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猫池罵詈雑言雑記帳
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 昨夜20時46分。友人から携帯電話にメールが届いた。いわく、
「今日ほど千葉県民であることが恥ずかしい日もないぞ」。
 いうまでもなく、自民党のタレント候補が知事選の当確が出たというものだが、それなりに予想された事態ではあったし、別段驚きはしなかった。代わりに友人と同じ感想を持ったので、さっそく当ブログに所感第1報をアップしておいた。
 友人はよほど腹にすえかねたのだろう。何通か嘆きのメールを送付してきたのちに、半ばヤケをおこして大食い競争だかなんだかにテレビを切り替えてしまったそうな。本人いわく「現実逃避」。おそらく焼酎の一杯でもやっていたのであろう。

 友人のメールでケッサクだったのが、昨日アップした記事を読んだあとに送られてきたつぎのくだりである。

(ほか何人かの候補者の)演説聞くなり記事読んだりしたらば自民の子飼い(*注)なんぞに投票しないぞ。まさに考え以前の問題ですなぁ。森田に入れた理由? なんとな〜く。共産? なんかイヤ〜。県民の大多数がB級企画AV女優と同じレベル。(本人の承諾を得て転載)

 AV女優云々についてはあとで説明するが、コレは案外マトを得ている見方ではないか。念のため書き添えておくと、この友人は共産党支持者でもなければいわんや党員の類でもありはしない。オレと同様に政策や訴えなどから判断したうえで、認められれば同党候補や推薦候補に票を投じるというていどのつきあいである(したがって、民主党の関連候補に投じる可能性もあれば、現に保守系無所属候補にある選挙で投じたこともある。元自民党衆議院議員の白川勝彦氏をリスペクトするのも同じ理由)。

 今日の報道のいくつかをみていると、自民党による“イメージ戦略”がまんまと奏功したというものもあってさもありなんという感じではあるが、この手法は同党が散々のように繰り返してきて、毎度毎度有権者が騙されてきたシロモノである。世論調査などで劣勢がみえてくると、やれタレントやら著名スポーツ選手やらを担ぎ出す。そんなものに載せられて傀儡と化すほうのオツムのていども疑わざるをえないが、よくもまぁコロっと騙されるものだと感心してしまうのだ。
 今回の知事選では、自民党ブランドそのものがマイナスに作用すると読んでいたのであろう。事実は自民党員なのにも関わらず“完全無所属”とやらを装い、あくまで自民党の一部(だけ)が支持に回っているとふれこんできた。しかし、こんなものは少しでもアタマを働かせさえすれば簡単に見抜ける類のゴマカシでありようは騙されるほうが悪い。お家芸である“イメージ戦略”のとおり、「なんとなく」という票が集まった結果が、今回の自民党タレント知事誕生というわけだ(もちろん、自民党を支持しているからというのは立派な理由になるが、問題はいわゆる無党派層のなげやりである)。

 一夜を明けて、このタレントの素顔がやっとこさ伝えられてきた。

http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/n_kensaku_morita__20090330_5/story/photo02mainichiF20090330k0000e010071000c/

 リンクした「毎日」配信記事によれば、
「自民党東京都衆院選挙区第2支部」の代表を現在も務め、この支部が受けた企業献金の一部を森田氏の資金管理団体に寄付していた
 というわけで、こんなので“完全無所属”とは恐れ入るということになる。たとえ無所属であっても、自民党推薦なりを堂々と名乗ればなんら問題はないが、ようはこれ(自民党隠し)もまた“イメージ戦略”なのであろう(こうした報道が投票前に出てこなかったのはなぜか?)。


■嗚呼、なんとなく……
 さて、友人がたとえた「B級企画AV女優」というのは、じつは元AV監督・バクシーシ山下氏編『私も女優にしてください』(大田出版)などからのウケ売りである。
 本書は、一般にはほとんど知られることのない無名のAVギャルについて監督と編集者とが好き勝手に語ったもので、登場する女性については事前にアンケートを実施したうえであれこれコメントする内容だ。アンケートとは、「AVに出演しようと思った動機」や「AVで何をしたいか?」などである。
 このうち「動機」について多いのは「お金がもらえるから」ということにつきるのだが、日常的に彼女らにふれてきた山下監督の目には、これが「なんとなく」と同義に映っているらしい。なんでAVに出たの? 「街でスカウトされたのでなんとなく」というわけだ。その「なんとなく」がひとまえで脱いで性行為をするということになっているのである。

 断っておくが、これで彼女らを軽蔑したり断罪したりというつもりはない(ふだんAVをみる習慣はないが、ネットでのエロサイトめぐりは嫌いではないのでAVの流行りぐらいはあるていど知っているつもりだし、出演者でいえば笠木忍ちゃんと夏野かをりちゃんのファンである・笑)。ある種の人間観察といった見方で個人的には本書を評価しているのだが、「たしかに、これまで出てきた女の子には、仕事任せたくないですね。みんな、いい人はいい人なんでしょうけれど」、さらに「出てきた女の子が、特殊な子たちだとは思わないですよ。これがある意味、世の中の平均なんじゃないですかね」という編集者のコメントはかなり正鵠を得ているのかもしれない。ちょっと逸脱するかもしれないけれど、見方を変えれば、自民党の“イメージ戦略”というのはこうした“平均”を見抜いたうえでの手法であり、ようは「なんとなく」頼みの部分が大きいのではないか? ホントに、なんであのタレント候補に票を投じたのですか? 「なんとなく」じゃないと言い切れますか? とまぁ、こんなのは負け犬の遠ぼえにすぎないとはわかりつつも言いたくなってくるのである。

 本書のなかで、山下監督が「あ、出た、僕の大嫌いなヤツ」と言い切ったAVギャルが登場してくる。で、バリ島だかにロケに行ったさい、エロ本の取材が同行していて彼女にインタビューしていたという。彼女の夢は「プロスノーボーダー」になること。どうやってなるのかというと、「うーん、そうねえ、カナダでも行って、修業しなきゃ、ダメでしょう」ということらしいのだが、それを横で聞いていてムカっ腹が立った監督、ついつい「プロって、どうやって食ってんのか知ってんのかよ」と突っ込んじゃったらしい。するとこの彼女、
「……え?」
 つまりはなんにもわかっていなかったのだった。たんに「なんとなく」で「プロスノーボーダー」が“将来の夢”。まっ、しかしこれは個人の勝手というものでしょうけれど、
「あのタレント知事がどういう思想と政策とを持ってんのか知ってんのかよ?」
 という突っ込みに対して、よもや
「……え?」
 などとはほざいてくださるな、千葉県民よ。もっとも、「チバヲゲンキニシマス」式に具体的な政策をほとんど訴えてこなかったのである。それも致し方のないこと、か?(笑)
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自己紹介:
 レジャーライター=植村誠の別館ブログです。
 ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
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