リンク記事は5月15日づけ「しんぶん赤旗」ネット配信である。「原発推進も電気代に上乗せ」という見出しがつくこの記事は、宣伝費や寄付金までを“原価”として算入していたことをスッパ抜いたものだ。
ソースそのものは東京電力が経済産業省宛に提出した「原価算定」(2008年)なので、そういう意味ではスクープの類ではないかもしれない。だが、いまさらながらであろうとも、こうした事実を公表し検討を加えてゆくことは重要であろう。もっぱら権力側がゴリ推しする原発推進、そして全原発が停止しているというこの時期であればなおさらである。
詳しくはリンク記事をお読みいただきたいが、まず疑念を抱かされるのがその宣伝費であろう。競争相手のない独占企業かつ国策会社である同社にとって、コマーシャル(宣伝)がはたして必要なのだろうかという議論は以前からあるが、これがすなわち原発推進政策と深く関わっていることもまた以前から指摘されてきたことだ。
リンク記事の表にある「メディアなとにおけるイメージ広告」というのは、ようはメディアに対する金銭的脅迫であり、消費者に向けた目くらましこそが目的なのではないのか。ここでたとえた脅迫とは、札ビラをチラつかせた懐柔を指す。カネ漬けにしておいて反対意見を封じる。シャブ(覚醒剤)漬けにして女をもてあそぶロクデナシ……というのとはちょっと異なるかもしれないが、そうして与えられたカネから離れられなくなったメディア(情報産業)側のだらしなさを含め、この懐柔策は見事に奏功しているといえよう(商業紙では「東京新聞」が正気を取り戻した。反面、TPPなどへの追求が弱くなったように感じられるが、これはまた別の機会に)。そんなものに単年度で64億円。それも粗利からの支出などではなく、原価としてそのまま利用料金に上乗せされているのだ。
そのほか「自治体・地域社会の活動」(10億)や「学術・研究・教育」(5億)、あるいは「事業団体費」として算入されている31億円もその主体にあるのは原発推進なのであろう。
驚くべき事実にも触れられている。リンク記事によれば、こうした数字そのものが不透明だというのである。すなわち「東電の資料は、電気料金を算出するための「原価」として見積もられた金額であり、実際に支出されたかどうかの詳細は公表されていません」だ。こんな「原価」を根拠に、電気料金を支払わせ続けてきたのがわれわれなのである。いまなお事業者の選択ができず、ほとんど強制的に使わざるをえない電力会社の、これがその正体である(リンクにもあるが、現在取り沙汰されている値上げにあたっては宣伝費や寄付金などは見積もられていないというので念のため)。
それにしても。こんな根拠で原価計算(ただし見積もり)され、電気料金が一方的に決められているとは……。今般の値上げにあたって、のちに過払い返還を提起するという動きも伝えられているが、これもまた過払いの証拠になりはしまいか。
国策企業の類でなければ、つぶれていてもおかしくないのが同社なのである。有限責任というタテマエはあるかもしれないが、リセットあるいは経営陣の例外なき“初期化”……そこまでしなければとうてい納得しえない状態にあるとはいえないだろうか。
ソースそのものは東京電力が経済産業省宛に提出した「原価算定」(2008年)なので、そういう意味ではスクープの類ではないかもしれない。だが、いまさらながらであろうとも、こうした事実を公表し検討を加えてゆくことは重要であろう。もっぱら権力側がゴリ推しする原発推進、そして全原発が停止しているというこの時期であればなおさらである。
詳しくはリンク記事をお読みいただきたいが、まず疑念を抱かされるのがその宣伝費であろう。競争相手のない独占企業かつ国策会社である同社にとって、コマーシャル(宣伝)がはたして必要なのだろうかという議論は以前からあるが、これがすなわち原発推進政策と深く関わっていることもまた以前から指摘されてきたことだ。
リンク記事の表にある「メディアなとにおけるイメージ広告」というのは、ようはメディアに対する金銭的脅迫であり、消費者に向けた目くらましこそが目的なのではないのか。ここでたとえた脅迫とは、札ビラをチラつかせた懐柔を指す。カネ漬けにしておいて反対意見を封じる。シャブ(覚醒剤)漬けにして女をもてあそぶロクデナシ……というのとはちょっと異なるかもしれないが、そうして与えられたカネから離れられなくなったメディア(情報産業)側のだらしなさを含め、この懐柔策は見事に奏功しているといえよう(商業紙では「東京新聞」が正気を取り戻した。反面、TPPなどへの追求が弱くなったように感じられるが、これはまた別の機会に)。そんなものに単年度で64億円。それも粗利からの支出などではなく、原価としてそのまま利用料金に上乗せされているのだ。
そのほか「自治体・地域社会の活動」(10億)や「学術・研究・教育」(5億)、あるいは「事業団体費」として算入されている31億円もその主体にあるのは原発推進なのであろう。
驚くべき事実にも触れられている。リンク記事によれば、こうした数字そのものが不透明だというのである。すなわち「東電の資料は、電気料金を算出するための「原価」として見積もられた金額であり、実際に支出されたかどうかの詳細は公表されていません」だ。こんな「原価」を根拠に、電気料金を支払わせ続けてきたのがわれわれなのである。いまなお事業者の選択ができず、ほとんど強制的に使わざるをえない電力会社の、これがその正体である(リンクにもあるが、現在取り沙汰されている値上げにあたっては宣伝費や寄付金などは見積もられていないというので念のため)。
それにしても。こんな根拠で原価計算(ただし見積もり)され、電気料金が一方的に決められているとは……。今般の値上げにあたって、のちに過払い返還を提起するという動きも伝えられているが、これもまた過払いの証拠になりはしまいか。
国策企業の類でなければ、つぶれていてもおかしくないのが同社なのである。有限責任というタテマエはあるかもしれないが、リセットあるいは経営陣の例外なき“初期化”……そこまでしなければとうてい納得しえない状態にあるとはいえないだろうか。
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ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
なお、トラックバックおよび「コメント」は受けつけない設定にしております(当面はBBSへどうぞ!)。
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