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猫池罵詈雑言雑記帳
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「車掌はなんのために乗っているかわかりますか?」
 以前、かつて国鉄で車掌を務めていた方からこんなことを訊かれたことがある。
 いろいろあるだろう。
 乗客案内や保安、異常時の応急、安全な列車運行の管理などなど。
 しかし、その方の第一声は意外なひとことであった。  

「車掌というのは、本来は必要ないんです」  そんなひとことが生真面目な人物から出ることにいささか驚いたが、もとよりこれはあえていえばという話であろう。たしかに、貨物列車の車掌は早々に廃止されているし、旅客列車にあってもワンマン運転はいまやごくあたりまえのようにある。だが、運転上のことはわからない部分が多いけれど、乗客の立場からすれば、しっかりとした車掌が乗務しているということはある種の安心感にもつながる。
 ところで、このところ気になっていることのひとつに、どうも車掌の若年化が拡がっているように見受けられるというのがある。いや、正しくいえば、この場合には年齢云々というのは必ずしも関係があるわけではないのだが、ようは非常に稚拙な印象を受けがちなのである。

 つい先日。韓国に行くさいにJRで成田空港に向かった。事前にインターネット上で成田線の遅れがわかっていたため、若干早めに乗り換え駅となる千葉に赴いた。たしかにダイヤは乱れている。どうやら線路内に何者かが立ち入ったため、その排除と安全確認とをするために列車を止めたり、徐行運転を強いられているらしい。成田空港行きの快速がどうなっているかは駅の案内だけからは判然としなかったが、ちょうど1本前を走る予定の成田行き各駅停車があったため、まずはそれで成田まで向かうことにした。その段階でさらに遅れが見込まれる場合には京成に乗り換えるか、最悪の場合はタクシー利用という算段にしたわけだ。本来乗るべき快速は千葉〜成田空港間はほぼ各駅停車といってもいいので、途中で抜かれることはないだろうという判断もあった。

 成田行き各駅停車はわりと順調に進み、つつがなく成田に着いた。後続の快速はやや遅れているらしいものの、たいした影響は受けずに成田に到着するという案内放送があり、実際にそうなった。だが、そこで立往生である。
 車掌や駅構内の放送によれば、

イ:成田空港駅が満線状態であり、停車中の列車が出発しないことには成田を出発することができない。
ロ:成田線の佐原方面からの各駅停車の到着を待って間もなく発車する。
ハ:成田空港駅に停車中だった上り快速が発車。いましばらく待て。
ニ:だいぶ経って件の上り快速が成田に到着。
ホ:行き違い列車(上り「成田エクスプレス」)との行違い準備のため発車できない。いましばらく待て。
ヘ:間もなく発車できる見込み。車内で待て。
ト:etc.

 メモの類をとったわけではないのでうる覚えの点は御容赦いただきたい。また、順番もこのとおりでなかった可能性はあるが、ようはこういう“案内”が延々と繰り返されるだけだったのである。具体的に「あと何分で発車できる」という案内は一切なかったし、それ以前にどういう状態になれば発車できるのかという案内もなかった。つまり、乗客が知りたいことの一切が省かれているのである。
 そして、各々の放送には決まり文句として「たいへん申し訳ありません」というセリフがつく。成田では40分前後足留めを食ったように思うが、その間、静まり返った車内になんどこの「申し訳ありません」がタレ流しにされたことか。ぶっこわれた機械のように能もなく謝罪もどきを繰り返すだけの車掌。声からすればおそらく20代であろう。いかにも弱々しい声色だが、それだけにこの異常時に対する危機感も、それをフォローする安心感もなにも伝わってこない。大方の乗客にとっては、口だけで謝ってほしいのではなく、いまが具体的にどういう状態にあって、いつ成田空港に着けるのかということが最大にして最低限の関心事なのである。残念ながら、JR東日本の対応には、そうしたあたりまえのことが著しく欠如しているようである。

 そのようにして、ちょっと待てば発車するかのような曖昧な案内に振り回せれて、ややもすれば京成に乗り換えることもできたハズなのに、これは乗客側としてはなんら判断ができないではないか。しかも直接問い合わせようにも、ホーム上には駅社員がいないのだ。
 で、やっとこさ発車してみれば、何度も運転停車やら徐行やらを繰り返す始末。これは成田空港までが単線であり、途中の信号場での行違いなどがあったためではあるにせよ、あまりの不案内かつ乗客無視の態度に心底はらわたが煮えくり返ったものだった。

 でもって7日夕方。こんどは山手線がコレをやってくれた。事故としては同様である。どこでのできごとかはさっぱりわからないが、山手線内のどこかで線路への侵入者があったらしい。乗った列車は池袋で足留め。そのときはひと駅先の大塚に所用があったため、間もなく動くのであれば待つほうがいいし、時間がかかるなら丸の内線に乗り換えてもいいという状態だった。だが……。
「貴重なお時間を申し訳ありません。ただいま線路内に……」
 若い男性車掌の声で、こんなのが繰り返されるだけ。駅構内放送もほぼ似たようなものだ。夕方ラッシュの慌ただしい時間帯。これでは乗客としてどうしたらいいのかさっぱりわからないのではないか? 待っていても埒があきそうにないため、列車を降りてみてもホーム上には社員の姿は皆無。仕方なしに改札口に赴くと、同じようなことを考えたひとたちが、ひとつしかない有人改札窓口に集まっているではないか。ちょうど目があった壮年の男性社員に「振り替えはできますよね?」と訊くと、「こちらで振り替え乗車票をお持ちください」とのこと。だが、これはこうして改札口に自主的にやってきたからこそわかったのであり、そうとは知らない大半の乗客らはいつ動くのかわからな混雑した車内で我慢を強いらているのである。

 酷い。

 たしかに、このふたつの例では、ダイヤ混乱の原因はJR東日本にはなく、鉄道会社側もむしろ被害者だということもいえる。しかし、それはそれとしても、乗客に対して適切かつ迅速な案内をするということは鉄道会社の責任であろう。機械よろしく「ゴメンナサイ」の繰り返ししかできない車掌。これがきちんと仕事をできる車掌だったらどうなのかということはあるにせよ、相応のキャリアがあれば、その案内の仕方にも違いがあったハズだと考えている。情報が入ってこないから案内できないということもあるのであろう。しかしであればそれを解決するための手段というものだってある。あるいは、案内放送ひとつをとっても、乗客が知りたいことに対して、いまできうる限りの方策をとることもできるハズだ。こんな例にぶつかると、たしかに車掌など無用の長物だという極論のひとつでも吐き棄てたくなる。

 とまぁ、やや個人的な苦情めいた書き方をしてきたが、これはむろん冗談ではない。ちょっとだけ話題を発展させると、たとえばやはり機械のように繰り返される「テロ対策云々」の車内放送。大丈夫なんですか? こんな状態で。鉄道会社側が具体的にどういう類のテロを想定してるのかはわからないが、こんなていたらくでは、いざなにかが起きたときにどういう処置がなされる(なされない)のか知れたものではないだろう。
 コトナカレ主義。鉄道員という仕事に対する誇りもなく、ただただ給料をもらうためだけの仕事の繰り返し。機転を効かせてあとで叱責されるよりは、大人しくしているほうが無難だ。きっとそうなんだと思った。
 かつては、車掌になるためには試験はもとより数々の厳しい関門があったと聞く(運転士やほか部署での「出世」も同様だろう)。だが、それが国鉄末期ごろから緩やかになり、それが直接かどうかはわからないが、乗務員のレベル低下を招いているのではないかという話も聞いている。こうしたことをどのように運用してくかというのは企業側にゆだねられるのかもしれないが、それが乗客にとっても安全や安心感と乖離した実態を招くとしたら、どうにもこの10年先、20年先の日本の鉄道に暗雲が被さっているような気がしてならないのである。……という一乗客の感想DESITA。

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