがある。テレビ中継などで取り組み直後の力士に対するインタビューみると、わずが数秒や十数秒の取り組み後であってもほぼ例外なく息を切らしている。みため以上に強烈な力が交錯する競技なのであろう。したがって、稽古にもそれ相応の激しさが要求されるだろうし、それを乗り切れなければ力士としての出世もないに違いない。だから、部外者の感覚で稽古内容についやたらに言及することは慎むべきだと考えるが、だとしても弟子という人間に対する責任を持つ者としてやるべきこと、やってはならないこと、また“さじ加減”というものがあるというものではないか。それに加えて、ビールビンで殴るなど、口止めをするだのといった行ないはいかようにも言い訳のできないまるっきりの犯罪行為である。
 報道によれば、過去に遡るなどして類似の事件が起きていいないか、あるいは相撲界の体質などについての捜査が入るという。今回の事件の背景に大相撲のスタンダードがあるのかどうかについてはいずれ明らかになる部分もあろう。報道をみるかぎりでは北の湖日本相撲協会理事長の反応は鈍く(小学生のころの名横綱であり、伝えられる人柄にもある種尊敬の念を抱いていたこともあったものだが)、その実態がたいへん気になる。

 ところで、事件にさいしておまけ的にひとつ思ったことがある。“みなさまのNHK”は、今後大相撲の取り扱いについてどうするつもりなのだろう? 日本相撲協会の横綱審議会のトップには、そのNHKのトップの座を視聴者によって事実上引きずり降ろされた海老沢勝二氏という御仁が鎮座しているわけだが、海老沢時代のNHKが放映権にからむカネを年間20億円(あるはそれ以上?)も日本相撲協会に支払っていた事実など、両者の結びつきは強いというか腐れている。しかし、これだけの大事件が起こったことを考えると、公共放送としてのNHKが、今後にわたって大相撲中継を続けることに対して疑問を抱いているひとは決して少なくないハズだ。もちろんこうした事件にも関わらず中継を楽しみにしているひともたくさんいるだろう。だとしても大相撲界としての体質について、その実態が明らかにされ、問題点があればそれが解決されない限り公共放送で中継を続けるべきではない。
 大相撲という“国技”。ヘタをすればその根幹すら揺るがしかねない大事件に対するNHKの対処が試されているともいえる。朝青龍事件などとは次元まったく異なる注目すべきできごとだ。

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