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猫池罵詈雑言雑記帳
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 今回はふたつの話題について。

「くさなぎ容疑者が……」
 正直、仰天した。くさなぎクン(オレはわりと彼のファンではあるので親しみを込めてこう呼ぶ)が捕まったとかどうしたとかそういうことではない。たかが酔っぱらいのおたわむれが、こともあろうかNHK19時のニュースのトップであったということに対して驚きを禁じ得なかったのである。

 この事件、最初に目にしたのはネットのヘッドラインであった。くさなぎクンが「逮捕」と出ているので、どうせドラマかなにかで悪役でもやったのだろうぐらいにクリックしてみたら本当に逮捕されていたという……。しかも酔っぱらた挙げ句に全裸になったといういささかしょうもない“容疑”だというのだから、呆れるとともにブキミな感じを持った。
 その後の報道(といっても、テレビや新聞──娯楽番組や夕刊紙は別として──ではあまり報じられないようなのでもっぱらネット上のものだが)によれば、この事件を冷静に捉えているひとが少なくないようで、個人的にはそのことにいくぶんか安堵させられたものだが、善良な市民としては警戒するにあたいする大事件だったといっていい。

 そもそもが逮捕されるべき案件だったのか? 深夜に泥酔したうえで裸になって大声を出したということで、それが“わいせつ”だということらしいのだが、はて、その“わいせつ”事件による被害者はいたのだろうかと思う。言い換えれば、“わいせつ”にあたる被害届でも出されていたのだろうか。これが、たとえば雑踏などで裸になるなどしたら話は別である。だが、それがたとえおとなとして恥ずかしい行為の顛末だったとしても、この酔っぱらい逮捕という事実には違和感を覚えたのである。つまり、「トラ箱に寝かされた」といった話はあっても、あれって逮捕だったのかなという疑問である。
 そんなことをつらつら考えていたところ、その疑問に答える記事があったので紹介しておきたい。

『草なぎ剛「全裸で逮捕」報道への違和感』

 山口一臣氏(『週刊朝日』編集長)によるこのコラムによれば、“公然わいせつ”による立件の可能性はありながらも、元警視庁警察官自らが「これは、おかしい」と考えており、オレが直感したとおりくさなぎクンのような泥酔者に対する“お泊まり”は逮捕ではなく保護である場合が通常だというのだ。しかもあちらこちらで批判の声が挙がっている家宅捜査までが迅速なまでに実施されているという事実。酔っぱらってそそうをしたら家宅捜査とは、いったいぜんたいどういう根拠があるのか? これがなんと「公然わいせつの常習性を調べるために」というのだが、警察はくさなぎクンをそういう男だとみていたのか? 時事通信によれば「動機や背景を裏付けるのが目的」だったというのだが、酔っぱらいに動機もクソもなかろうよ(笑・*注)。市民としては警察による職権乱用の常習性のほうがよほど心配である。
 ついさっき、陸上自衛隊大宮駐屯地の某3等陸曹が酔っぱらってタクシー運転手と口論になり、仲裁に入った警察官を殴って逮捕(公務執行妨害容疑)されたという報道があったが、これもなにやらの「常習性」を調べるために家宅捜査のひとつでもしないことにはバランスがとれないというものであろう。別段、自衛官だからどうのとか有名タレントだからどうのとか、そういったことで比較するつもりはないが、それにしたって自衛官という職責を考えれば、これがたとえくだらないそそうの類だとしても責任は重い。もちろん、こんなことで家宅捜査などもってもほかではあるが、仮にここでそうした捜査が実施されなかった場合、この両者の扱いの差について、警察は論理だった説明ができるのだろうか? まさか警察側の胸先三寸で決められるなどとは思いたくもないが、今回のような過剰捜査を放任しておくことは、やがて警察権力の増大を招くことになり、正常な市民生活に齟齬をきたすことになる可能性がある。

■隠された改憲(会見)
 このくさなぎクン事件では、民主党の鳩山由紀夫氏が疑問を呈し、逮捕および家宅捜査について「そこまでやるか?」と語ったという。同感である。話は飛ぶが、鳩山氏といえば「ニコニコ動画」とやらで在住外国人らの参政権などについて発言したことに対し、いいがかりをつけられているらしい。
 わが国では戦前から拉致あるいは拉致同然に日本在住にさせられた一部外国人をはじめ、日本で生まれ育ったその2世3世にすら参政権が与えられていないが(たとえ社会的に貢献していようとも)、鳩山氏はそうした実態について「非常に恥ずかしい」としたうえで「定住外国人の参政権ぐらい当然付与されるべき」と語っている。この点については鳩山氏の発言に賛成である。それがにわかに攻撃に対象になっているというのは、わが国のたとえ一部にせよ狭量な愛国者もどきが跋扈しているということなのであろうが、そういうセンスの持ち主というのは、たとえば自らが外国にでかけていってどういう態度でその国のひとびとや社会に接しているのかと思う。

 さて、その鳩山氏がくさなぎクン事件について発言したのは24日の記者会見においてであったが、同じ日にもっと重大な発言があったことを伝えるメディアがことのほか少ないことに恐怖を感じる。なにがあったか?

「民主党HP」

「民主党が政権をとったときに、当然、憲法改正の論議を大きく起こしていきたい」
「憲法改正の議論を進めていくことが、国会議員としてのひとつの大きな責務だ」

 ここには「憲法の平和主義や国民主権といった絶対に曲げてはならないものがある一方で」といちおうの断りがあるにせよ、民主党の主流派がとりわけ9条に関してどのような考えを持っているかということを考えれば、なにが狙いなのかは想像がつく(そういや、前原誠司氏などはあの“極右”アベのおぼっちゃんからも絶賛されてましたにゃぁ。むしろこの“断り”は同党内部の“左派”を牽制したものではないのか?)。こういうセンスのもと、憲法破壊に向けた「海賊対処」名目の海外派兵の合法化を押し進めているのである。こんなものは、この先に目論まれている改憲議論にあたって現状追認させるための仕込みにすぎない。

 ようは、少なくとも主流に関しては自民党となんらかわりがないことが、ここでも明らかになる。ほかにも消費税増税についても単なる派閥争いほどの差しかなく、そう考えてゆくと、民主党の価値というものがあるとすれば、それがたとえ派閥争い的であったとしても、最大野党としていちおうの抵抗力というところにしかないともいえないだろうか。現在は、自創政権の横暴ぶりにいくらかのブレーキをかける役割を果たしているとはいえ、仮に政権交替が実現したとして画策されているのはその自創政権との大連立である。ということは、民主党が政権をとってしまったが最後、反対勢力は事実上共産党ただ1党となってしまう可能性すらあるのだ(もちろんそれ以外の声は大きいが、現在の、あるいは大連立後にやってくるかもしれない選挙制度のもと、そうした勢力がすぐに力を発揮できるかどうか危ういものがある。民主党が分裂して野党連合のような勢力が生まれれば話は別かもしれないが)。そう考えてゆくと、民主党による政権交替など、むしろないほうがいくらかマシだという推論さえ導きだされてくる。

 前にも記したかもしれないが、政権交替が期待されているなかにあって、本当の目的は政権交替ではないハズだ。政権が交替することによってどういう世の中をつくるのか、そちらのほうが重要なのに、実態はこのていたらくなのだ。なんだかわからないけど民主党に過剰なまでの期待を寄せているひとびとが多い(政治評論家の森田実氏のもとには、民主党を批判すると抗議のメールが来るらしい)けれど、いまいちど本当の目的を見つめ直してみる必要があるのではないだろうか。

 本質から離れたところでくさなぎ事件を騒ぎたてるメディア。その陰で無視されてゆくできごとの数々。強引なテレビの地上デジタル化を期に、そんなものとおさらばするというのもひとつの選択肢かもしれませんにゃぁ。ちょうどくさなぎクンを使ったPRも頓挫しそうな気配であることだし……。


*注:
 この件について、山口氏のコラムにもあるとおり、薬物との関連を疑ったという見方もあるらしい。もちろん、くさなぎクンの事件にそうした背景はなく、仮にそうした狙いがあったとすれば完全な見込み捜査であり、正当性に欠ける職権乱用だったといえないだろうか(しかしこの点を正当化すれば、件の自衛官にだって同様の疑いがかけられることにもなってしまう)。恐ろしいのは、彼がタレントだったからがゆえの邪推がそこにあったのではないかというところにもある。つまり、芸能人イコール薬物乱用といういいがかり的思い込みが警察にもマスコミにも一般市民のなかにすらあって、それがああいう異常な捜査を生み、かつ過剰にすぎる報道ショウをもたらしたのではないかということだ。仮にそうだとしたら、そうした社会的立場と犯罪とを単純に結びつけかねない社会にこそ恐ろしさを感じないではいられない。
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