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猫池罵詈雑言雑記帳
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 前原誠司国土交通相による羽田空港のハブ化発言は、さまざまな憶測や利害がらみの騒動を誘発しているようである。なかでももっともバカバカしいのがわが郷土の知事・森田某による自己満足的パフォーマンスだ。

http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/n_kensaku_morita__20091018_11/story/18gendainet02043276/(リンク切れご容赦。以下同)

 なんというか、衆議院議員(東京4区:大田区)時代には羽田空港の国際化を自己満足のネタに使い、こんどはそれを否定するというマヌケぶり。なんら見識のない愚か者というのは、えてして自家撞着を起こしがちなものだが、まさにその好例といえよう。そうしたご乱心ぶりを評して、リンク記事では「やっぱり千葉県の恥」との小見出しをつけているけれど、こんな男を知事に据えた時点で、千葉県民はすでに全国に向けて己の恥をさらしているのである。なにをいまさらだ(笑)。いけるところまでいって、ドン底から再出発するのもまたよろしであろう。

 さて、ハブ化発言の背景のひとつに、日本航空再建へのシナリオがあるという見方があり、少し興味を惹いた。

http://news.www.infoseek.co.jp/photo/reuters/full/story/15reutersJAPAN119480/first121/

 なるほどと思わせる内容はある。そうでなくとも、成田〜羽田間を介した首都空港同士の乗継ぎは極めて不便であるうえ、成田空港のような都心から離れた内陸空港がはたして玄関口として適当なのかどうかという疑問も兼ねてから持っており、その点ひとつだけをみても、羽田空港の活用は十二分に考慮すべきことではないかと思う。しかし、日本航空云々はさておき、わが国政府が日本にハブ空港を持つことを本気で考えているのかについては大いに疑問が湧く。たとえ、それが成田であろうが羽田であろうが、あるいは中部や関西でも同様である。

 適当な貨物データを持ち合わせていないので定期旅客便のみの話になるが、お持ちであればぜひ市販の「時刻表」を開いてみていただきたい(「JR時刻表」交通新聞社など)。巻末側には国内線に続いて国際線の航空ダイヤが掲載されており、全国の空港の現況をみることができる。さまざまな国や地域とを結ぶ空路があり、みているだけでもなかなか楽しいが、仔細に検分してゆくとあることに気づくハズだ。
 国際空港を名乗りながらも、その発着便の航路に偏りがあるのである。
 たとえば成田の場合、週におよそ1500便が飛び立ってゆき、そのうちのほぼ3割がアメリカ合州国とを結んでいる(サイパンやグアムを含む)。うちおよそ7割が米国の航空会社の運営(日本の航空会社は24%前後)。いかにも両国の結びつきを感じさせる数字ではある。ニューヨークやロサンゼルスをはじめ、かなり広い地域からの便が乗り入れており、それだけをみるとアメリカの航空会社が日本市場を重要視しているようにみえてきそうだ。一方、ヨーロッパの航空会社では週に100便弱、アジア諸国では400便前後が発着を繰り返す。これが拡大すれば、たしかに日本の空港をアジアのハブ(拠点)にするという展望が窺えてくるかもしれないが、実際に飛行機を飛ばす航空会社側の狙いはどうなのか。

 ほかの空港をみてみると、その思惑の一端が推理できる。すなわち、週に400便近くを成田に乗り入れている米国の会社は、ほかの空港をほとんど無視しているというのが実態なのである。中部国際空港では週37便、関西国際空港では同じく21便。ほかには千歳に週2便、仙台が4便、新潟と岡山、広島に同じく2便ずつ。それだけである。しかも中部と関西以外はすべてグアム便であり、米国本土とを結んでいるわけではない。中部と関西にしても、本土とを結ぶのはデトロイト(週4便・中部)とシカゴ(サンフランシスコ経由:週7便・関西)のみ。つまり、米国の航空会社にとっては首都に近い成田のみを相手にすればいいというのが本音であり、そのために限られた発着枠を占拠しているというのが実態なのである。
 また、関西ではヨーロッパからの便が週に35便ありやや検討しているともみえるが、中部ではわずか9便。ほかにロシアやオセアニアからの便もあるにせよ、それとて成田指向が顕著なのであり、ハブ的な利用の仕方がされているとはいえないだろう(アジア便のみは充実しているが)。

 すると、だからこそ首都にある羽田の出番だと思われるかもしれないが、じつは中部にせよ関西にせよ、あるいは羽田と成田を除く多くの空港にせよ、すでに諸外国の航空会社に対し門戸を開放しているのである。にも関わらずソッポを向かれた形になっているのは、対日本の需要が東京にあまりに偏っているとみられていることのほか、日本の空港そのものにハブ的な役割を期待していないということはいえないのだろうか。一方で、引く手あまたの羽田と成田のみが例外としてアメリカ合州国を除く諸外国からの乗り入れを制限しているのである。
 関西などは「24時間発着可能」を看板にしてきた(羽田も同じく予定されている)にも関わらずこのような現況にある。いまなお発着枠には余裕があるという同空港を活用すれば、それが本当に必要なのであれば、国内にハブ空港を育てることは可能なハズなのだ。なぜ国を挙げて事業を推進してこなかったのか。言い換えれば、日本にハブ空港など、本音の部分では必要ないとすら考えているのではないかと訝らざるをえないのである。
 あるいは、その気になれば成田の発着枠の多くを独占しているアメリカ便を他空港に分散させ、そのぶんアジア諸国との結びつきを強化することだってできるハズではないか。日本はその玄関口でさえ、アメリカ合州国に権益を握られているとみることも可能であろう。アメリカによる寡占ゆえに成田が不便な空港になっているという見方だってできるのだ。

 こうした状況は、最初にお断りしておいたとおり定期旅客便のみをみたものだ。ほかに多くの貨物便が行き交っているのはいうまでもないが、旅客および物流の中継地ということであれば首都にこだわる必要はないハズであろう。仮にこれを国策として推進するのであれば、すでに莫大なカネを投資してきた関西や中部こそを活用すべきであり、ここに羽田が出てくる必然性はない。首都空港はむしろ単純な玄関口としての機能を再点検し、比較的距離の短いアジア路線と長距離の欧米路線とを羽田と成田とで使いわけるなどの施策を講じるほうがよほど現状に則していると思う。

 すでにハブとしての実績を積み上げつつある韓国の仁川や中国の浦東などと比較してあせる気持ちはわからないでもないが、羽田の拡大とハブ計画とは切り離して捉えるべきではないのだろうか。 


*補足:
 いまひとつ気になるのが日本各地の空港と韓国とを結ぶ路線である。北は旭川から南は沖縄まで、じつに幅広くフォローされ、早くも閑古鳥が取り沙汰されている静岡にも就航しているほか、その有用性すらあやしまれている茨城への便も計画されている状況だ。その旅客流動の実態については資料を持ち合わせていないので推測にすぎないが、韓国への渡航よりもむしろ、空港によって仁川を経由地として利用している旅客が少なくないのではないだろうか。各地方から成田なり関西なりを経由するよりも、最寄りの空港から仁川に飛び、そこから欧米なり各地にトランジットするほうが時間的にも早く、費用も抑えられるかもしれないからだ。ましてやアメリカ便でみた場合、事実上は成田のほかに便がないともいえ、ようは経由地として成田を選ぶか仁川を選ぶかという二択を迫られることになる。そうなったとき、国内線の飛行機なり新幹線なりを乗継ぎ、かつ成田で1泊を余儀なくされる場合なども考えると、わざわざ成田を選ぶ必然性はおよそ薄れるといえるだろう。すなわち、ハブ化を含め旅客の利便を考えるならば、やはり首都集中という現状を打開する必要があるのではないかと思うのだが……。
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