帰国した途端に風邪で寝込むハメになってしまった。帰りの飛行機のなかで、すでにノドに違和感を覚えていたのだが、それが自宅に着いてしばらくすると体温がまたたくまに38度を突破。急激な「北侵」にオロオロしていると、こんどは平熱と39度前後とを交互にさまようふうで、インフルエンザとは異なる症状に思えるのだが、かかりつけのドクターもクビをかしげてしまった。
それにしても熱の変動が治まらないので、再度受診したさいにインフルエンザの抗原検査などをしてもらった。結果はシロ。どうせ七転八倒させられるならインフルエンザだったら、あとの心配も薄れるだろうにとシャクな気がしないでもない。実際問題、こんなふうな体温の上り下がりははじめての体験で、こりゃいったいなんなんだというところだが、薬剤師に「(こういうのが)流行ってるんですか?」と訊ねてみても、「ないですねぇ……」と怪訝な顔をするばかりであった。……なんにしても健康第一でございます。
それにしても熱の変動が治まらないので、再度受診したさいにインフルエンザの抗原検査などをしてもらった。結果はシロ。どうせ七転八倒させられるならインフルエンザだったら、あとの心配も薄れるだろうにとシャクな気がしないでもない。実際問題、こんなふうな体温の上り下がりははじめての体験で、こりゃいったいなんなんだというところだが、薬剤師に「(こういうのが)流行ってるんですか?」と訊ねてみても、「ないですねぇ……」と怪訝な顔をするばかりであった。……なんにしても健康第一でございます。
そんなワケで(つまり風邪を言い訳に・苦笑)、新聞やニュースの類をみる気力にも失せているところではあるのだが、ひとつだけ簡単に記しておくことにした。民主党の現状と実質的な「ボス」である小沢一郎氏についての所感である。
ひとことでくくれば麻原、おっと浅はかである。
中国政府幹部と天皇との会談。その真の狙いがなんなのかはわからないが、宮内庁側が持ち出している「1カ月前ルール」の根拠と実態についてもさることながら、小沢氏がこれを「国事行為」との独自の判断を示し、日本国憲法を持ち出して質問にあたった記者を恫喝するという行為にまで及んだのをみるにつけ、あらためて小沢一郎という男の正体があからさまにされたとの感想を持った。
天皇の国事行為とはなにか? たとえば憲法第7条には以下のように明文化されている。
第七条 天皇の国事行為
天皇は、内閣の助言と承認により、国民のために、左の国事に関する行為を行ふ。
1憲法改正、法律、政令及び条約を公布すること。
2国会を召集すること。
3衆議院を解散すること。
4国会議員の総選挙を公示すること。
5国務大臣及び法律の定めるその他の官吏の任免並びに全権委任状及び大使及び公使の信任状を認証すること。
6大赦、特赦、厳刑、刑の執行の免除及び復権を認証すること。
7栄典を授与すること。
8批准書及び法律の定めるその他の外交文書を認証すること。
9外国の大使及び公使を接受すること。
10儀式を行ふこと。
以上、全10項目のなかに、外国の賓客との会談は含まれていないのがわかるだろう。9項目めに「外国の大使及び公使」との規定がみられるが、今回の習近平国家副主席はそのいずれにも該当しておらず、ゆえに小沢氏の強弁は正確さに欠くことになってしまう(しかもこの項目は「接受」とあり、これは会談ではなく文書のやりとりである)。つまり、ありもしないきめごとを(故意かどうかはわからないが)でっちあげ、それをタテに反論を封殺したともいえるのである(小沢氏にどう喝され言葉につまったらしい記者も記者だが……)。
断っておくけれど、なにかと問題を抱えている近隣諸国との間に良好な関係を築きあげるという意味で、今回の会談が役に立ったのであれば、それはそれでいいではないかと捉えることもできるとは考えている。あくまで現憲法の範疇にあって、双方の国と国民とが納得するのであればという意味でだ。しかし、同時にそのことがまさに、天皇という存在が「政治的」以外のなにものでもないことを問わず語りにしているともいえよう。
小沢氏に話を戻すと、ここで憲法云々を自らが持ち出したことにより、かねてより氏が主張している自衛隊のアフガニスタンへの派遣をはじめとする外国での軍事活動についての説明が、いよいよ自家撞着したかの感がある。憲法をタテに(それも筋違いのウソをゴリ押ししただけなのだが)自らの主張を押し通した小沢氏。それが正論ならば、もはや海外派兵どころか、自衛隊の存続すら岐路に立たされるのだが、おそらくはご自分にとって都合のいい部分しかアタマのなかに入っていないのであろう。
そして、似通ったセンスで民主党内の異論封じ込めに躍起になっている小沢氏。考えの異なるヤツは辞めろとまで強弁しているのをみるにつけ、「ぁあ、コイズミスネオ時代の再来だなァ……」と感慨にひたってしまいそうだ。もちろん、ときに強い姿勢をみせることは必要ではあるけれど、しょせんは人間同士がやりとりする世界である。せっかくの政権交代が元の木阿弥にならぬよう、人間としてあたりまえのセンスで政治に臨んでもらいたいと思うのだが、どうやら小沢氏のみならず、民主党の主流には、そうした部分が大いに欠如しているようである。
ひとことでくくれば麻原、おっと浅はかである。
中国政府幹部と天皇との会談。その真の狙いがなんなのかはわからないが、宮内庁側が持ち出している「1カ月前ルール」の根拠と実態についてもさることながら、小沢氏がこれを「国事行為」との独自の判断を示し、日本国憲法を持ち出して質問にあたった記者を恫喝するという行為にまで及んだのをみるにつけ、あらためて小沢一郎という男の正体があからさまにされたとの感想を持った。
天皇の国事行為とはなにか? たとえば憲法第7条には以下のように明文化されている。
第七条 天皇の国事行為
天皇は、内閣の助言と承認により、国民のために、左の国事に関する行為を行ふ。
1憲法改正、法律、政令及び条約を公布すること。
2国会を召集すること。
3衆議院を解散すること。
4国会議員の総選挙を公示すること。
5国務大臣及び法律の定めるその他の官吏の任免並びに全権委任状及び大使及び公使の信任状を認証すること。
6大赦、特赦、厳刑、刑の執行の免除及び復権を認証すること。
7栄典を授与すること。
8批准書及び法律の定めるその他の外交文書を認証すること。
9外国の大使及び公使を接受すること。
10儀式を行ふこと。
以上、全10項目のなかに、外国の賓客との会談は含まれていないのがわかるだろう。9項目めに「外国の大使及び公使」との規定がみられるが、今回の習近平国家副主席はそのいずれにも該当しておらず、ゆえに小沢氏の強弁は正確さに欠くことになってしまう(しかもこの項目は「接受」とあり、これは会談ではなく文書のやりとりである)。つまり、ありもしないきめごとを(故意かどうかはわからないが)でっちあげ、それをタテに反論を封殺したともいえるのである(小沢氏にどう喝され言葉につまったらしい記者も記者だが……)。
断っておくけれど、なにかと問題を抱えている近隣諸国との間に良好な関係を築きあげるという意味で、今回の会談が役に立ったのであれば、それはそれでいいではないかと捉えることもできるとは考えている。あくまで現憲法の範疇にあって、双方の国と国民とが納得するのであればという意味でだ。しかし、同時にそのことがまさに、天皇という存在が「政治的」以外のなにものでもないことを問わず語りにしているともいえよう。
小沢氏に話を戻すと、ここで憲法云々を自らが持ち出したことにより、かねてより氏が主張している自衛隊のアフガニスタンへの派遣をはじめとする外国での軍事活動についての説明が、いよいよ自家撞着したかの感がある。憲法をタテに(それも筋違いのウソをゴリ押ししただけなのだが)自らの主張を押し通した小沢氏。それが正論ならば、もはや海外派兵どころか、自衛隊の存続すら岐路に立たされるのだが、おそらくはご自分にとって都合のいい部分しかアタマのなかに入っていないのであろう。
そして、似通ったセンスで民主党内の異論封じ込めに躍起になっている小沢氏。考えの異なるヤツは辞めろとまで強弁しているのをみるにつけ、「ぁあ、コイズミスネオ時代の再来だなァ……」と感慨にひたってしまいそうだ。もちろん、ときに強い姿勢をみせることは必要ではあるけれど、しょせんは人間同士がやりとりする世界である。せっかくの政権交代が元の木阿弥にならぬよう、人間としてあたりまえのセンスで政治に臨んでもらいたいと思うのだが、どうやら小沢氏のみならず、民主党の主流には、そうした部分が大いに欠如しているようである。
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ここではおもに時事ネタを中心に独断と偏見にて雑感を記してゆきます。本館サイトアトリエ猫池ともどもお楽しみください。
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