26日。夕方のNHKニュース(関東ローカル)番組で、震災時の“帰宅難民”対策について首都圏のいくつかの都市の例が紹介されていた。このうち、わが郷土・千葉では、東日本大震災時に千葉駅周辺だけでも5000人を超える帰宅困難者があり、その一部を公共施設などに避難させた例などを挙げ、行政や一部企業などによってその後の現状や対策が話し合われている。
非常時における対応や対策についての話し合いが持たれるのは大いに歓迎すべきことだが、なかにはどこまで真剣に取り組むつもりがあるのかとクビをかしげてしまった発言もあった。
鉄道会社からは、京成電鉄と東日本旅客鉄道株式会社の発言が放映されていた。まず京成からは件の震災時の混乱についてと、駅構内の手狭さから、避難者の受け入れに支障があった旨が説明されていた。たしかに、京成千葉駅など同社の駅は都市の中核駅としてはきわめて狭い。それぞれが退避線を持たない2面2線の高架駅であり、公共施設としてのコンコースなどはその複線高架下にほぼ限られる状況だ。京成千葉駅では百貨店が隣接しているものの、自社として関連施設や公共面積を拡充するのは困難のようにも思える。したがって、同社施設を活かすとすれは単独では難しく、行政や周辺企業、住民などとのより強固な連携が必要となろう。
一方、東日本旅客鉄道側の千葉駅は、都市の玄関にふさわしい規模を持つ。5面11線がY字状(Yの下が東京側、左が銚子、右が安房鴨川方面)に広がるという特殊な構造だが、この扇形の敷地に駅ビル(商業施設)が建ち、線路下のコンコースにも飲食店などが設けられている(駅施設そのものが古いためかコンコースの動線上に柱が多く、おせじにも歩きやすいとはいえないが)。ラッシュ時の混雑などをみるとけっして十分とはいえないまでも、県庁所在地の都心にそれ相応の規模を有しているといえるだろう。
さて、その東日本旅客鉄道。千葉駅構内に待ち合い場所の類がないといった旨を前提としたうえで、避難場所提供が困難なのだという。ようは同社にとってそんな場所はないということか。
それを聞いての感想……「だったら待ち合い場所ぐらいつくったらどうだ?」……。やや穿った見方をすれば、ようは無料の待ち合い場所など、彼らにとってはムダでしなかいのではないのか。言い換えれば、自社施設(その多くは、もとは国と国民の財産だ! 千葉駅然り)を公共の場としては捉えておらず、いわんや災害時の避難場所にするなどという発想が同社にはほとんどないのではないか。震災直後に取りざたされた同社新宿駅や仙台駅などの例もそうだが、こんなあたりにもそのセンスが窺えるのである(いちおうは今後の対策に期待したい部分もあるが)。
国民と国の財産としての鉄道、公共交通機関の要としての鉄道、そうした誇りと自覚とが同社にあるのかどうかはわからない。熱心な商売も大いに結構だが、このままでややがてソッポを向かれる時だってそう遠くはないかもしれない。利用者によっては、電力などと同様に「仕方なしに」あるいは「否応なしに」使わされるだけの話で……。鉄道愛好家のはしくれとしても、そうならないことを祈るばかりだが。
ついでに……。同社千葉駅では、発車時の騒音がないという美点もある。発車時には肉声による案内放送と、ごく短いベル(むかしながらの「ジリジリ〜」というあれ)が流れるだけなのだ。それで混乱しているという話も聞かないし、本当はこれで十分。千葉駅は正しい。郷土の誇りだ。とはいえ、あるとき電話で訊いてみたところ、これは近隣住民らからの苦情があったため(発車時の電子音がうるさいということであろう。あたりまえだ)らしく、ようは積極的に静かな駅にしようという取り組みではないようだ。
鉄道会社からは、京成電鉄と東日本旅客鉄道株式会社の発言が放映されていた。まず京成からは件の震災時の混乱についてと、駅構内の手狭さから、避難者の受け入れに支障があった旨が説明されていた。たしかに、京成千葉駅など同社の駅は都市の中核駅としてはきわめて狭い。それぞれが退避線を持たない2面2線の高架駅であり、公共施設としてのコンコースなどはその複線高架下にほぼ限られる状況だ。京成千葉駅では百貨店が隣接しているものの、自社として関連施設や公共面積を拡充するのは困難のようにも思える。したがって、同社施設を活かすとすれは単独では難しく、行政や周辺企業、住民などとのより強固な連携が必要となろう。
一方、東日本旅客鉄道側の千葉駅は、都市の玄関にふさわしい規模を持つ。5面11線がY字状(Yの下が東京側、左が銚子、右が安房鴨川方面)に広がるという特殊な構造だが、この扇形の敷地に駅ビル(商業施設)が建ち、線路下のコンコースにも飲食店などが設けられている(駅施設そのものが古いためかコンコースの動線上に柱が多く、おせじにも歩きやすいとはいえないが)。ラッシュ時の混雑などをみるとけっして十分とはいえないまでも、県庁所在地の都心にそれ相応の規模を有しているといえるだろう。
さて、その東日本旅客鉄道。千葉駅構内に待ち合い場所の類がないといった旨を前提としたうえで、避難場所提供が困難なのだという。ようは同社にとってそんな場所はないということか。
それを聞いての感想……「だったら待ち合い場所ぐらいつくったらどうだ?」……。やや穿った見方をすれば、ようは無料の待ち合い場所など、彼らにとってはムダでしなかいのではないのか。言い換えれば、自社施設(その多くは、もとは国と国民の財産だ! 千葉駅然り)を公共の場としては捉えておらず、いわんや災害時の避難場所にするなどという発想が同社にはほとんどないのではないか。震災直後に取りざたされた同社新宿駅や仙台駅などの例もそうだが、こんなあたりにもそのセンスが窺えるのである(いちおうは今後の対策に期待したい部分もあるが)。
国民と国の財産としての鉄道、公共交通機関の要としての鉄道、そうした誇りと自覚とが同社にあるのかどうかはわからない。熱心な商売も大いに結構だが、このままでややがてソッポを向かれる時だってそう遠くはないかもしれない。利用者によっては、電力などと同様に「仕方なしに」あるいは「否応なしに」使わされるだけの話で……。鉄道愛好家のはしくれとしても、そうならないことを祈るばかりだが。
ついでに……。同社千葉駅では、発車時の騒音がないという美点もある。発車時には肉声による案内放送と、ごく短いベル(むかしながらの「ジリジリ〜」というあれ)が流れるだけなのだ。それで混乱しているという話も聞かないし、本当はこれで十分。千葉駅は正しい。郷土の誇りだ。とはいえ、あるとき電話で訊いてみたところ、これは近隣住民らからの苦情があったため(発車時の電子音がうるさいということであろう。あたりまえだ)らしく、ようは積極的に静かな駅にしようという取り組みではないようだ。
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ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
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