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猫池罵詈雑言雑記帳
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 いまや“小沢騒動”である。日々の報道をみていると、まさにボロが出るわ出るわという感じもするが、これが小沢一郎氏の正体であるということである。どうやら一部自民党の諸君にも累が及ばざるをえないような情勢にもなりつつあるが、そうしたさまをみるにつけ、同じ穴のムジナという言葉が思い浮かぶ。このブログでもたびたび記しているように、民主党の主流など、所詮は自民党の一派にすぎないのだ。これが明らかするための機会としなければ、日本の将来に大きな禍根を残すことになろう。

 小沢氏がある種のねらい撃ちをされた“国策捜査”という見方には賛成できる。しかし、それを言うのならば、もっと以前に堂々と実施されてきた不当捜査の段階で騒ぐべきであったのだ。たとえば立川や足立で起きたビラまき者に対する逮捕・起訴はどうだったか? あれなどはまさに“国策捜査”といえないのか。今回は対象者が時期首相とすら目されている人物であり、自創政権が瀕死ともいえる状況のなかで政権交替が期待されているその有力政党の党首だというところから、民主おとしを狙ったやらせであるという見方になっているわけだが、国民の当然の権利が蹂躙されたという点からいえば、ビラまき弾圧事件のほうがよほど悪質だということに気がつかなければならない。もっといえば、小沢民主など、そのていどの存在にすぎないのだ。

 さて、ひとつ記事を紹介しておきたい。知るかぎりにおいて、このリンク記事ほど適格に小沢騒動を論評したものはないだろうと思う。

「断ち切れない金権政治の構図 2大政党制に展望はあるのか」

 安原和雄氏の論は、ここで訴え続けてきたこと、あるいは今回の騒動にさいするこちらの感想とほぼ一致している。たとえば、
「以上のような疑問点(*注:総選挙を控えた民主党に対する合法的妨害ではないかという点など)を軽視することはできないが、ただ私の関心事は小沢代表や民主党の考え方、政策は自民党の政策と比べてどの程度異質なのかである。2大政党制に実質的な存在価値を持たせるためには政策面や金権体質などで質的違いがあることが必要条件である。そうでなければ国民にとって選択の余地がなくなる。」
 というくだりはまさに現在の政局の本質を突いたものだといえる。

 断っておくが、自創政権を下野させることが重大事であり急務であることはなんら否定しない。そのための最有力集団が民主党であることも否定しないし、同党のなかには信頼にあたいする議員や候補者もいる。だが、その彼らを含めて、現実の姿というのは小沢氏のいいなりであり、これだけの危機にあって沈黙すらしているという事実はどうなのか。小沢氏と真っ向から考えの異なる議員だっているだろうに。
 しかも、その小沢氏が目論んでいるのは、古巣である自民党と手を結んだ翼賛政治なのだから、考えようによってはいちおうの対立構造が生きている現在のほうがおよそマシな状態だという言い方だってできるハズだ。安原氏が指摘するとおり「自民党と民主党との間に大きな違いはない」ところで、やれ政権交替だと期待をかけているというのがいまの状況なのである。下痢便とカチグソ。どっちを食わされるかというレベルかもしれん。

 ついでに。そのうえで世論調査の類をみれば、「自民か民主か?」であり、「麻生か小沢か?」というごく限られた選択肢をもって投票させた結果を発表したにすぎないのだから、調査そのものが翼賛政治化に向けてのやらせにほからなないという見方だってできるだろう(それにしても。コンクリート内閣の支持率がわずかに上がったなんていう結果も出たらしいが、そういうセンスはオレにはまったくわからんよ)。大手メディアは、なんらかを批判しているそぶりをみせながらも、そのじつ本質的な部分での批判精神を失い、オカミとスポンサーとの顔色を窺いつつ世論を誘導しているのであろう。もとより、どこまで彼らに自覚があるのかはわからないにせよ、その先にあるものがジャーナリズムの死でないことを祈るばかりである。
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 ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
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