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猫池罵詈雑言雑記帳
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 夏真っ盛りなふうですね。さしあたり、日中はエアコンなしでがんばっております。幸いに、夕方までは海風が入ってきてわりあいにすごしやすい。ネコはほとんど伸び切っているし、人間よりもMacがダウンしないかが心配だったりしますが……。

 さて、世の中「こういうふうにだけはなりたくない」という見本のような輩はいるものだ。言い換えれば、こんなみっともない人間にだけはなりたくないというヤツである。さしずめ、某“三文文士”崩れの政治家はそれにあたるが、この男ほどそうした“負の期待”に見事に応えてくれる人物も少なかろうという意味で、侮蔑と隣り合わせではあるにせよ、ついついある種の敬意すら抱いてしまうというものだ。

 たとえば、この男が旗ふりにハリキっている東京オリンピック招致計画。周囲をめぐるカネの問題などもあって、このいっけん子どもじみた騒ぎの本質というのはもっと別のところにこそ問題があるのではないかと考えてきたが、どうもやはり単なる児戯の類であったようだ。少なくとも旗ふり御仁にとっては。
 招致合戦にさいして皇室を利用したいという思いつき。異論を唱えられるや、相手の宮内庁役人、それも大幹部を名指しして公の場で「バカ」呼ばわりするというセンス。「2ちゃんねる」の落書きや、“小市民”が運営するブログの類ではなく、首都の知事という責任も影響力もある人物による発言であるところに、世界はもっと注目すべきであろう。現代日本の大いなる恥部として。

 そして、わが国でもっとも権威があるとされる文学賞の受賞作品に対する品格に欠ける罵詈雑言。18日夜のネット配信(ヨミウリオンライン)によれば、中国人小説家の楊逸氏による『時が滲む朝』を評して、「要するにただの風俗小説」と切り捨てたという。本作については読んでいないので(「●●賞受賞作」だからという視点で本を選ぶことが一切ない)、読んでみればあるいはそれに近い感想を持つ可能性だってないとはいわないけれど、この男にそんな言い方をされると肩を持ちたくなってくる。チンポでじわじわと障子にアナを開けるといった当時としてはやや奇をてらっただけの顛末でもって不当なまでの評価を得てしまった輩に「ただの風俗小説」だのと揶揄される筋合いはないのではないか。それに、あのチンポ小説にしても、実際のところは人気俳優だった弟君の人気にあやかった上げ底の便乗人気によって、幻影の評価がデコレーションされているだけではないのだろうか。ようは単なるビジネス上の戦略によってその名を知られることになった作品だというのは言いすぎだろうか(念のため、個人的にはエロ小説の類に対してはいろいろと評価しているムキもある。ようはそれ以下、か)。
 いわく「日本語としてはかなりなめらかになった」(前回の同氏の候補作「ワンちゃん」に対して「日本語としての文章が粗雑すぎる」としていたという)というのだが、はたしてこんな男に日本語云々を評価する資格があるというのだろうかと思う。もっといえば、文章の粗雑さにも関わらず内容を評価できる作品はいくらでもある。

 実際問題、ある作品に対してどのような評価を下そうと、それはそれぞれの自由というものである。そういう意味では、この「ただの風俗小説」という“論評”だって認めていく必要があるし、文章を粗雑だとみて評価基準にすることもじつは大切なことだとは思う。しかし、“論評”した側のセンスが日ごろからどういうふうに漏れてきているかということを考えたときに、やはりこの男の“論評”を下劣なたわごとの類としてみていかざるをえないのだ。
 これは「おそらく」という話ではあるが、中国人による作品がこの(自分もとった)権威ある賞を受賞した、この1点のみによる評価が「風俗小説」発言になったとオレはみている。この男にとっては、中国や中国人というのは憎悪の対象でしかないのだ(注1)。これまでの数々の言動をみていれば明らかである。イデオロギーもどきのレベルではなしに、混沌とした憎悪と嫉妬。まぁ、それだって個人としては自由というものだが、こんな恥ずかしい男をこともあろうか知事に居座らせ続けているという事実に対して、日本人はもっと危機感を抱くべきであろう。なんか、世界的な視線ではモノ笑いの対象にすらなっているような気もする。こんなのを知事にしている東京都民が。

 とまぁ、こんなことはあの男の“エンタテイナー”としての一面でしかない。みっともないし子どもの教育にはよろしくないしおよそバカバカしくはあるけれど、まだしも実害の少ない部分だといえる。問題は、そうではない害悪を、この男とその周辺がプンプンとまき散らしているところにある。

 オリンピック関連でいえば築地市場の移転に伴う土壌汚染などの問題が指摘されてやまない。これに対して、あの男は正面から向き合っているといえるのか? それどころか、ここでも批判の鉾先を向けられそうになるや相手をバカ呼ばわりだ(注2)。
「日の丸・君が代」の教育現場での強制は、この男が知事になってから強化されてきた。国の施策とセットで、教育現場への権力の介入はまだまだ強化される可能性は高い。いわば先鞭をつけてきたのである。
 度重なる警察による言論弾圧はどうか? 以前このブログで取り上げた国分寺の政党ビラ事件(「権力の正体の巻」)は不起訴になったが、同種の事件はこの都政下にあって今後も続発するに違いない。
 そして“石原銀行”こと新東京銀行問題。税金をアメリカ戦争の弾薬(究極のムダ遣いという点で、現代アメリカの戦争での浪費と石原銀行の放慢ぶりとは相通ずるものがある)のごとき注ぎ込み、重篤な破綻状態にあるこの最大の責任は、まさにこの男にある。トップダウン強権のもと設立され、その果てが大失敗であり、さらにその責任ひとつとろうとしない事実を、もはや知らないとは言わせない。一部報道によれば、破綻に向かうなか融資の口利きが自民党の現職都議によってなされていた事実とともに都が窓口として処理にあたっていたことが明らかにされている。
 カネの問題でいえば、豪華クルーザーなどによる外国での豪遊はいうまでもなく税金の浪費であり、いまなおほとんどあらたまっていないことも指摘されている。建設会社とのヤミ献金の問題はどうなったのか。税金を注ぎ込んで趣味のオートバイレースの強行ってのもあった。そういや、四男(父親いわく「立派な芸術家」)を強権登用しつつ税金の大浪費が問題になった「トーキョーワンダーサイト」事件なんてのもありMASITA。すごいよなァ。まさに「叩けばホコリが出る」どころか、近寄っただけでむせ返りそうだ。あー、やだやだ。大小悪辣の見本市のような男である。ぜったいに見習ってはならない。



*注1:
 こんなセンスの持ち主が選考委員にいながら今回の選考となった事実は、この文学賞の価値について考え直すいい材料となるかもしれないとも思った。むろん、ビジネスという重要な要素はあるにせよ、少なくとも今回は作品そのものが評価されたに違いないという点において(北京オリンピックがらみの短期ビジネスという見方もできるかもしれないが)。

*注2:
 ちょっと古い記事だが、東京オリンピック招致にあたり、都民の支持率が低いことに関して、「都民は何があっても当たり前になっちゃってぜいたく。なかなかやっかいだ」とボヤいてみせる一方で、「五輪招致できなかったら責任を取る」の自らの発言について訊かれると、「大変失礼な質問で、それに答える方がバカ。そりゃ責任は感じるが、東京が崩壊するわけじゃない。それ以上は聞かないで」などと開き直ったという(ソース:「スポーツ報知」08年6月17日ネット配信記事)。

*おまけ:
 芥川賞にせよ直木賞にせよ、その話題性や受賞者の喜びはさておいても、位置づけとしては新人賞の一種である。ということは、細かな選考基準がどうなっているのかはわからないが、受賞作の出来具合だけでなく、作者に対する先々の可能性も加味されているのではないだろうか。実態としては、半年ごとという頻繁な発表ということもあるのか、話題としてコロコロ人間が入れ替わり、果たしてどれだけの受賞小説家がのちに大成したのかという疑問もあるけれど、ではさて、50年ほど前に受賞した当時の若き小説家は、のちにどれだけの作品で新人賞受賞の期待に応えてきたのだろう?
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 レジャーライター=植村誠の別館ブログです。
 ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
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