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猫池罵詈雑言雑記帳
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 愚かである。
 JR西日本による会社ぐるみの隠蔽事件。107名もの死亡者を出した福知山線脱線事故をめぐって続々と暴露される同社のインチキぶりは、わが国の鉄道史上最悪の事件であるといえよう。すでに多くの報道がなされていることもあり詳細は割愛するが、ワイロとも受け取れる現金の支払いなども明らかにされているうえ、そうした暴露を受けた同社の“釈明”の類が、およそ誠意が感じられないばかりか、その信頼性についてもまったくもって疑わしく、言語道断と切り捨てるほかはない。

 福知山線事件にさいし、遺族や被害者に対する補償問題は、4年以上が経過したいまでも未解決のままくすぶっているが、その事実と合わせ、ようはJR西日本という会社の正体をよく顕わしているといえるだろう。極論すれば、もはや公共交通を担うに相応しくないともいいたくなってくる。
 これまでなんどか記してきたように、個人的には日本の鉄道はその技術や安全性、あるいは公共性の高さという面でも世界のトップクラスにあると考えている。それは一朝一夕で培われたものではなく、100年を超す地道な歴史とともに育てられてきたのである。ところが、ていたらくな現実ときたらどうか。長年にわたり得られたハズの信頼もなにもかも、あっという間に食いつぶしたかのような愚挙とはいえまいか。怒りを通り越して哀しくさえあるバカどもの姿である。
 もはや、関係した連中はすべからく解任、当然のことながら退職金の類を支給せせず、さらには同業および関係する業種への転職を認めないといったぐらいの懲罰を課すぐらいでなければ、世間に対する申し訳が立たないのではないか。いかに私企業といっても、元来は国民の財産である。それが国策の名のもとにその経営をゆだねられた面々が、こぞって食い物にしているのであろう。

 それにしても。同社に限らず、このごろのJRをみていると、ちょっとした小商売はたしかにうまくなっているように思える反面、肝心要の鉄道事業に対する熱意が、ところどころではあるけれど薄らいできたのではないかと感じられることがある。拙ブログでもなんどか触れてきているが、たとえば「列車事故と安全管理の巻」で触れたのような事故をひとつとっても、その根っ子には本業への熱意の欠如が充満しつつあるように思えてならない。鉄道業の本質とはいったいなんなのだろうか?
 これは、国鉄が分割民営化されて二十余年が経ち、いよいよそのほころびが目にみえてきたということなのかもしれない。議事録から削除された発言なので出典について明かすことはご容赦いただきたいが、ある識者(JR某社OB)はとある会合の席上で「(JRは)遠からずまた解体とか組織再編成などがありうる」とし、「もう10年経ったら(その存続も)わかりません」と語っている。まさかと思われるかもしれないが、JR西日本の顧客裏切り体質を目の当たりにすると、その存続は案外自滅という形でやってくるときがくるのではないかとすら感じてしまう。どうかそうはならないように、優秀たるわが国の鉄道の信頼がこれ以上揺るがないように、本来の業務と誇りをを見つめ直してほしい。
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自己紹介:
 レジャーライター=植村誠の別館ブログです。
 ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
 なお、トラックバックおよび「コメント」は受けつけない設定にしております(当面はBBSへどうぞ!)。
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