“三文文士”がまたやってくれた。
報道によれば、27日の定例記者会見の席上で北朝鮮が弾道ミサイルの発射準備ついて語った石原のおとっつぁん、「こんなことを言うと怒られるかもしれないが、変なものが(日本の)間近に落ちるなんてことがあった方が、日本人は危機感というか、緊張感を持つんじゃないかな」と言い放ったというのだから、思わずヒザを叩いてしまうというものだった。
「嗚呼、やっぱり底抜けの馬鹿野郎だ」
とだ。
報道によれば、27日の定例記者会見の席上で北朝鮮が弾道ミサイルの発射準備ついて語った石原のおとっつぁん、「こんなことを言うと怒られるかもしれないが、変なものが(日本の)間近に落ちるなんてことがあった方が、日本人は危機感というか、緊張感を持つんじゃないかな」と言い放ったというのだから、思わずヒザを叩いてしまうというものだった。
「嗚呼、やっぱり底抜けの馬鹿野郎だ」
とだ。
たとえば「時事通信」による配信には、
[その上で、「(日本人は)まあ大丈夫だ、まあ大丈夫だ(という意識)で来たわけだから」と話した。外国からの攻撃などに対する国民の危機意識の薄さを指摘したとみられるが、批判も出そうだ。](3月27日17時40分)
といった追加コメントと“フォロー”めいた記述もあるわけだが、このくだらないおっさんの考えていることなど、こうしてフォローされるまでもなく見出しだけで想像がつくというものだ。
そもそもが、こんな小学生ていどの発想が口をついてでてくるあたりに、この男の本質というものが顕われている。子どもが同じようなことを言えば、「いやね、そういうものではないんだよ」とでもていねいにたしなめてあげるのがおとなの態度というものではあるけれど、これをいい歳こいたおっさんが、それも東京都知事という重責にある人物が(たぶん)素面で宣ったりしてしまうと、これはもうあらゆる常識が通用するとは思えず、“馬鹿だ”のひとことで応ずるしかないのではないかということになってしまう。
はたして多くの日本国民は「まあ大丈夫」などと考えているのだろうか? 「まあ大丈夫」だから自衛隊や米軍などの軍備を否定し、ここで話題にされている北朝鮮との間に関わる緊張もどこふく風であり、アメリカ合州国が言う「テロとの戦い」などまったく関係ないと思っているんですか? 事実はこの逆ではないのですか?
たとえばわが国の長年の政権政党である自民党の党是はどうか? 軍備増強に邁進し、米軍の手先となり、いままた憲法違反の疑いすらある自衛隊の海外派兵を「海賊対策」とやらの名目で拡大し、9条撤廃を主とする憲法改定を常に目論んでいるではないか。対抗馬である民主党にしても、その主流は自民党となんら変わりはなく、ようはこれがわが国の主流なのではないですか? こうした事実からすれば、「まあ大丈夫」などと考えているのは、ごく例外的な少数ということになってしまうではないか。バカも休み休み言えとはこのことで、長年政治家をやってきて、一体全体この男はなにをみてきたのであろうかと思う。それとも、自民党や民主党の諸君らがさも危機感を煽るように憲法改定だの軍備増強などを唱えているのは、単なるポーズあるいは別の狙いがあってのことであり、そのじつ「まあ大丈夫」だと考えているのがその正体なんだとついウッカリ口を滑らせちゃたのかな。
ようは錯覚にウソを塗り重ねた詭弁によって大衆を欺いているだけなのである。さも国民が反対するから戦争に参加できない(もちろんそうありたいものだ)、その準備のための憲法改定ができない(同)という。しかし事実はまったくのとまではいえないまでも逆に近いからこそ、こちらとしては声を挙げざるをえないのだ。たとえば憲法改定を是とする自民および民主主流とが合わさったらどうなるか。“2大政党制”などというものがちゃんちゃら愚かなシロモノであることが間違いなく明らかになる。それはもはや現政権どころではない巨大翼賛政治体制となり、少数の反対勢力の声は完全に抹殺される可能性すらあるのだ。いま取り沙汰されている“政権交替”にはそうした危険性が濃厚にあるのであり、その巨大なパイがはたして「まあ大丈夫」という勢力なのかどうか、考え直すならばいまのうちであろう(念のため。個人的には「まあ大丈夫」などとは考えていない。しかし、その「大丈夫」じゃないかもしれない部分を軍事力によって解決しようという点こそがおろかなのだ。それこそが「大丈夫ではない」ことにもなるし、現にこうした発言が堂々と出てくるからこそ、「まあ大丈夫」などとは間違っても考えられないことになる)。
しかしなによりもバカだなぁと感じざるをえないのは、やはりこのおとっつぁんの貧困なる発想にあろう。たしかに、取り沙汰されているとおりに軍事的ミサイルが発射され、かつそれがわが国の国土に落とされ爆発でもした日には、「まあ大丈夫」という層を含めてかなりの騒ぎにはなるハズだ(*注)が、この男の愚かしさの真骨頂といっていいのは、仮にそうなったときに起こる惨劇──多数のひとが虐殺され、モノが破壊され──という単純なことがおそらくはなんらオツムに浮かんでいないところにある。同じ論法でいけば、「●●のひとりでもテロに遭って殺害されるほうが緊張感が産まれていい」あるいは「●●でも爆破されれば……」などという下品な言い回しもできることになってしまうのに、この●●が自分にとって取りかえしのつきがたい●●であることにすら想像が及んでいないのであろう。ということは、「まあ大丈夫」と考えているのはまさに石原のおとっつぁん御当人であることになってしまうのだが、そんなバカ発言に頷いたかもしれないひとびともまた、「間近に落ち」ればいいという「変なもの」が自分の頭上に現れるとはもはや想像にすらしていないに違いない。
それにしても。日米両政府にとって、北朝鮮というのはなんともありがたい存在なんだろうなぁと改めて思う。金王朝が存続する限り、東アジア地域の軍事ビジネスは安泰ということでもあろう。
*注:
しかし、同時に莫大なカネを払ってアメリカ合州国から買ってやったミサイル防衛システムとやらが役に立たないからこその爆発ということになってしまい、これまた国家的大問題とならざるをえない。
じつは、ミサイル云々が報道されるや、「なにを騒いでるか? 外交でもってピシャリと制せられればそれでよし、でなくとも御自慢のMDがあるんじゃありませんか?」などと皮肉っていたものだったが、はたして「ミサイル迎撃が当たるわけがない」などという発言が政府内部から飛び出してくる始末。ホントに救いようがありませんネ。ぁあ、ひょっとしてこっちを揶揄したかったのかな、石原のおとっつぁんよ(笑)。
[その上で、「(日本人は)まあ大丈夫だ、まあ大丈夫だ(という意識)で来たわけだから」と話した。外国からの攻撃などに対する国民の危機意識の薄さを指摘したとみられるが、批判も出そうだ。](3月27日17時40分)
といった追加コメントと“フォロー”めいた記述もあるわけだが、このくだらないおっさんの考えていることなど、こうしてフォローされるまでもなく見出しだけで想像がつくというものだ。
そもそもが、こんな小学生ていどの発想が口をついてでてくるあたりに、この男の本質というものが顕われている。子どもが同じようなことを言えば、「いやね、そういうものではないんだよ」とでもていねいにたしなめてあげるのがおとなの態度というものではあるけれど、これをいい歳こいたおっさんが、それも東京都知事という重責にある人物が(たぶん)素面で宣ったりしてしまうと、これはもうあらゆる常識が通用するとは思えず、“馬鹿だ”のひとことで応ずるしかないのではないかということになってしまう。
はたして多くの日本国民は「まあ大丈夫」などと考えているのだろうか? 「まあ大丈夫」だから自衛隊や米軍などの軍備を否定し、ここで話題にされている北朝鮮との間に関わる緊張もどこふく風であり、アメリカ合州国が言う「テロとの戦い」などまったく関係ないと思っているんですか? 事実はこの逆ではないのですか?
たとえばわが国の長年の政権政党である自民党の党是はどうか? 軍備増強に邁進し、米軍の手先となり、いままた憲法違反の疑いすらある自衛隊の海外派兵を「海賊対策」とやらの名目で拡大し、9条撤廃を主とする憲法改定を常に目論んでいるではないか。対抗馬である民主党にしても、その主流は自民党となんら変わりはなく、ようはこれがわが国の主流なのではないですか? こうした事実からすれば、「まあ大丈夫」などと考えているのは、ごく例外的な少数ということになってしまうではないか。バカも休み休み言えとはこのことで、長年政治家をやってきて、一体全体この男はなにをみてきたのであろうかと思う。それとも、自民党や民主党の諸君らがさも危機感を煽るように憲法改定だの軍備増強などを唱えているのは、単なるポーズあるいは別の狙いがあってのことであり、そのじつ「まあ大丈夫」だと考えているのがその正体なんだとついウッカリ口を滑らせちゃたのかな。
ようは錯覚にウソを塗り重ねた詭弁によって大衆を欺いているだけなのである。さも国民が反対するから戦争に参加できない(もちろんそうありたいものだ)、その準備のための憲法改定ができない(同)という。しかし事実はまったくのとまではいえないまでも逆に近いからこそ、こちらとしては声を挙げざるをえないのだ。たとえば憲法改定を是とする自民および民主主流とが合わさったらどうなるか。“2大政党制”などというものがちゃんちゃら愚かなシロモノであることが間違いなく明らかになる。それはもはや現政権どころではない巨大翼賛政治体制となり、少数の反対勢力の声は完全に抹殺される可能性すらあるのだ。いま取り沙汰されている“政権交替”にはそうした危険性が濃厚にあるのであり、その巨大なパイがはたして「まあ大丈夫」という勢力なのかどうか、考え直すならばいまのうちであろう(念のため。個人的には「まあ大丈夫」などとは考えていない。しかし、その「大丈夫」じゃないかもしれない部分を軍事力によって解決しようという点こそがおろかなのだ。それこそが「大丈夫ではない」ことにもなるし、現にこうした発言が堂々と出てくるからこそ、「まあ大丈夫」などとは間違っても考えられないことになる)。
しかしなによりもバカだなぁと感じざるをえないのは、やはりこのおとっつぁんの貧困なる発想にあろう。たしかに、取り沙汰されているとおりに軍事的ミサイルが発射され、かつそれがわが国の国土に落とされ爆発でもした日には、「まあ大丈夫」という層を含めてかなりの騒ぎにはなるハズだ(*注)が、この男の愚かしさの真骨頂といっていいのは、仮にそうなったときに起こる惨劇──多数のひとが虐殺され、モノが破壊され──という単純なことがおそらくはなんらオツムに浮かんでいないところにある。同じ論法でいけば、「●●のひとりでもテロに遭って殺害されるほうが緊張感が産まれていい」あるいは「●●でも爆破されれば……」などという下品な言い回しもできることになってしまうのに、この●●が自分にとって取りかえしのつきがたい●●であることにすら想像が及んでいないのであろう。ということは、「まあ大丈夫」と考えているのはまさに石原のおとっつぁん御当人であることになってしまうのだが、そんなバカ発言に頷いたかもしれないひとびともまた、「間近に落ち」ればいいという「変なもの」が自分の頭上に現れるとはもはや想像にすらしていないに違いない。
それにしても。日米両政府にとって、北朝鮮というのはなんともありがたい存在なんだろうなぁと改めて思う。金王朝が存続する限り、東アジア地域の軍事ビジネスは安泰ということでもあろう。
*注:
しかし、同時に莫大なカネを払ってアメリカ合州国から買ってやったミサイル防衛システムとやらが役に立たないからこその爆発ということになってしまい、これまた国家的大問題とならざるをえない。
じつは、ミサイル云々が報道されるや、「なにを騒いでるか? 外交でもってピシャリと制せられればそれでよし、でなくとも御自慢のMDがあるんじゃありませんか?」などと皮肉っていたものだったが、はたして「ミサイル迎撃が当たるわけがない」などという発言が政府内部から飛び出してくる始末。ホントに救いようがありませんネ。ぁあ、ひょっとしてこっちを揶揄したかったのかな、石原のおとっつぁんよ(笑)。
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レジャーライター=植村誠の別館ブログです。
ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
なお、トラックバックおよび「コメント」は受けつけない設定にしております(当面はBBSへどうぞ!)。
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