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猫池罵詈雑言雑記帳
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 カネ持ちに対するイメージ(先入観など)はひとそれぞれだと思うが、ひとつ言えることは、本当のカネ持ちというのはカネを大切に扱っているということではないだろうか。いわゆる「成り金」的印象には、湯水のごとく札ビラを切る磊落なステロタイプがありそうにも思うけれど、財をなすひとというのは、案外きちんとしたカネ勘定をし、その価値をわかっているものである。

 そういう意味において、鳩山由紀夫首相の会見はなんとも胡散臭い。“金庫番”がどうのと責任回避に終始(言葉づらでは自らの不徳云々と反省をしてみせているが、語られた内容の大半との整合性は極めて薄い)したのは政治家の十八番ではあるけれど、この場合の本当の責任者がだれなのかを考えれば、そんな言い訳が通用するハズもないことは、とうの鳩山氏自身がよくわかっているに違いない。
 たとえば、とある企業が扮飾決算を謀り経営者の責任問題になったとしたらどうか。「経理部門が勝手に企てたことでして……」などという言い逃れを経営者がしたとすれば、それこそモノ笑いのタネであり、いわんやその責任から逃れられるワケがない。そもそも、最終的な責任者(権力者と言い換えることも場合によっては可能)がその経理を把握していないなどということがありうるハズもなく、もし仮にそうした企業なりがあったとしても、まさにお先の知れたどんぶり勘定経営とみなされるのが正常なモノの見方というものである。しかるに、億単位の大金を扱っていながら知らぬ存ぜず、知らぬこととはいえ申し訳なかったとの口八丁。大丈夫なんですか? こんな男がこともあろうか先進国・日本の総理大臣とは……。そんなセンスで、いったいぜんたいどうやって国と国民の財政を司っていこうというのか?

 鳩山内閣が発足してこのかた、ある種の進歩と呼べそうな政策がないわけではない(表立った政策以外にも、たとえば米軍基地問題にからむ不義行為の摘発などの変化が顕われている)。やや拙速にすぎるという印象を抱くこともあるが、それは見方を変えれば歴代の自民党主体の政権がいかに民主的政治を実行してこなかったかということの証明にもつながり、その主張や政策には疑問を感ずる部分こそあれ、現政権には期待を伴う重責があるのである。逆に言えば、その責任者たる鳩山氏にはその重責を果たしてゆくだけの緊張感とセンスとが必須であり、ところが残念なことにひと皮むけばこのていたらくなのであった。これは単に鳩山一族云々、あるいは民主党云々のみならず、日本の行く先にすら影響を及ぼす失策──それも自らが招いた──なのだということを、十二分にかみしめたうえで今後の身のふりかたを決めてゆくべきであろう。それとも、オヤ譲りの財産ゆえ、おぼっちゃんとしてはその価値がハナっから理解できていないということなのかな。だとすれば、ことさらに庶民目線での政治などまったくもって不可能ということになってしまう。進退谷まるとはこのことか(笑)。



*補足:
 進退谷まる。しかしそれは国民の側が実感していることであろう。総理大臣のていたらくと院政よろしく裏で実権を牛耳る独裁者。オレはその独裁者こそが民主党を崩壊させる危険物との認識を持っているが、この構造はじつは自民党にこそ巣食ってきたセンスということもいえる。与党も野党第1党も同じなのだ。
 だが、それよりも懸念するのは、野党第1党が与党時代に日本経済の根底をぶち壊したその一派が、いまなお一定以上の人気を保ち、その発言力がメディアのよって保障されているということである。各論として、たとえば製造業での派遣雇用が制限される方向に正されつつあるが、コイズミ時代に合法化された労働者の使い捨てシステムが、個々の労働者のみならず、そのじつ日本経済にとってなんらプラスになっていなかったことは、すでにスタンダードな見方になっている。国民の多くは、ああいうやり方ではダメなのだと気づいているハズなのだ。ところが、いまなおその元凶一派が人気を保っているとは……。ゾっとするとはこのことである。
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自己紹介:
 レジャーライター=植村誠の別館ブログです。
 ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
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