2010Jan/14 膿を取り除く．．．の巻。小沢一郎氏を罷免してこそ“民主”党の価値が示せる！

　今日いいたいことは単純である。小沢一郎大先生よ、一刻も早く議員を辞職したらどうなんだ？

　政治資金制度の悪用。ごく単純化すれば“小沢事件”の概要はこれであろう。権力をタテに、全国津々浦々に“政治団体”を兼務した（装ったとまではいわない）集金組織をつくり、億単位の、それも無税のカネを個人資産に転用している疑いがあるということである（しかも、このカネのなかには税金を財源とする「政党助成金」が含まれているのだから、全国民にとって他人ごとではないのだ）。「転用」が言い過ぎであれば、小沢氏の政治業引退とともに個人資産になる予定のと言い換えてもいいが、いずれにしてもネコババの常習犯である疑いはきわめて高いといえるだろう。

　目下、小沢氏の資金管理団体「陸山会」および大手ゼネコンをはじめとする資金提供元に対し、東京地検特捜部が強制捜索に臨んでいるが、さきに小沢氏の公設第１秘書が逮捕され公判中の準大手ゼネコン「西松建設」からの企業献金の偽装届け出た問題を含め尋常ならざる事態である。西松がらみで公共事業発注にからむワイロ性が疑われているなか、再びゼネコンがあぶり出されたあたりは、まさに小沢一郎という政治屋の正体がよく顕われているのではないかと思うが、しかしこんなことは氏が自民党に所属していたころからわかりきっていたことである。これが、こともあろうか長年の自民党政権を撃ち破って成立した政権の、それも幹事長なのである。まさに一大事だ。しかも、首相もまたカネに関する疑惑がぬぐい去られていないのでる。
　ところが、この期に及んで安泰を決め込む小沢氏と民主党。民主党はその政党名とは異なり、内部では民主的運営がなされていないという見方もされているが、有権者の失望をこれ以上あおらないためにも思いきった決断をすべきではないのか。それが速やかにできないのは、ようは国民の声に耳を傾けるつもりがないということであり、政権交代を果たした政権政党としての自覚が極めて薄いということであろう。もっとも、個人的にはそうした部分についてはハナっから疑いを持ってきたので、いまさら嘆こうとも思わないのだが（笑）。

　それにしても。
「私どもは法に触れることをしたつもりはない。国民の皆さんも理解してくれる」
　と語る大先生……。
　かつて勝新（勝新太郎）がスキャンダルを起こしたさい、ある種の開き直り会見をして“伝説”を残したが、残念ながら大先生には勝新が持っていたような人気もコクも深みもないなぁとしみじみ思ったものだ。裸の王様。あまりにも空疎なのである。
（こんなところで引き合いに出すのはどうかという気がしないでもないけれど）勝新のスキャンダルはスキャンダルとしても、あのひとには人生をかけて得られた本当の人気があり支持があった。小沢氏にそれがあるといえるだろうか。民主党はたしかに政権をとった。鳩山内閣はいまなおそれなりの支持を受け手いるかもしれない。しかし、その原動力の多くは先の自創政権に対する失望感とアンチテーゼであり、民主党が、いわんや小沢氏が支持されたがゆえではない（なんど記したかわからないが）。まっ、しょせんは「役者が違う」のだから仕方ないのだろう。

　やっとこさ自民党を下野させた政権である。健全な政治と国をつくるためにも、民主党支持者を含め声を大きくすべきであろう。小沢一郎氏に引導を渡すことこそが、その要なのではないか？