25日、世帯ごとの所得格差が過去最大になったという報道があった。なんでも“ジニ係数”という数値に基づく厚生労働省の調査と分析らしいのだが、じつはこの報を最初に目にしたのが「Yahoo! JAPAN」上にあったヘッドラインであり、しかも「読売新聞」の配信だったところにある種の苦笑を禁じ得なかった。よかったですにゃぁ、ヨミウリさんよ。オタクがしゃかりになって支えてやまない政権の成果がかくのごとく出てきたんですよ。「次の臨時国会などで格差問題を巡る議論が活発化しそうだ」(25日2時19分の配信)などと他人ごとのように記しているけれど、そんな定型句の挿入でお茶を濁すんじゃなくて、お得意の“ご高説”でも読ませていただきたいものである。
なお、この配信では関連して報告された「税と社会保障の再配分後の“ジニ係数”」もまた過去最大となった事実については黙殺されている。理由はわからないけれども。
なお、この配信では関連して報告された「税と社会保障の再配分後の“ジニ係数”」もまた過去最大となった事実については黙殺されている。理由はわからないけれども。
そんな状況にあるわが国なのだが、ある意味その極北に近いと思われる人物のひとりとして団子都知事を揚げることにためらう必要はないだろう。昨日のアップでひさびさに登場してもらったばかりだけれど、こんなニュースはどうだろう。
・http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-08-25/2007082515_02_0.html
「豪華旅行を復活?」との見出しをつけられた同記事によれば、9月10〜15日までの6日間にわたり、南太平洋のツバルとフィジー諸島に都知事らが出張するというもの。なんでも「地球温暖化の影響で深刻な影響を受けているツバルとフィジーを視察し、気候変動の政策づくりに役立てたい」というのだけれど、驚くべきはその予算で、1550万円にものぼるという。これが団子とその特別秘書、さらに5人の都職員による6日間の旅行費用らしい。しかも単に現場を見物するだけらしく、そもそもが研究者でも専門家でもない人物らがなんのためにそんなことをする必要があるのかがわからない。もちろん目的を持って現場をみることはなにかにつけ大切だが、あの男がそんな地球温暖化の問題についてどこまで真剣に考えているのかというあたりがそもそもアヤシイのだから、なにをしに行くのかについてもおおよその見当がつくというものだ。もっとも、どうやったらそんな浪費ができ、かつ財政難と公言されるなかに予算がつけられるのかについては見当の範疇を遥かに超えてますがね。
■ナチズムに支配された福祉事務所?
今日は、もう1本、「しんぶん赤旗」の記事を紹介してみよう(政党機関紙にすぎないのに、“大新聞”であるヨミウリなんかよりよほど新聞らしい)。
・http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-08-25/2007082501_01_0.html
記事は北九州市小倉北区の福祉事務所の菊本誓所長について、弁護士らが保護責任者遺棄致死、公務員職権濫用罪で福岡地検小倉支部に刑事告発、受理されたというものである。
これは同区に在住していた男性が事実上生活保護を打ち切られた挙げ句に餓死したという事件に関連したもので、すでに7月26日には「生活保護問題対策全国会議」(尾藤広喜代表幹事)など11団体が厚生労働省と同市に対応の経緯などを問いただす公開質問状を出すなどのアクションを起こしていた。しかも単に生活保護を打ち切ったのではなく、「経済的自立のめどがないのに、行政が保護の辞退を強要した疑いが強い」(同会議)とされている。生活保護受給に対する「辞退届」を強要され、その結果が餓死につながった可能性が高いのである。
経過はこうだ。
男性は昨年12月に小倉北福祉事務所に生活保護を申請、月末には保護がはじめられていた。単身生活者であるうえに肝炎および糖尿病、高血圧などを患っていたことか就労が難しい状況にあり、かつ一部が崩壊した家屋にあって電気やガス、水道といった生命線すら止められていたというから、憲法に保障された生存権はもちろんだが、社会的な救済があってしかるべき状態だったことは間違いない。しかし、受給開始からわずか3カ月後の4月に保護が打ち切られ、7月10日になってミイラ化した状態で遺体が発見されるという顛末になっていた。もちろん現代ニッポンで起きた事実である。
生活保護打切りにあたって、保護開始と並行して“指導助言”というタテマエのもと就労指導を実施、男性に対して「求職活動をしなければ保護の停廃止もありうる」などと迫っていたという。そんなことが続き、ついに4月2日になって「自立して頑張ってみます」と言って辞退届けを提出したというのだが、働きたくても働ける状態になく、最低ギリギリの状態になってやっと保護を申請し認められたひとが、はたしてマトモは求職活動をできるのかどうかについてまず疑問がある。就労指導そのものについてすべてを否定するつもりはないにせよ、それは保護打切りとセットにしていい類のものではないだろう。
男性が遺した日記には「働けないのに働けと言われた」とも記されていたというが、道端の草を食べるなどして凌いできたなかで本当に辞退などができたのだろうか?
タネ明かしをすれば、職員が辞退届けの“お手本”を示したうえで執拗に男性を追い詰めていたがゆえの“諦め”だったのだ。しかも主治医による診断をわい曲したことまでが疑われているのである。まさに弱者抹殺である。現代の北九州市というのはナチスのごとしといってもいいのではなかろうか。
同日記には「せっかく頑張ろうと思っていた矢先、切りやがった。生活困窮者ははよ死ねってことか」とも記されていたらしい。たぶんそうなのだろう。職務に対する責任も情熱もなく、なすべきこをと大きく取り違え、“殺人者”へと化した福祉事務所。なんとも羞悪な国である。
ついでに記せば、「しんぶん赤旗」が同事務所に取材したさい、「生活保護が廃止されているので、男性と保護課は関係が切れている」と菊本誓所長が回答、さらに「市内で孤独死した人全員に、税金で線香を立てて回れというのか」と開き直ったともいう。オレに言わせれば「線香を立てて回ってくれ」としか論じようがないが、なんとも恐るべき男が所長を勤めているものである。しかも事件後には一切の訪問がないとか。
告発では「保護責任者遺棄致死」および「公務員職権濫用罪」となっているけれど、できることなられっきとした「殺人罪」で社会の裁きを受けさせるべきであろう。
・http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-08-25/2007082515_02_0.html
「豪華旅行を復活?」との見出しをつけられた同記事によれば、9月10〜15日までの6日間にわたり、南太平洋のツバルとフィジー諸島に都知事らが出張するというもの。なんでも「地球温暖化の影響で深刻な影響を受けているツバルとフィジーを視察し、気候変動の政策づくりに役立てたい」というのだけれど、驚くべきはその予算で、1550万円にものぼるという。これが団子とその特別秘書、さらに5人の都職員による6日間の旅行費用らしい。しかも単に現場を見物するだけらしく、そもそもが研究者でも専門家でもない人物らがなんのためにそんなことをする必要があるのかがわからない。もちろん目的を持って現場をみることはなにかにつけ大切だが、あの男がそんな地球温暖化の問題についてどこまで真剣に考えているのかというあたりがそもそもアヤシイのだから、なにをしに行くのかについてもおおよその見当がつくというものだ。もっとも、どうやったらそんな浪費ができ、かつ財政難と公言されるなかに予算がつけられるのかについては見当の範疇を遥かに超えてますがね。
■ナチズムに支配された福祉事務所?
今日は、もう1本、「しんぶん赤旗」の記事を紹介してみよう(政党機関紙にすぎないのに、“大新聞”であるヨミウリなんかよりよほど新聞らしい)。
・http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-08-25/2007082501_01_0.html
記事は北九州市小倉北区の福祉事務所の菊本誓所長について、弁護士らが保護責任者遺棄致死、公務員職権濫用罪で福岡地検小倉支部に刑事告発、受理されたというものである。
これは同区に在住していた男性が事実上生活保護を打ち切られた挙げ句に餓死したという事件に関連したもので、すでに7月26日には「生活保護問題対策全国会議」(尾藤広喜代表幹事)など11団体が厚生労働省と同市に対応の経緯などを問いただす公開質問状を出すなどのアクションを起こしていた。しかも単に生活保護を打ち切ったのではなく、「経済的自立のめどがないのに、行政が保護の辞退を強要した疑いが強い」(同会議)とされている。生活保護受給に対する「辞退届」を強要され、その結果が餓死につながった可能性が高いのである。
経過はこうだ。
男性は昨年12月に小倉北福祉事務所に生活保護を申請、月末には保護がはじめられていた。単身生活者であるうえに肝炎および糖尿病、高血圧などを患っていたことか就労が難しい状況にあり、かつ一部が崩壊した家屋にあって電気やガス、水道といった生命線すら止められていたというから、憲法に保障された生存権はもちろんだが、社会的な救済があってしかるべき状態だったことは間違いない。しかし、受給開始からわずか3カ月後の4月に保護が打ち切られ、7月10日になってミイラ化した状態で遺体が発見されるという顛末になっていた。もちろん現代ニッポンで起きた事実である。
生活保護打切りにあたって、保護開始と並行して“指導助言”というタテマエのもと就労指導を実施、男性に対して「求職活動をしなければ保護の停廃止もありうる」などと迫っていたという。そんなことが続き、ついに4月2日になって「自立して頑張ってみます」と言って辞退届けを提出したというのだが、働きたくても働ける状態になく、最低ギリギリの状態になってやっと保護を申請し認められたひとが、はたしてマトモは求職活動をできるのかどうかについてまず疑問がある。就労指導そのものについてすべてを否定するつもりはないにせよ、それは保護打切りとセットにしていい類のものではないだろう。
男性が遺した日記には「働けないのに働けと言われた」とも記されていたというが、道端の草を食べるなどして凌いできたなかで本当に辞退などができたのだろうか?
タネ明かしをすれば、職員が辞退届けの“お手本”を示したうえで執拗に男性を追い詰めていたがゆえの“諦め”だったのだ。しかも主治医による診断をわい曲したことまでが疑われているのである。まさに弱者抹殺である。現代の北九州市というのはナチスのごとしといってもいいのではなかろうか。
同日記には「せっかく頑張ろうと思っていた矢先、切りやがった。生活困窮者ははよ死ねってことか」とも記されていたらしい。たぶんそうなのだろう。職務に対する責任も情熱もなく、なすべきこをと大きく取り違え、“殺人者”へと化した福祉事務所。なんとも羞悪な国である。
ついでに記せば、「しんぶん赤旗」が同事務所に取材したさい、「生活保護が廃止されているので、男性と保護課は関係が切れている」と菊本誓所長が回答、さらに「市内で孤独死した人全員に、税金で線香を立てて回れというのか」と開き直ったともいう。オレに言わせれば「線香を立てて回ってくれ」としか論じようがないが、なんとも恐るべき男が所長を勤めているものである。しかも事件後には一切の訪問がないとか。
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ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
なお、トラックバックおよび「コメント」は受けつけない設定にしております(当面はBBSへどうぞ!)。
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